大城 康全 院長の独自取材記事
デンタルクリニック恵比寿
(渋谷区/恵比寿駅)
最終更新日:2026/07/14
JR山手線・東京メトロ日比谷線、恵比寿駅から徒歩4分。ビルの3階に上がると、静かで落ち着いた空間がある。「デンタルクリニック恵比寿」は、華美な装飾もなく、けれど不思議と緊張がほどける場所だ。「当院の患者さんの中には“歯科医院への苦手意識がずいぶん和らいだ”とおっしゃる方も多いんですよ」とほほ笑む大城康全(おおしろ・やすまさ)院長の口調は、穏やかで自然体。「この先生なら、うまく説明できなくても話を聞いてもらえそう」、そんな気持ちにさせる人物だ。歯科医院での勤務の傍ら、2度、大学院への扉を開けたという大城院長に、これまでの軌跡と、現在の診療の土台となる価値観について、たっぷりと語ってもらった。
(取材日2026年4月17日)
当たり前のことを真っ当に。丁寧を徹底する1時間診療
まずは、これまでの先生の歩みについてお聞かせいただけますか?

祖父が歯科医師で、患者さんに感謝される姿を見て「良い仕事だな」と感じて、自然と歯科医師を志しました。東北大学歯学部を卒業後は都内の医療法人で経験を積みました。その頃は、難易度の高い症例の患者さんを担当することが多く、技術力・対応力ともに鍛えられたと思います。「ひたすら目の前の患者さんと真剣に向き合う環境」が、「もっと高みへ行きたい」という気持ちを起こさせ、技術力向上の原動力になっていたのだと、今振り返ると感じます。私の原点ともいえる経験でしたね。
その後、分院長・理事を務められたそうですね。
医療法人の管理者の立場になって、組織運営について深く考える機会がありました。そこで痛感したのが、「個人の腕だけに頼らない医療の仕組みをつくる必要性」。つまり、「どうすればクリニックとして安定して質の高い医療を提供できるのか」ということに興味を持ちました。どんな患者さんが来院しても安心して同じ質の治療を受けられる体制をつくりたい、「仕組み」として質を担保したい、と考えたのです。そのテーマを究明すべく、東京医科歯科大学大学院へ進み、医療管理政策学(MMA)を学んで修士を取得しました。これは医療機関の安全や質の管理、医療におけるリスクマネジメントなどを扱う学問で、最高水準の医療を提供する場のつくり方や、法律や倫理、経営などについて、社会システムなども踏まえながら学びました。言い換えれば、「良い治療を行うこと」だけではなく、「どの患者さんにも安定して質の高い医療を提供できる仕組み」を学んだのです。
医療管理政策学の修士課程を経て、なおも学びを続けたとか。

長年の臨床経験の中で、「同じように丁寧に治療しても、結果や患者さんの満足度に差が出るのはなぜだろう」という別の問いが生まれました。この問いを明らかにするために再び大学院へ進み、医療の質、ホスピタリティー、付加価値といったテーマを研究して、研究開発学の医学博士を取得しました。「なぜ差が生まれるのか」を根本から考えたいという、純粋な問いの積み重ねだったといえますね。その研究経験は、現在の診療にも生かされています。
先生の誠実さ、視野の広さを感じます。これまでのご経験は今の診療にどう生かされているとお感じですか?
とにかく基本に忠実に、丁寧に誠実に治療することを大切にしています。原則的に1人1時間取り、クリーニングや定期検診も同様に丁寧に行います。疑問はその場で聞いていただき、納得いただいてから治療を始めます。また、治療では患者さんのご意向を優先しつつ、その治療がその方の将来の健康にどう影響するかを考えて提案することも心がけています。天然歯を極力残すことがお口全体ひいては全身の健康にとって良いという考えのもと、例えば歯と歯の間の小さい虫歯などは、いたずらに削らず、高濃度のフッ素入り歯磨き粉を使うようお伝えして様子を見ることもあります。かかりつけ歯科医としてのこのような向き合い方は、これまでの経験からつながっている部分かもしれません。
オールラウンダーとしての懐の深さが信頼を育む
「相談したいけれど、どこに行けばいいかわからない」という患者さんも多いと伺いました。

私は長年にわたって、失った歯を補う補綴治療を中心に、審美歯科、歯周病治療、予防歯科、小児歯科、口腔外科など、保険診療から自由診療まで幅広く症例を積んできました。だからこそ、どの分野もオールラウンドに高品質の治療を提供できる自負があります。お口の中に問題が起きたとき、インターネットで調べれば調べるほど情報が出てきて迷ってしまうという方は少なくないと思いますが、インプラントでも入れ歯でも、歯の色や形や歯並びでも、何でも気軽に聞いてほしいんです。ゆっくり一緒に考えますから。「どの入り口から相談しても、この場所なら答えが返ってくる」。そんなクリニックでありたいと考えています。
具体的にはどのように診療を進めますか?
例えば、審美歯科で使用するかぶせ物は信頼できる歯科技工士と連携して作製しています。特に前歯の治療では、患者さんがなりたい表情や周りにどんな印象を与えたいのかを治療前にしっかりとヒアリングし、ご本人のご希望に寄り添った形で治療提案をすることを心がけています。また、入れ歯は特に経験が必要な治療ですが、私は保険診療の入れ歯から、金属のばねを使わない特殊な入れ歯まで多くの症例を積んでいます。口の中を拝見する前に、お話ししている様子や動き方の癖、口の周りのしわなどを観察した後に診察に入ります。こうすることで、機能的にも優れた自然な見た目の入れ歯作りに役立てています。入れ歯についても優秀な歯科技工士と連携し、治療は難しいと他院で言われた患者さんにも対応できるよう尽力しています。
広く・深く対応されているのですね。1つの歯科医院で多様な治療が完結する、という良さもありそうです。

そうですね。ワンストップで診療できるところも、当院の特徴の一つかもしれません。それから、メンテナンスやクリーニングで長く通ってくださる患者さんもとても多いですね。医療関係の方も多いですし、この近くに勤めていた方が、リタイア後も恵比寿までわざわざ来てくださることも少なくありません。中には福島や静岡など遠くから来てくださる方も。患者さん同士のご紹介や家族ぐるみで来てくださる方が多いのもうれしいですね。大切な方をご紹介くださるのは、信頼の証。この場所が“信頼の積み重ね”として息づいていることが、何よりの励みになっています。
口の状態は全身の鏡。健康寿命も意識した歯科医療を
近年、口腔の状態と健康寿命との関係が注目されていますが、先生はどのようにお考えですか?

お口の状態は、全身の鏡だと思っています。歯周病は糖尿病や心疾患との関連も指摘されていますし、しっかり噛める状態を保つことは認知症予防にもつながるといわれています。歯科医師として、そこまで意識して診なければいけないと考えています。近年、特に注目しているのが加齢による心身の虚弱を指す「フレイル」と、口腔機能の低下を指す「オーラルフレイル」。滑舌が悪くなった、食べこぼしが増えた、硬いものが噛みにくくなった、といった変化は、全身の老化や要介護状態への入り口になり得ます。口腔機能の維持・向上が、健康寿命を左右するのです。
特に高齢患者さんへの対応は、他の医療機関との連携も重要ですよね。
地域の医療機関との連携にも積極的に取り組んでおり、かかりつけ歯科医院として患者さんの全身状態を把握しながら、必要に応じて他科と連携できる体制を整えています。いざというときに慌てなくて済むように、40〜50代のうちから定期的に受診いただきたいですね。また私は渋谷区歯科医師会の総務も務めており、クリニックの診療だけではなく、地域全体のデンタルIQ向上や口腔環境の改善にも取り組んでいます。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

地域に根差した歯科医院は患者さんとともに成長し、歳月を積み重ねていくものです。当院も開業から15年近くを経て、当時若かった方も健康が気になる年齢になられてきたので、ライフステージに応じた治療を提供したいですね。私は特別な才能があったり、特殊なトレーニングを受けたりしているわけではなく、目の前の患者さんに対して真剣に、時間をかけて丁寧に質を重視した治療を行っています。どの年代の方も、どのようなお悩みにも、オールマイティーに対応できるところが当院の強みです。何をどう相談すればいいかわからなくても、当院ならゆっくりお話を伺いますのでぜひ気軽にお立ち寄りくださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/46万2000円~、ホワイトニング/4万1800円~、セラミックインレー/5万5000円~、セラミッククラウン/10万4500円~ ※症例により異なりますので、詳しくはクリニックへお問い合わせください

