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鄭 理香 院長、原 雄二郎 理事長の独自取材記事

こどもメンタルクリニック芝

(港区/赤羽橋駅)

最終更新日:2025/09/08

鄭理香院長、原雄二郎理事長 こどもメンタルクリニック芝 main

2023年11月に開業した「こどもメンタルクリニック芝」は、子どもを中心に幅広い年齢の患者を対象とした精神科クリニックだ。同院には鄭理香(ちょん・りひゃん)院長と原雄二郎理事長を含め、豊富な診療歴を持ち児童精神科診療に長けた合計6人の医師が在籍し、優しく慈愛に満ちた寄り添う医療を提供している。今回は鄭院長と原理事長に、診療で大切にしていることや精神科受診のタイミングなどについて、詳しく聞いた。

(取材日2025年7月1日)

子どもも大人も気軽に相談できる精神科クリニック

どんな方が来院されていますか?

鄭理香院長、原雄二郎理事長 こどもメンタルクリニック芝1

【鄭院長】小学生から大学生を中心に幅広い年齢の患者さんが見えていて、家族ぐるみで来院される方も多くいらっしゃいます。中学生までは保護者の方とご一緒に、高校生以上は初診時は保護者の方と一緒に、2回目以降はご希望によりご本人だけの通院も可能です。当院には私を含め6人の医師がおり、全員が豊富なキャリアを持ち子どもの診療に長けた医師ばかりです。なかなかお子さんを診療できる精神科の医師がこれだけそろうクリニックは珍しいのではないでしょうか。カウンセラーなどのスタッフもベテランぞろいで、子育て経験者も多くいます。また、以前来られていたお子さんが成長して大人になっても対応可能です。親御さんご自身の相談も受けつけていますので、多くの皆さんのお役に立ちたいと思っています。

開業への思いをお聞かせください。

【原理事長】当院はちょっと相談したいと思ったときに気軽に来ていただける存在でありたいと思っていますし、それが地域のクリニックの役割だと考えています。大きな病院でお子さんの発達などを相談しようとすると、時には初診が数ヵ月待ちになることもあるようですが、当院は医師が6人もおりますので比較的ご相談いただきやすいと思います。ウェブからお気軽にアクセスしてください。初診はたくさんお話しするため少しお時間がかかります。できれば最初にお話しさせていただいた医師がそのまま主治医となったほうが良いと思いますので、通いやすそうな曜日や時間にお越しください。

どんな時に精神科を受診したら良いでしょうか?

鄭理香院長、原雄二郎理事長 こどもメンタルクリニック芝2

【鄭院長】相談したいことや不安があるときは、いつでもお越しください。子育てで困っている、難しいと感じているなど、悩みが深くなりすぎる前にぜひご来院ください。専門家と話すことで安心することもあるでしょうし、発達検査などをしてお子さんの特性を知り、対処法などを理解することで、気持ちが楽になったり、子育ての参考にできることもあると思います。また、幼稚園や学校、保健所など、数多くのお子さんと接する機関からの指摘があったときは受診されたほうが良いかもしれません。完全にバランスの取れた人間はいません。さまざまな個性・特性をお持ちです。得意不得意もあります。それを見極めることが、お子さんにとって良い環境をつくることにもつながると思います。

同じ「親」として、悩みに共感も

診療の際に意識されていることはありますか?

鄭理香院長、原雄二郎理事長 こどもメンタルクリニック芝3

【鄭院長】当院を、いつでも頼れる場所だと思ってもらいたいですね。お子さんが来院に後ろ向きだと解決が難しくなります。例えば、登校が難しくなったお子さんに対し、私たちは学校に行けとは言いません。もちろん学校に行きたいと思っている場合は登校できることを目標としますが、必ずしも全員が毎日登校できることを目標とするわけではありません。お子さんの求めるゴールにたどり着くことが大切ですし、保護者の方の価値観もあります。お子さんと保護者の方のめざすところが違えば、共通の目標を作れるよう私たちも尽力します。そういった意見調整も私たちの役割なのです。お子さんたちに通院を楽しみにしてもらえるとうれしいですね。

お子さんの環境を整えることもされているのですね。

【原理事長】そういった調整のほうが多いかもしれません。社会全体の理解も進み、医師の診断や診断に基づく配慮要請を受け入れてもらいやすくなっていると感じます。私たち医師から、学校や職場に申し入れることも多いんですよ。口頭でお願いする場合もあれば、スムーズに対処していただけるようにきちんと文書でお願いすることもあります。一方で、お子さんや患者さんのために周囲が疲弊しきっているという状況も良くありません。皆さんがうまくいくよう環境を整えることが求められますね。

一人の親として、保護者の方々に共感することはありますか?

鄭理香院長、原雄二郎理事長 こどもメンタルクリニック芝4

【鄭院長】もちろんです。保護者の方のご相談をわが子のことのように感じたり、「同じ!」と共感したりすることもあります。私たちは多くのお子さんと接してきましたので、「あなたのお子さんだけが特別ではなく、同じようなお子さんは多いですよ」とお話ししたり、「こういう時にはこうするのをお勧めします」と経験上の情報をお伝えすることもあります。私たちのアドバイスがすべてのお子さんに当てはまるわけではありませんが、一つのヒントにはなると思いますし、時に突破口となり、保護者の方々の気持ちが少しでも楽になると良いなと思いますね。時には親子別々にお話を伺うこともあります。お子さんから希望されることもあります。親御さんに面と向かって話せないこともあるでしょうし、私たちが良い仲介役になれれば、とも思います。

お互いに尊敬する点を教えてください。

【鄭院長】患者さんやご家族に丁寧に接する姿が素晴らしいと思います。原理事長を慕って、病院を異動しても開業してもずっと通って来てくださっている方もいらっしゃるんですよ。診察が終わったら、診察室のドアを開けてお見送りされていますし、電話対応も丁寧。そういう、ちょっとしたところにこそ人柄が現れると思っています。誠実という言葉を体現されています。
【原理事長】一人の医師として純粋に尊敬しています。鄭院長にとって精神科の医師は天職なのではないでしょうか。すごく愛情にあふれた人で、一人ひとりの患者さんに真摯に向き合い、愛情を注ぐ医師です。

患者それぞれの幸せに向かい、寄り添い、ともに歩む

「幸せの虹」について教えてください。

鄭理香院長、原雄二郎理事長 こどもメンタルクリニック芝5

【原理事長】当院で大切にしている7項目について「七色の虹」になぞらえ「幸せの虹」と表現しています。「幸福」「診断」「協同」「連携」「対話」「安定」「継続」の7つで、中でも私が特に大切にしたいのが、「幸せ」です。人それぞれ幸せに対する価値観は違いますので、患者さんそれぞれの「幸せ」を一番大切にしたいですね。また、お悩みは年代ごとに変わっていくものです。それが成長の証かもしれませんが、そんな移り変わるお悩みにもずっと寄り添っていきたいです。小さい頃から折にふれて、何かあると相談して頼ってもらえる、成長を保護者の方と一緒に見守るような、当院がそういった存在になれれば幸いです。

原先生は「予防」にも目を向けていらっしゃいますね。

【原理事長】お子さんの場合、さまざまなトラブルが重なるうちに自己肯定感が下がってしまい、卑屈になったり反社会的な考えや行動に至ったりしないよう、その子の特性に合わせて自己肯定感を守り、高めることで「予防」につなげたいと考えています。子育て中、親御さんはイライラしたり怒ったりしてしまうことと思います。そんなお話を聞くたび私は「でもお子さんはかわいいですよね」とお尋ねします。そうすると皆さん笑顔で「はい!」とお答えになります。そのお気持ちを大切にしていただきたいと思っています。私たちの最終目標はお子さんが笑顔になること。その子に合った幸せを見つけて、そこに向かって一緒に歩むことです。ご家族それぞれ違う幸せの形、求めているところを丁寧に聞き取って伴走します。

読者へのメッセージをお願いします。

鄭理香院長、原雄二郎理事長 こどもメンタルクリニック芝6

【鄭院長】当院は医師による対話的な精神療法を中心にご本人の特性や年齢、状態に応じて環境調整や心理療法を一つの流れとして進めていくのが特徴です。心理療法は10人以上の心理士が在籍し、カウンセリング、プレイセラピー、ペアレントトレーニング、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、学習支援「のびのび塾」など、多様な方法を特性に合わせて組み合わせながら行っています。薬物療法は第一選択ではなく、必要な方にのみ慎重にご提案し、大学病院と連携して検査等も対応可能ですので、お気軽にご相談ください。

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