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瀧田稔弥 院長の独自取材記事

文京瀧田歯科医院

(文京区/本郷三丁目駅)

最終更新日:2019/08/28

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本郷三丁目駅または御茶ノ水駅から本郷通りを歩くこと数分、本郷二丁目交差点の角に「文京瀧田歯科医院」はある。2014年4月に開院したばかりの院内は、自然光がたっぷり差し込む明るい空間。診療のほとんどの場面で医療用顕微鏡であるマイクロスコープを用いているため、それ以外の時間には自然光に触れたくなるのだとか。根管治療を得意としつつ、その分野に限らず「総合的に口腔内の健康を診る」こと、そして「できるだけ削らない」ことをモットーとするのが瀧田院長の診療スタイル。物腰柔らかいソフトな印象を受けるが、非常に勉強熱心で、患者にとってベストな治療が何かを自らに問いかける熱い先生だ。心に静かなる炎を燃やす瀧田院長に、開院の経緯、診療で大事にしていることについて話を伺った。
(取材日2014年7月7日)

日が差し込む明るい医院で、最新の治療を提供していきたい

日がたっぷりと差し込む明るい院内ですね。

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ありがとうございます。開院にあたり一番こだわったことの一つが、「採光」です。自然な光が入るよう大きな窓を設置しています。天候の悪い日や夜間も、なるべく自然な光となるようダウンライトや蛍光灯など種類の異なるライトを多用し、常に院内を「明るく」するよう心がけています。自然な明るさというのは、患者さんをほっとリラックスさせる効果があります。また私の場合、診療のほとんどでマイクロスコープを使用しているため、どうしても目が疲れ易く、肩や背をはじめとする筋肉がこわばってしまいます。マイクロスコープから目を外したときに、自然な光に触れることで、そういった疲れがリセットできるという効果もあるんです。マイクロスコープは私がごだわる「できるだけ削らない」治療を実現するためにも、必須の器具なので、そういった目を労わることも必要なんです(笑)

開院までの経緯を教えてください。

私は、2001年に日本大学歯学部を卒業した後大学院に進み、歯内療法といって歯の根っこの治療を専門的に行う科に進みました。そこで4年ほど研究の傍ら勤務したのち、2006年から東京都神津島村という離島にて半年ほど診療を行いました。その後日本大学に戻り、都内の開業医で5年間ほど研鑽を重ね、2014年4月に当院を開院したという流れです。大学院時代からずっと歯内療法を専門としてきましたので、そこを中核としながらも幅広い治療を提案するスタイルで診療を行っております。

このエリアで開業した理由を教えてください。

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このあたりは、大学時代と院時代を合わせて10年以上通っていたため元々なじみのあるエリアでした。加えてこの地域は、東京歯科大学や日本歯科大学、東京医科歯科大学といった歯科大学が密集する日本有数のエリアでもあります。常に最新の情報が入ってくるし、学びを深めながら切磋琢磨するには最適な場所です。また古い町並みを残しながら、一方で新しいビルも増えてきているという、新旧が融合した街であるため、古くからの住民の方のほかに、健康意識の高い30代から40代世帯の方も多く住んでいます。そういった方に高度な治療を提供していきたいと思ったのも理由の一つですね。

根の治療の専門家だからこそ、抱えていたジレンマ

専門である根管(こんかん)治療について教えてください。

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虫歯が進行すると歯の中にある神経にまで到達してしまうため、神経を抜く抜髄という処置が必要になることがあります。神経と言いますが、正確には「歯髄」という組織で歯に栄養を与えています。それらは根管という管の中に納まっています。根管は肉眼ですべて診ることができず、また根管の形状も複雑であり、ミクロ単位におよび複雑な形状をしているため、根管治療というのは一般的に難易度が高いものなのです。しかも根管治療の出来によってその歯の寿命が左右されることもあり、歯を生かすうえで非常に重要な治療なのです。

なぜ日本では、これまで根管治療が注目されなかったのでしょう。

一つに、保険制度の問題があります。根管は、肉眼では見えない部分が多く、手の感覚に頼ることが多いため職人的技量が必要とされてきました。精緻な作業を根気よく時間をかけて行う必要があるのですが、残念ながら現行の健康保険制度はそれを評価するものになっていないのです。また、健康保険で使用できる歯科材料も不十分であるため、十分な根管治療が提供できないという状況もありました。そのため、自由診療で根管治療に特化した治療スタイルの歯科医院もあります。しかし、私個人としてはこの点に非常にジレンマを感じていたのです。

どういったジレンマですか?

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根管治療だけを専門で行う場合、当然ながら患者さんのお口の状態を長期的に把握することができません。また、その後のフォローも不十分となるため、最終的な成否がわからないんです。とはいえ私は大学卒業以来からずっとマイクロスコープを用いた根管治療を専門に行ってきたので、いずれ根管治療を専門に行う臨床医になるのではないかと漠然と考えていたのです。しかし、そんな折、ほぼ無歯科医村の神津島で診療を行うことになり、考えが大きく変わっていったのです。

包括的な視点を持ちながら、精緻な治療を行っていきたい

神津島での診療はどのようなものだったのでしょう。

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それまでは、もっぱら根管治療を専門として行っていたため、歯科治療全般を行うことは不安の連続でした。しかし、漁師や村役場の方から食事に誘っていただいたり、畑や海で取れたという野菜や魚を日常的にいただいたりと、心温まるおつきあいをさせていただくなかで、島民の方の生活背景を知り、その方一人ひとりに合った医療を提供していくうちに、根管治療というのは治療の一分野であり、それだけではなく、それをどのように一般の歯科治療に取り入れていくかということが重要だと考えるようになったのです。患者さんが受ける恩恵という点から考えたとき、やはり総合的な歯科の提供が不可欠なのではないのかと、私個人としては思ったわけです。

こちらではマイクロスコープでの治療を基本として行っていますね。

そうですね。私はマイクロスコープが日本に導入された初期の頃からずっと使っており、日本の歯科医師のなかでも最も多くの時間をマイクロスコープでの治療に費やしている一人ではないかと自負していますが、それでもいまだに大変なことの連続です。大学時代からの師に「いつになったら楽に治療できるようになれますか」と聞いたことがあります。その時先生は、「私もいまだに大変です」と答えられました。「ああ、そうなのか……」と思いましたね。マイクロスコープは万能ではありません。一つのツールです。気の遠くなるような長い時間を費やしてはじめて、使いこなせるようになるのだと思います。そういったツールを使用して、患者さんのお口の中の健康増進に関わるお手伝いをしたいと考えています。当院では歯科衛生士による歯のクリーニングにもマイクロスコープを用いており、肉眼では見えにくい細かい歯石を除去するところまで徹底しております。

歯科衛生士さんもマイクロスコープを使用するのは珍しいですね。

意識が高いスタッフが集まってくれていて本当に助かっています。休日にマイクロスコープの勉強会に自ら参加して使い方に磨きをかけてくれたり、あるいは、勤務医時代からの付き合いのスタッフなんかは治療上気を付けなければならない要点を心得ていてくれています。根管治療の時には、患部にラバーダムという、唾液が入らないようにするためのゴムを入れる必要があるのですが、その用意をしてくれたりするのですが、歯科衛生士でそこまでできる人はそうはいないものです。自ら考えて行動してくれる頼りになるスタッフたちにいつも助けてもらっていますね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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長年の経験から、歯とその周辺組織というのは、生涯変化し続けるもので、完全に解明されたものではないと考えています。学生時代には多くの論文に目を通しましたが、そのうち本当に財産となる論文もありました。それらは今の私の治療方針や哲学の元になっていますし、そういった研究結果に触発されて、歯という組織とどのように向き合うべきか深く考えるようになりました。その一つに、「治療を進めないという勇気」もあると考えています。お口の健康を総合的に診た場合、「今は治療が必要ではない」ということがあります。その見極めは勇気がいることではありますが、一歩引いた視野で全体を見回したときにその方がいいと気付くこともあります。そういった俯瞰(ふかん)的な視点を持ちながら、専門的な治療を行っていこうと考えています。あらゆる側面から考えたうえで、患者さんにとって最良の治療を提供していきたいですね。歯のことでお悩みの方は、どんなことでもご相談いただけたらと思います。

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