東 昇一 院長、東 令 副院長の独自取材記事
レスト・キッズ・デンタルクリニック
(大田区/池上駅)
最終更新日:2024/09/26

東急池上線池上駅・JR京浜東北線大森駅からバスで10分ほどの住宅街の中にある小児歯科専門の「レスト・キッズ・デンタルクリニック」。2013年に東昇一院長と妻である東令副院長が開業。昇一院長は、日本小児歯科学会小児歯科専門医の資格を持つ。さらに子どもへの理解を深めるために、保育に関することも勉強し、チャイルドマインダーの資格も持っているという。令副院長は、小児と成人矯正に対応する矯正の専門家。3人の子どもの母として子育てをしており、第一印象から柔らかい雰囲気と優しい語り口調が印象的だ。2023年8月からは、以前より問い合わせのあったホワイトニングを導入。幅広いニーズや悩みに対して寄り添い、地域に親しまれるクリニックとして日々診療を続ける、昇一院長と令副院長に話を聞いた。
(取材日2023年6月9日/情報更新日2024年8月8日)
子どもを理解し、治療につなげていく
昇一院長はなぜ小児歯科を専門にされたのでしょう?

【昇一院長】歯科医師だった父の影響で幼いころから自分も歯科医師になりたいと思っていました。加えて資格をとるくらい子どもが好きだったので小児歯科を専門に選びました。それから子どものお口について、10年間みっちり学んだ上で独立・開業しました。小児歯科は、診療を通してお子さまの成長に立ち会えることが大きなやりがいです。小児歯科は0〜20歳までが対象になるので、長年通ってくださる患者さんが気づいたら身長を追い越されてしまっていたり。子どもの成長は、喜びと驚きの連続ですね。
お子さまの診療で、大切にされていることは何ですか?
【昇一院長】治療中は楽しい雰囲気をつくることですね。特に初回は重要です。お子さまが初めて歯科を受診した際、「歯医者さん=怖い」というイメージを持ってしまうと、2回目以降の受診のハードルが上がってしまいます。1度嫌がってしまうと通い続けること自体が難しくなるなど、親御さまも苦労されることは多いのではないでしょうか。それを避けるため、診療室では好きなDVDを選んで流したり、治療後には頑張ったご褒美でおもちゃを渡したりと、苦手意識を持たせないよう工夫しています。また、歯科を怖がる理由の一つは音だと考えています。特に機械音に関しては、作動させるときに「飛行機の音だよ」とか「コトコト電車の音がするよ」と声をかけしてから治療するようにしています。
お子さまへの理解がとても深いですね。

【昇一院長】一つ一つ説明するのは時間がかかりますが、小児歯科専門医としてとても大切にしていることです。実は昔、保育士免許の取得をめざして勉強をしていました。小児歯科専門医をめざす以上、子どもの発達や保育の知識が必要になると考えたからです。「資格取得まであと一歩」という段階で、勉強時間を確保できなくなってしまい断念しましたが、幼稚園や保育園の先生と同じ勉強をしてきた分、子どもへの理解は深まりました。その後、家庭保育について深く掘り下げて勉強し、チャイルドマインダーの資格を取得しました。また妻ももともと小児歯科を専門にしており、現在は矯正の歯科医師として一緒に患者さんを診ていますので、安心して来院していただきたいですね。
子育て中のご家庭に、伝えたいことは?
【令副院長】小児歯科によくあることですが、学校終わりなどの時間で予約が午後に集中してしまうため、急遽治療が必要な場合は予約が取りづらい可能性があります。子どもの虫歯の進行は早いので、気になる症状があった際は、比較的予約が取りやすい午前中の受診がお勧めです。
【昇一院長】乳歯や生えたての永久歯の場合は、クリーニング後の高濃度のフッ素塗布をお勧めしています。フッ素には低濃度と高濃度があり、当院はその2種類の併用にこだわっています。というのも、乳歯や生えたての永久歯は特に虫歯になりやすく、進行も早いため「予防」がとても大切になります。4ヵ月以上空けて定期的にフッ素を塗ることで虫歯リスクの軽減がめざせます。こちらは保険適用外にはなりますが、大田区では未就園児は助成制度を受けることができますので、ぜひご利用ください。
地域の歯科医療に根差した9年間
開業した経緯を教えてください。

【昇一院長】もともと「独立して地域医療に貢献したい」と思いながら、昭和大学で研鑽を積んできました。開業は簡単なものではありません。地域の患者さんの治療を自分たちが中心となって担うことになりますから。夫婦ともに勉強と経験を十分に積み重ね、周りの先生方に後押しをいただき、ようやく開業に踏み出しました。場所は私の祖父母の家があった土地です。お子さまがとにかく通いたくなるようなクリニックらしくない歯医者にしようと決めて、妻と当院を開業しました。私は生まれも育ちも大田区なので、慣れ親しんだ池上で開業できてうれしかったですね。
開業から9年、振り返ってみていかがですか?
【昇一院長】小児歯科専門医と矯正歯科を専門とする歯科医師という組み合わせで独立できたのはすごく良かったと思います。小児の治療と歯並びは関係性が深く、クリニック内で連携できていることは患者さんの安心感につながっていたらうれしいです。私も妻に矯正治療をしてもらったので、矯正を検討中の患者さんに実体験をお伝えできることも、安心材料になればと思います。
【令副院長】私は最近になって、ようやく「地域に貢献している」という実感を持てるようになりました。地域医療は患者さんとの距離が近く、普段の生活圏が同じだと患者さんをお見かけすることもあります。この子の未来のために歯の健康を守る一助になっているのかなと感じることができるのは、地域医療の喜びです。
小児を専門に扱うクリニックとして、院内の空間づくりはどう工夫されましたか?

【令副院長】1階の半分を占めるキッズスペースには、待ち時間に遊べるおもちゃを用意し、机の角にはガードをつけ、階段には手すりを設置しています。トイレには小さいお子さまが座ることができるシートや、おむつ替えの台、専用のごみ箱なども用意してあります。親御さまにとても喜ばれていますね。自慢の受付スタッフも子育て経験があり、お子さまの扱いなど対応が慣れていますので安心して預けていただけたらうれしいです。できる限り配慮し、親子そろって通いやすいような空間をめざしました。
小児歯科から矯正への連携
令副院長がご専門の矯正治療で大切にしていることは何ですか?

【令副院長】矯正は小児だけでなく成人にも対応しています。できる限り抜歯しない矯正と、患者さんを丁寧にサポートすることを心がけています。小児矯正の場合はお子さま、親御さま、歯科医師の結束が大切です。ですので矯正を始める前に、矯正をするメリットや必要性などを丁寧に説明し、納得していただいてから治療を開始します。矯正がスタートしたら、お子さまだけでなく、お子さまのサポートをする親御さまにも寄り添いながら、最後まで進めていけたらと思っております。私自身も現在、男の子3人の子育て中です。子どもを育てるだけでも大変な中、生活の中に矯正治療が加わると、さらに負担がかかってしまう大変さがよく理解できます。ですので、できるだけ前向きに治療が進められるようなお声がけをお子さま、親御さまに向けてするよう心がけています。
2023年8月からはホワイトニングも始められたそうですね。

【令副院長】矯正をしている患者さんは特に、歯並びが綺麗になると口元への意識が高まる方が多く、以前からホワイトニングのご要望を多くいただいていました。実際に始めてみると矯正の患者さんだけでなく、性別や年齢問わずさまざまな方に相談をいただき、ニーズの広さを感じています。単に見た目の美しさだけでなく、「きれいな状態を保ちたい」と口腔ケアにも意識が向くよいきっかけになっていると感じます。それぞれの理想の歯の白さに合ったカウンセリングなども細かく行っております。段階を踏みながら、試していくこともできますので、気になる方はお気軽にお声がけください。
最後にメッセージをお願いします。
【令副院長】泣き顔で診療室に入ってきたお子さまが治療を終え、どこか誇らしげな表情で帰っていく姿にいつも微笑ましさを感じています。これまでのご縁を大切に、お子さまの成長をこれからも一緒に見守っていきたいと思っています。
【昇一院長】開業までは長い準備期間もありましたが、長く通ってくださるご家族も多く、日々やりがいを感じています。地域の患者さんから”当院と出会えて良かった”と思ってもらえる場所を2人でめざしていきたいと思っております。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/1万9900円~、小児矯正/38万5000円~、成人矯正/
77万円~、フッ素塗布/3,500円