青木 千晶 院長の独自取材記事
マーガレット矯正歯科室
(豊島区/目白駅)
最終更新日:2025/07/10

子どもを中心に大人まで口の中から患者の健康をサポートする「マーガレット矯正歯科室」。小児歯科と矯正歯科を診療し、目白駅から徒歩8分、池袋駅と雑司が谷駅からも近い閑静な住宅街のマンションの1階にある、2025年で開業から12年目を迎えるクリニックだ。院長の青木千晶先生は大学病院やアメリカ研修で研鑽を積み、多数のクリニックで矯正治療を行ってきた矯正歯科のエキスパート。今も矯正治療のセミナーに積極的に参加し、新しい知識と技術を吸収する。自身も2人の子どもを育てた経験から、同じく子育て経験のあるスタッフとともに、子どもの患者の性格や個性に合わせた接し方や話しかけを心がけ、子育て中の保護者の相談に乗ることもある。そんな患者に温かく寄り添う青木院長に矯正歯科のことや治療でこだわっていることなどを聞いた。
(取材日2025年5月20日)
治療を通じて患者に寄り添い、健康をサポート
12周年を迎えられたとのことですが、これまでの歩みと現在の状況を教えてください。

開業当時は子どもが小学生と中学生だったので、子育てとの両立は難しいのではないかと、周囲のほとんどの方に開業を反対されたんです。また、現在は専門分野に特化しているクリニックが多いですが、当時は矯正治療に特化した歯科医院なんて患者さんが来ないのではないかとも言われました。そんな中、開業をして気がついたら12年がたっていて。これまで、歯の治療だけではなく子育ての悩みをお聞きするなど、治療を通じて患者さんの人生に寄り添ってきました。お近くの方ならお子さんだけで来院していただいて、診療後、お電話やメールで親御さんに治療の説明をしています。その際、お支払いはご希望があれば後日来ていただくか振り込んでいただくということもしています。お子さんが治療をしている間、親御さんは他のご用事ができて助かりますし、お子さんと親御さんが離れる時間も親子関係に良い影響があるのではないかと思うのです。
患者さんの年齢層を教えてください。
矯正治療は4歳からされる方もいて6割が小学生です。中学・高校生は意外と男の子が多いです。最近は成人で矯正治療を検討される方も増えていて、最高齢で66歳の患者さんもいらっしゃいます。歯は何歳からでも動きますので、矯正治療は年齢に関係なくどなたでも受けていただけます。でも年齢が若いほうが、骨がやわらかくて歯が動きやすいことは確かです。中・高校生になると部活や受験で忙しくなるため、矯正治療は小学生のうちに一度、ご相談されることをお勧めしています。
やはり矯正治療は早くから始めるのがお勧めですか。

当院では6~8歳くらいまでの間に、お越しいただくことをお勧めしています。矯正歯科としては歯並びの悪い永久歯列にしたくないという思いがあります。最近では、下の前歯の永久歯が生えてきた4~6歳くらいに来院する、熱心な親御さんもいらっしゃいます。一度診せていただくと、矯正することになる場合も、しないでいい場合もあります。近年は、口呼吸をするお子さんがとても多いので、注意することも大切です。口呼吸だといびきをかきやすく、熟睡できないことがあり健康に支障が出るとされています。鼻呼吸ができるようになると脳が冷えて勉強やスポーツに集中して取り組めたり、風邪をひきにくくなったり、扁桃腺が腫れにくくなったりすると言われています。口呼吸のお子さんの場合、上顎が狭いことが原因であることが多いです。上顎の土台を変えて、鼻呼吸を促し、健康でいるための矯正治療をご提案します。
新人のような気持ちで矯正治療の研鑽に励む
治療の際にこだわっていることを教えてください。

矯正治療の中でも小児矯正の大切さに力を入れています。小さなうちから歯科医院に通う習慣をつけてもらうため、患者さん一人ひとりに合わせた接し方やお声がけをするよう心がけています。これまでの歯科医院での経験から怖くて中に入って来られない5歳の子がいました。そこで、「入り口のドアの中に来られたら、おもちゃのカプセルトイを回して帰ろう」というのを3ヵ月ほど続けた結果、診察室の中に入って来られるようになったんです。1歳でも1人で治療の椅子に座る子がいますので、その子の性格や個性を尊重しています。今までの歯医者さんでのご経験、苦手意識などがあれば、カウンセリングをしっかり伺って、お一人お一人に合わせたお話をすることにこだわっています。
矯正歯科と小児歯科に特化された理由はなんですか。
矯正歯科を専門にしたのは、患者さんの笑顔を見たいというのが理由です。自分の歯できれいな噛み合わせがめざせるという魅力もあります。日本大学松戸歯学部を卒業後、同大学歯科矯正学教室に入局し、臨床で矯正歯科の研鑽を積みました。20代の頃は虫歯や入れ歯、かぶせ物の治療など一般歯科の治療にも携わっていました。結婚・出産後は先輩の歯科医院数軒で月1回ずつ矯正治療をさせていただいていたのですが、子育てしながら一般歯科の治療に毎日出る余裕がなくて。それでも開業後は、自分の好きな矯正歯科と小児歯科は続けていきたかったので、家族に協力してもらいながら治療に携わっていました。実は娘が同じ歯科医師になり、昨年、研修医を終え、今年日本大学の矯正科に入局しました。私と同じ道を選んでくれたのがとてもうれしいですね。
子育てが終わった今、矯正以外のことも手がけようと思ったことはありましたか?

矯正以外というよりも、矯正のことをもっと勉強したくなりました。大学に勤務していた十数年は大学で学んだスキルと知識で治療をしていたのですが、矯正治療がどんどん進化していくので。開業前にアメリカのセミナーに参加し、国内でも矯正に関するさまざまな分野のセミナーをたくさん受講しました。そして3年前、保田矯正塾、主宰の保田好隆先生の開催するセミナーに参加したことで、自分の中で矯正の世界が一変しました。矯正治療は歯並びだけを診るのではなく、歯を守るための筋肉へのアプローチや歯科のかかりつけ医としてお子さんから成人の方の健康に携われることを知りました。今は保田好隆先生の全国のセミナーに参加して、今でも新人のような気持ちで勉強しています。
一人ひとりのライフスタイルに合わせた治療を提供
院内にはどんな機器を備えていますか。

昔は歯科用の粘土で型採りをしていましたが、嘔吐反射のあるお子さんはもちろん大人でも苦手な方が多いですので、当院では、1秒間に6000枚という高速撮影で型採りができる3Dスキャナーを導入しています。その他、エックス線室にはデジタルエックス線撮影機のほか、顎顔面を立体的に撮影できる歯科用CT、歯を守るために食いしばりの力を計測する筋電計も導入しています。また患者さんお一人に1時間の枠のお席を取るのですが、その時間の半分は特別な超音波スケーラー機器でお口の中を丁寧に清掃しています。この機器の使用によって、日頃歯ブラシでは落としづらいお口の中の汚れもきれいになります。
休日はどのように過ごされていますか。
映画を観に行ってリフレッシュしています。ミュージカルや歌舞伎を観るのも好きですね。そのほか、夫とウォーキングをしたり、食事に行ったりもします。夫は同業者ではないので仕事の話にならずリフレッシュできるんです。歯科の世界以外のことを夫が教えてくれ、視野を広げてくれるのがとても助かっています。
今後の展望と読者の方へのメッセージをお願いします。

今後もお子さんが健康な状態で成長されるよう、サポートしたいと思っています。人生のライフステージを「小学生までの治療」と「中学生以降の治療」の2つに分けて考えています。お子さん自身が矯正治療をやりたくないと言ったらすぐにやる必要はないと考えています。受験など一人ひとりのライフスタイルがあるので支障のないときに携わらせていただけたら幸せですね。無理に今やらないといけないと言わないようにしています。初回は無料で相談していただけますので、気軽にお話をしに来てください。開業してから12年、大切なのは患者さんのお口を健康で美しくするというのは変わりません。健康に携われる仕事として、医科だけでなく歯科も大切な分野なのだということを矯正歯科の立場から発信していきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/成人マウスピース型装置を用いた矯正:95万円~、成人ワイヤー矯正:77万円~、小児矯正:22万円~、ホームホワイトニング:2万2000円、オフィスホワイトニング:3万9600円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。