適応範囲の広さが強み
強い力で歯の移動を図るワイヤー矯正
荏田ファミリー歯科・矯正歯科
(横浜市青葉区/江田駅)
最終更新日:2025/06/18


- 自由診療
矯正の長い歴史の中では、マルチブラケットとワイヤーを使う方法が基本とされてきた。「荏田ファミリー歯科・矯正歯科」の八幡誠院長も、ワイヤー矯正の進化を肌で感じてきたそうだ。一方で同院では先進のシステムや矯正法を積極的に取り入れており、今では同院を訪れる患者の多くがマウスピース型装置を用いた矯正を希望している。だが八幡院長によると、マウスピース型装置では対応しきれないケースや苦手な動きがあり、その場合はワイヤー矯正や両者を組み合わせた方法を提案することもあるという。適応範囲の広さがワイヤー矯正の強み。同院ではどのようなケースでワイヤー矯正が選ばれているのか、またワイヤー矯正を受ける上で患者側が知っておくべきことについて教えてもらった。
(取材日2025年5月3日)
目次
ほかの方法との組み合わせでワイヤー矯正の良さを生かすことも。定期受診や歯磨きなど患者側の協力も不可欠
- Qワイヤー矯正はどのようなケースに適していますか?
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A
▲八幡誠院長は矯正歯科を長年経験されている
最近ではマウスピース型装置を用いた矯正を希望される方も多いのですが、歯根の移動距離が大きい場合はマルチブラケットとワイヤーを使う方法のほうが優れています。矯正用のマウスピース型装置は、歯の隙間を埋めたり、歯に力をかけて押し込んだりするような動きを図れます。ですが、その程度が重い場合や不正咬合を改善するために挺出が必要であれば、マウスピース型装置だけでは対応が難しいこともあります。また歯に直接装置をつける方法であるため、歯の大きさがネックになることも少ないです。そのほかに、マウスピース型装置を長時間はめることが難しい方もワイヤー矯正が適しています。
- Qマウスピース型装置の弱点を補えるのですね。
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A
▲それぞれの矯正のメリットを活用して、患者に提案
当院ではそのような位置づけでワイヤー矯正を選択することが多いです。もちろん症例によってはワイヤー矯正のみで進めることもあります。どちらが適しているかの見極めや、両者を組み合わせて治療計画を立てるためには、ワイヤー矯正とマウスピース型装置のそれぞれの特徴を熟知していなくてはなりません。私はワイヤー矯正の進化を肌で感じてきましたし、一方で、先進のシステムや矯正法を積極的に取り入れています。ワイヤー矯正に長く携わってきたからこそ、マウスピース型装置のみに頼らない治療計画を立てられるのだと自負しています。
- Qワイヤー矯正の装置にはどのような種類があるのでしょうか?
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A
▲通常より目立ちにくい白いワイヤーも用意している
当院では目立ちにくく変色しにくいセラミックブラケット装置を主に使用しています。ワイヤーは銀色のものや目立ちにくく白色にコーティングされたものをそろえており、摩擦の影響や審美性などを考慮して、その方に合ったものを選んでいます。どちらも通常はカーブのついたものを用いますが、当院では真っすぐなワイヤーを患者さんの症状に合わせて形づくることも可能。既存品では改善が難しいような症例や、予期せぬトラブルが生じた際のリカバリーも、オーダーメイドのワイヤーで対応しています。そのほか、歯科矯正用アンカースクリューを使用することもあり、これは奥歯側に支えを作ることで、効率的に歯を動かすことが期待できる方法です。
- Qワイヤー矯正を受ける上での注意点を教えてください。
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A
▲患者に合わせた矯正を提案していく
歯科医師による装置の調整が必要となるため、通院頻度は1ヵ月に1度が基本となります。マウスピース型装置を使う場合と比べて頻度が高くなるのですが、定期的に歯科医師のチェックを受けることでトラブルに気づきやすいともいえますね。また装置の構造上、毎日の十分な歯磨きを患者さんにお願いしています。もし虫歯ができた場合、曜日によっては当院内で治療が可能です。「装置の管理が大変だから」という理由で装置を取り外す必要のないワイヤー矯正を選ぶ方もいるのですが、定期的な通院やご自宅での歯磨き、専用のゴムの使用など、患者さん自身に行っていただくことは多いです。決して歯科医師任せにできるものではないんですよ。
- Q自分に合った矯正法を選ぶことが大事なのですね。
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A
▲小児の場合は正しい成長具合を見るため、手のレントゲンを撮影
はい。例えばマウスピース型装置を用いた矯正は、すべての歯を動かすためのものを選んで1日20時間以上装着できるならばメリットの多い方法だと考えます。ですが、強い力を加えられるのはワイヤー矯正ならではの強みで、どちらが良いとは一概にはいえません。そのため当院では、事前にスキャナーで口腔内を撮影し、ワイヤーとマウスピース型装置の併用も視野に入れながら簡易シミュレーションが可能で、さらに次の段階では歯科用CTの撮影画像も用いながら、抜歯や非抜歯などいくつかのパターンを出してベストな方法を考えていきます。矯正に興味のある方にはまずは無料相談を実施していますので、ぜひご利用ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/16万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/33万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。