通院期間・見た目・食事
矯正が継続しやすくなる工夫
荏田ファミリー歯科・矯正歯科
(横浜市青葉区/江田駅)
最終更新日:2025/06/13


- 自由診療
装置自体もシステムも年々進化している、マウスピース型装置を用いた矯正。目立ちにくさや歯磨きのしやすさというメリットもあり、「荏田ファミリー歯科・矯正歯科」でも多くの患者がこの矯正方法を希望しているそうだ。神奈川県内でも早くから口腔内スキャナーを導入した同院では、スキャナーの撮影画像を用いた簡易シミュレーションを作成。マウスピース型装置での矯正を決定後は、歯科用CTの撮影画像とスキャナー画像を連動させて、さらに細かなシミュレーションを作成している。「ただし、奥歯まできちんと動かすことのできる装置でないと、マウスピース型装置のメリットを生かしきれません」と語る八幡誠院長に、マウスピース型装置を用いた矯正を行う際の同院での工夫などを聞いた。
(取材日2025年5月3日)
目次
マウスピース型装置を用いた矯正は、歯科医師の綿密な計画のもと装置を作製
- Q矯正用のマウスピース型装置の特性について教えてください。
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A
▲クリニックで使用するマウスピースにこだわっている
歯の隙間を埋めたり、歯に力をかけて押し込んだりする動きに適しています。金属のマルチブラケットとワイヤーを使う従来の方法のほうが適応の幅は広いのですが、上の前歯と舌の前歯の間に隙間がある開咬(オープンバイト)など、症例によってはマウスピース型装置が適している場合もあります。ただし、奥歯まできちんと動かせるような装置でないと、この説明は成り立ちません。現代ではマウスピース型装置が広く普及し、多様な装置が開発されています。装置自体もシステムも進化しているのですが、望むような結果を得るためには「どの装置を用いるか」が重要です。当院では装置を厳選して使用しています。
- Q事前の検査やシミュレーションについて教えてください。
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A
▲相談時にはシミュレーション画像を用いて説明
当院では無料相談を実施しているほか、口腔内スキャナーでの撮影画像から簡易シミュレーションを作製します。特に40代以降の患者さんですと、審美性の問題だけでなく歯周病や歯の欠損がある場合もあるため、口腔全体を見ながら考えていかなくてはなりません。その後、マウスピース型装置を使用する場合は、歯の根っこを撮影する歯科用CTの画像とスキャナーで撮影する表面の画像を連動させて詳細なシミュレーションを作成。抜歯や非抜歯などいくつかのパターンを出して、ベストな方法を考えていきます。歯科医師の考える計画を画像や動画として可視化できるので、患者さんにも伝わりやすいと思います。
- Q矯正中はどのくらいの頻度で通院が必要ですか?
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A
▲マウスピース型装置も患者ごとに、動きをつけて微調整を行う
通院頻度は2~3ヵ月に1度と、従来のワイヤーを用いた矯正と比べて少ないです。透明で目立ちにくく、取り外しができるということ以外にも、通院頻度の少なさも患者さんがマウスピース型装置を選ぶ理由になるかもしれませんね。また当院では、メッセージアプリを活用したオンラインモニタリングを導入。留学や妊娠などで頻繁な通院が難しい患者さんにも、矯正が継続しやすくなるよう工夫しています。もちろんすべてをオンラインで完結するのではなく、計画どおりに矯正が進んでいるならば、通院頻度を減らせるということです。「矯正に興味はあるけれど、定期的な通院がネックになる」という方は、一度ご相談いただければと思います。
- Q矯正中に患者さんが注意すべきことはありますか?
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A
▲マウスピース型装置を用いた矯正は、患者の意識も大切
患者さんに守っていただきたいのは「装着時間の管理」です。食事と歯磨きの時間を除き、1日20時間以上ご使用ください。それが守られないと、その後のマウスピース型装置が合わなくなることがあります。また、矯正中の虫歯にも要注意。マウスピース型装置は取り外せるので歯磨きがしやすい反面、装着中は唾液による浄化作用が低下します。さらに歯に汚れがついた状態で装置をつけると、虫歯菌が装置と歯の間で繁殖して虫歯のリスクが高まってしまうんです。当院では歯科衛生士による歯磨き指導に力を入れ、ご自宅でのセルフケアに自信がない方には、歯科衛生士による定期的なクリーニングをお勧めしています。
- Q子どもの矯正についても教えてください。
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A
▲子育て経験があるスタッフもサポートする
永久歯が生えそろう前に行う1期矯正には、マウスピース型装置や、マルチブラケットとワイヤーを使う方法、また専用の装置で上顎の骨を広げるための方法などがあります。当院ではこれらをオーダーメイドで行っていますが、そのほかに就寝時に使うマウスピース型装置もありますね。これは口周りの筋肉の正しい発育を促すことで、上顎前突・開咬・反対咬合などの不正咬合や口呼吸の改善が期待できるもの。2期矯正の必要性も考えながら、それぞれのデメリットまで理解した上で検討することが大切です。また当院の歯科衛生士は全員が子育て経験者。働くお母さんの大変さも理解して、無理なくご協力いただけるようサポートしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/33万円~、ワイヤー矯正/16万5000円~、マウスピース型装置を使った小児の咬合育成/3万3000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。