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深田 健二 院長の独自取材記事

長津田アオバ矯正歯科

(横浜市青葉区/田奈駅)

最終更新日:2019/08/28

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東急田園都市線田奈駅改札から、横断歩道を渡ったところにある「長津田アオバ矯正歯科クリニック」は、ナチュラルな木目とオレンジ、白の爽やかな色調で、待合室も診察室もゆったりとスペースが取られている。普段の診療も、無料の初診カウンセリングもたっぷりと1時間ほど時間をとって、優しい笑顔の深田健二院長が数多の症例を示しながら、おしゃべりするように優しい雰囲気で行ってくれる。「矯正治療は見た目だけでなく、機能回復こそが大事」という診療スタンスと、お子さんも多い、患者への思いについて熱く語ってもらった。
(取材日2016年6月28日)

矯正治療の副次的効果として、口呼吸や猫背の改善も

開業されて2年半を過ぎたそうですね。

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そうですね。田園都市線という場所柄もあって、お子さんから30~40代の若い方、高齢の方まで幅広くいらしていただけています。この地でいろいろな症例の矯正治療を行ってきましたが、中でも最近感じるのは、見た目の審美性だけでなく、口内の機能回復の大切さですね。特に、お子さんの場合は大人とはまた違い、成長期の顎の発育のタイミングを利用することで、単に歯並びだけでなく健康面でも矯正治療が貢献できるのではと実感しているんです。

健康面での貢献とは、どういうことでしょうか?

歯並びと口呼吸との関連に着目しています。呼吸というのは本来鼻呼吸です。そうすると、鼻がフィルターとして空気清浄機のような役目をするので、口腔内に異物が入ってきづらいんですね。ですが口呼吸だと直接雑菌やウイルスが入ってきやすいので、咽頭扁桃や口蓋扁桃が腫れてしまうことが多いのです。頭部側面のレントゲンを見ますと、これらの扁桃が腫れているために気道が狭くなっている状態をよく目にします。その場合、気道を広くするため無意識にあごを上げて下顎を突き出します。大概、こういうお子さんは口元も突き出していますので姿勢が悪くなりがちですね。またいつも口から空気を入れているので、本来は上あごの天井に触れているべき舌体が空気の通り道を塞がないように自然と下がってきてしまい、低位舌という下あごの歯列に乗っかった状態になってしまうのです。その結果、このような舌の状態がさまざまな不正咬合を引き起こしているのです。

歯並びを悪くする原因の一つに口呼吸がある、ということですか?

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そのとおりです。実際、矯正治療を始めると、早いときは1~2週間で口呼吸の改善が見られることもあります。お母さん方は日頃からお子さんの様子をよく観察されているので、気づかれて驚かれることが少なくありません。また、突き出していた下顎の位置やひいては首の位置なども、自然な場所に戻ってくるので、例えば猫背がいつの間にか直ってしまったということもあります。矯正治療では歯並びだけを良くしても駄目で、その原因となっているところにアプローチしていかなねば根本的な解決にはならない、というのが私の考えです。

気道や扁桃、筋肉などのバランスに働きかけ、整える

根本的な解決のためのアプローチというのは、どのような治療法ですか?

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固定式の上顎拡大装置をよく用います。普通、混合歯列期などでよく使われる装置は取り外しのできる歯列拡大装置(床矯正装置)が多いです。ですが、これだと上顎歯列の幅は広がるので歯並びは整いますが肝心の上顎の天井部分は狭いままです。固定式であれば、上顎歯列の幅と天井部分が拡大されますので天井裏の鼻腔も広がります。その結果、早ければ1~2週間で鼻の通りが良くなり、口腔内のスペース自体が広がりますので、舌の機能を改善しやすい環境が整いやすいんですね。固定式の拡大装置があまり使われないのは手間がかかると思われているからかもしれません。また、矯正歯科医は使い慣れた装置を使いたがるものです。ただ、私としては根本原因にアプローチでき、それによる呼吸や姿勢、健康への良い影響を考えると、固定式を使うメリットのほうがはるかに勝ると思うのです。実際、結果を考えると患者さんにも大変喜んでいただけていると自負しています。

根本的に解決できていないと、また歯並びは崩れてきますか?

最初の不正咬合の状態にもよりますが、矯正しても歯は元の位置に戻ろうとするものです。例えば、歯の生え方がねじれていた場合ですと、歯周靭帯がそのねじれを覚えているので、引き戻す力がどうしてもかかります。歯列のアーチというのは唇と舌、頬という軟組織、つまり柔らかいソフトティッシュという筋肉に囲まれているわけですが、それらがバランスよく機能していれば問題ありません。ですが、人によってそれぞれの厚さや強さが異なるので、形だけ新しい歯並びに整えても、筋肉のバランスが整っていないと後戻りの原因になるのです。

後戻りを防ぐには、どうすればよいでしょう?

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歯を動かす治療が終了するとリテーナーという保定装置を付けていただきます。まずは指示通りにリテーナーを装着していただくことが大切です。また治療中に口腔周りの筋肉のバランスを正していく、MFTという筋機能療法を行うこともあります。この療法は筋トレのようなものですが、固定式上顎拡大装置を用いれば鼻呼吸の習慣が得られやすいですのでMFTが行いやすい口内環境が整ってきます。しかし口呼吸の習慣のままですとMFTで舌を挙上や唇のトレーニングはやりづらいのではないでしょうか。この固定式装置での矯正治療の適用は、小学校2年生くらいから思春期まで、20歳頃まではできるかもしれません。成長期を終えて、上顎骨の中央にある正中口蓋縫合という継ぎ目がくっついてしまう前までに行える治療なのです。大人になってからの矯正では、この根本へのアタックはできないので、その意味でも早めの治療をお勧めしたいですね。

劇的なビフォアアフターを示す症例で、患者に感動を

こちらは一人ひとりの治療時間をしっかり確保されていると聞きました。

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毎回の診療予約はお一人につき45分から1時間はしっかりと確保をして、マンツーマンで診させていただいています。これがもし30分程度ですと、例えば装置が壊れていたときにその修理に時間を費やし、予定していた処置を先送りにせざるを得ないこともあります。1時間もあれば、毎回の予定が着々と進められるので全体の治療期間の短縮化にもつながっていると言えるでしょう。また毎回のように記録用の口腔内写真を撮影していますので、時系列で確認できることで治療の進み具合を実感いただけて患者さんのモチベーションアップにも役立っていますね。

矯正治療中のモチベーション維持は、難しいものですか?

矯正治療は日々の器具の装着など、患者さん自身でやってもらわねばならないことも多く、またそれが重要なのです。マウスピース型の機能訓練装置や顎間ゴムの装着なども、一日の間で○時間つけてくださいとお願いしますが、これを守っていただかないと思ったように治療が進みません。当院では装置の『使用時間表』をお渡しして、しっかりと記録していただいております。お子さんの場合は、自分で治療の効果を実感すると積極的に協力してくれるようになりますし、同時期に治療をスタートした子の経過をちらつかせるなどしてライバル心を煽ると、やる気に火がつくようですね(笑)。

院長先生にとっての矯正治療の面白さは何でしょうか?

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もともと物作りが好きなので、矯正治療の少しずつ結果を積み重ねていくイメージは物作りにも通ずると思いますね。また、矯正を手がけて20年になりますが、それでも未だに新しい発見があるものです。最近の例では、前歯の噛み合わせがとても深かったお子さんの症例で、いつもながらの方法では前歯の噛み合わせが一向に浅くなってこないのです。テンションのかけ方も工夫しましたが、いつまでたっても相変わらずの状態でした。そこでふと思いついた方法で装置にある工夫をしてみましたところ、それが効果てきめんでわずかひと月ほどで目に見える改善が得られました。物理的(建築学)に考えればよかったのですが、従来の方法を当たり前と思い込んでいたんですね。一例ではありますが、こうした気づきや発見を大事にして一生勉強と思い、常に上達・改善し続けていきたいです。

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