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奥田 和子 院長の独自取材記事

こがねい耳鼻咽喉科クリニック

(小金井市/武蔵小金井駅)

最終更新日:2025/02/27

奥田和子院長 こがねい耳鼻咽喉科クリニック main

JR中央線武蔵小金井駅南口から徒歩2分ほど、医療モールの3階、窓から駅前ロータリーを望むほど近く便利な場所にある「こがねい耳鼻咽喉科クリニック」。実は2002年から同じ小金井市内で開業していたが、2015年9月に駅前に移転してきたのだ。院長の奥田和子先生は、開業前の勤務医時代からこの地で働いて20年。東京都市部から30分程度というベッドタウンの発展を、肌で感じながら治療を続けてきた。患者の心理ストレスの影響も大きく、難治疾患もある耳鼻咽喉科では「厳しい状態でも正直に話す」ことをモットーとしている奥田先生。また、近年のアレルギー疾患の増加に対応するため、新薬治験を含めた新しい治療を導入するなど、先取りの気勢と誠実なスタンスに、多くの人々が相談に訪れる。

(取材日2015年11月10日/情報更新日2025年2月21日)

患者の訴えを柔軟に受け止めた診療を心がける

同じ小金井市内から移転されたそうですね。

奥田和子院長 こがねい耳鼻咽喉科クリニック1

もともと2002年に武蔵小金井駅南口で開業していたのですが、2015年9月に、より駅に近いこちらに移転してきました。実は2002年以前も同じ地域の医療法人にいたので、トータルで言うと小金井で20年近く働いています。移転時には、機器にも大きくリニューアルしました。まず、新たにCTを導入し、画像診断装置を用いることで、より適切な診断を行えるようになりましたね。また、顕微鏡ももともと持っていたものに加えて新たにもう1台導入し、2台体制にしたことも、リニューアルの一つです。診療室とベッドサイドでそれぞれ使用しています。

診療方針を教えてください。

当院ならではのオリジナルな治療ではなく、どこの病院でも行われている標準医療に近づけたいという方針です。入院治療や特殊・高度治療ができない分、診断とアドバイスを的確にして、必要と判断すれば大きな病院へもご紹介します。紹介状を書くためにも検査が必要なので、なるべく耳鼻科では画像診断を行い、患者さんご自身に画像の供覧をしています。他院に紹介しない場合でも画像は記録をして、通院ごとに経時変化を確認し、治療の進み具合や治療方針を決めるために使っています。患部の状態を言葉だけでご説明しても、なかなか伝わりにくいものですから。

診察で気をつけているのは、どんな点ですか?

奥田和子院長 こがねい耳鼻咽喉科クリニック2

患者さんが言えなかった、言葉にされなかったことも大切と考えています。けれど、それは初診ではわかりませんし、ヒントも出てきませんね。つらくても言いたくないという気持ちの場合もありますし、遠慮があったり、患者さん自身が「こんな症状は治療と関係ないのでは」と軽く考えて見過ごされていたりする場合や、わかっていてもあえて言わない場合もあります。ですから、言葉で伝えてくれなかった部分に対しては、より一層、気にとめるようにしたいのです。その後、信頼関係ができてから、例えば当院へ来られる前までの治療が痛くて嫌だったとか、精神的につらい背景があるとか、言いにくいことを話してくださる方もいます。医療としてはどうしても症状を枠にはめて考えてしまいがちですが、そうではなくて、患者さんの訴えを柔軟に受け止めるように気をつけています。

画像診断をもとに、適切な治療を心がける

先生ご自身のスタンスを教えてください。

奥田和子院長 こがねい耳鼻咽喉科クリニック3

私自身は普段はどちらかというと受け身で、患者さんが何を求めているのかを把握することが大切と思っています。例えば、じっくり説明してほしいのか、調子の悪い時だけササッと見てほしいのか、若い患者さんほどはっきりとした希望をお持ちですね。私はカリスマ性もないし、患者さんを引っ張っていくほうではありません。ただ、正直でありたいです。厳しい状況である場合も、真実の説明を避けて適当な内容をお伝えしていると、病気が進んだときや治療効果がはかばかしくない時に、つじつまが合わなくなってきます。実際、耳鼻科疾患では治らないものも多いし、治っていく時も自然の力で治るケースもあります。だからこそ、患者さんには正直・誠実に、今日の時点の本当のところをきちんとお伝えしていきたいというスタンスなんです。患者さんにも、「本当のことを言ってくれる医師だな」と思ってもらえればと願っています。

新しい設備や治療法を取り入れていると伺いました。

当院の患者さんの中には、職業柄、喉を大切にしている方もおり、声帯の動きを見てほしいというご希望が多く、CTやストロボスコープ、NBI内視鏡など検査関連の装置は、新しめのものを導入しています。光学機器のメンテナンスには費用と時間がかかるのですが、それは必要なことだと考えています。治療法に関しては新しいものにも関心を持っていますし、取り入れたいと考えています。アレルギーについては、新たに保険適用された内服薬を用いて免疫療法を行っています。それ以外には漢方なども患者さんに合わせて取り入れています。ただ、喉に関する方ばかりではなく、風邪、アレルギー、めまい、聴こえなどさまざまな治療で来てくださる方が多いですよ。年齢層も幅広いですね。20年もこの地域で診察していますので、耳鼻科治療のお孫さんの付き添いで来た祖父母の方が、後日聴こえの治療でいらっしゃったり、またその逆パターンもありますね。

患者さんで気になる症例はどのようなものがありますか?

奥田和子院長 こがねい耳鼻咽喉科クリニック4

幅広い年代の方がいらっしゃいますが、最近、アレルギーかも?という相談が増えています。お子さんになるにつれて多くなっていますね。症状が長引きなかなか治らないというケースもあり、そうするとアレルギーを疑うのですが、お子さんが小さいうちは抗体ができるまで時間がかかり、診断が難しい場合もありますので、長期的に見ながら治療していく必要があるということをご説明しています。また、ご自身の喉について意識していただきたいと思います。特に喫煙される方だと喉頭がんの危険性もあるのですが、気にされていない方も多くいらっしゃる印象です。早期発見できるがんですので、特に喫煙歴のある方は、年に一度は検査に来ていただけたらと思います。

医師をめざしたきっかけを教えてください。また、開業までの経緯は? 

奥田和子院長 こがねい耳鼻咽喉科クリニック5

医師は家業で祖父も父も弟も内科ですので、私も自然と医師をめざしました。大学を出て、内科のレジデントになろうと思ったんですが、内科は人気が高くて優秀な学生がたくさん集まることに気後れしてしまいました。それでほかの科を探していたところ、その頃の耳鼻科は教授の人柄や教室内の雰囲気が良かったこと、また大学時代に所属していたテニス部の先輩に誘われたこともあり、耳鼻科教室に進みました。そんな感じで深い考えがあったわけではないのですが、ご縁が重なり耳鼻科に入り、昭和大学病院、横浜南共済病院、いったん大学病院に戻ってから関東労災病院、東京高輪病院と移り、小金井で働くようになり、開業することになりました。

今後の展望を教えてください。

さまざまな感染症や、それに伴う後遺症を診ることに力を入れていきたいです。現在は新型コロナウイルス感染症が流行していることもあり、後遺症の症状を訴える患者さんがたくさんいらっしゃいます。このような症状に対する効果的な治療法はまだ確立していないのですが、受診してくださった患者さんには「新型コロナウイルス感染症の後遺症ではないですか?」と原因を明確にすることで、安心してもらえればと思っています。原因がわかるのとわからないのとでは、不安の大きさが違いますからね。加えて、めまいや耳鳴りなどの慢性的な症状についてもより力を入れていきたいです。近年はコロナ禍などの影響で、このような悩みを抱える患者さんも増えているため、積極的に診ていきたいと考えています。

読者へのメッセージをお願いします。

奥田和子院長 こがねい耳鼻咽喉科クリニック6

お子さんがアレルギーかもしれないと悩まれる方もいらっしゃると思います。原因はいろいろと考えられますが、生活環境が清潔すぎて敏感になってしまうという考え方もあります。アレルギーの原因物質は調べられるものもあれば、調べてもわからないものもありますが、新しい治療方法の情報もありますので、ご相談いただければと思います。また、30〜50代くらいの女性の場合、家庭でも仕事でもストレスが大きく、日常生活のアドバイスを求める方も多く見えます。その辺りのニーズにも応えられるように医療情報を整理し、病院に来なくてもできるケアがあれば、お伝えしています。私も患者さんから教わることがあるので、情報交換になりますね。患者さんが取り入れている健康法に不安があれば、詳しく伺って一緒に考えることもありますので、この面でもお気軽にご相談にいらしてください。

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