平田 彩 院長の独自取材記事
ひらた循環器クリニック
(小金井市/武蔵小金井駅)
最終更新日:2025/12/04
JR中央線・武蔵小金井駅から徒歩10分、静かな住宅街に「ひらた循環器クリニック」はある。2023年8月に母親から院長職を継承した平田彩院長は、杏林大学医学部付属病院や国立がん研究センターで研鑽を積んだ、日本呼吸器学会呼吸器専門医だ。呼吸器内科が専門でありながら、患者の混乱を避けるために、継承後も循環器疾患への対応を続け、あえてクリニック名を変更していないという。「かけこみ寺みたいな、困ったらとりあえず当院に来てください」と明るく話す姿は、まさに頼れる近所のお姉さんという印象だ。そんな、母親が支えてきた地域医療を引き継いだ平田院長に、継承の経緯や診療への思い、今後の展望などを聞いた。
(取材日2025年11月19日)
母親からクリニックを継承し、地域医療を支え続ける
2023年8月に院長に就任されたそうですね。継承の経緯を教えてください。

もともとは、病院に勤めて肺がんなど重症な患者さんの診療に携わったり、国立がん研究センターで研究をしたり、高度医療に従事していました。ただある時、開業医である母が病気になり、療養が必要となったのです。その際、母が長年築いてきた患者さんとの信頼関係を途絶えさせたくない、これまで母が支えてきた地域医療を今度は私が支えたいと決意しました。そうして2023年4月に母のクリニックに副院長として入職し、同年8月に院長職を継承したのです。ファミリー層や高齢の方など、幅広い世代の方が住むこの地域で、母の意志を受け継いで、地域医療に貢献していきたいと考えています。
平田院長が医師を志したきっかけは何だったのでしょうか?
両親が2人とも医師だったので、幼い頃から医師という職業が身近な存在でした。また、やりがいのある仕事だなとも感じていましたし、自分もちゃんと自立した職業に就きたいという思いもあり、医師の道を歩もうかと考えていましたね。ただ、実は高校3年生頃までは他の職業にも興味があって、ギリギリまで進路を悩んでいたんです(笑)。それでも最終的に、両親のような医師になりたいという思いが勝って、医学部への進学を決めました。医学部に入ってからは、最初は母と同じ循環器内科を専門にしようと考えていたんです。ですが、大学生の頃に受けた病院実習で呼吸器内科を回った際に出会った肺がんの患者さんのことがとても強く印象に残り、呼吸器内科を専門に選ぶことになりましたね。
平田院長の専門は呼吸器内科ですが、継承後もクリニック名は「ひらた循環器クリニック」のままなのですね。

そうですね。クリニック名はあえて変更せずにそのまま「ひらた循環器クリニック」としています。名称を変えることで、長年通ってくださっている患者さんに「別のクリニックになってしまった」と勘違いをさせてしまう可能性があると考えてのことです。ちなみに、私の専門は呼吸器内科ですが、勤務医時代に循環器内科の診療経験も積んできましたので、循環器に関する相談や疾患にも引き続き対応しています。例えば、心臓手術後のフォローや、不整脈や弁膜症の診療・相談をご希望の方も、ぜひ頼りにしていただけましたら幸いです。また、院内には心電計や超音波検査装置など主要な医療機器がそろっていますので、循環器疾患の他に、一般内科と呼吸器内科の診療体制も整っています。患者さんとの継続性を大切にしながら、幅広い診療を提供していきたいです。
一般的な診療に加えて、専門的な呼吸器診療にも注力
どのような診療体制で地域医療を支えているのか、改めて教えてください。

地域のかかりつけ医として、風邪などの一般内科から呼吸器内科や循環器内科まで、幅広い領域を診ています。患者さんの年齢層は、高齢の方が多い印象ですね。症例でいうと、高血圧症や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病がとても多いです。当院は、平日は19時まで診療しているので、日中はお仕事で忙しい方にも、お仕事帰りに受診していただきやすいでしょう。また、キャッシュレス決済も導入し、患者さんの利便性向上に努めています。これからも、地域のニーズにしっかりと応えられる体制づくりを心がけていきます。
呼吸器内科では、特にどのような領域に力を入れていますか?
最近ニーズが高まっていると感じていることから、喘息の診療に注力しています。治療を中断していた方やセカンドオピニオンを希望される方が、「もう一度ちゃんと診てほしい」といらっしゃることが多い印象です。喘息治療用の薬の種類を多数用意し、患者さん一人ひとりに合った薬剤選択や、デバイスの使い方の指導をしっかりと行っていますのでご安心ください。また、経過を確認する際は呼気中の一酸化窒素濃度を測定して、数値に問題がないかのチェックもしています。さらに必要に応じて、日々の生活の習慣に関するアドバイスや、ワクチン接種についてのアドバイスも行っていますね。喘息の他には、高齢になってくると増えてくる、慢性閉塞性肺疾患(COPD)にも力を入れて対応しています。
睡眠時無呼吸症候群にも熱心に取り組まれているそうですね。

ええ。睡眠時無呼吸症候群は、呼吸器と循環器、両方に関係する疾患ですので、私がこれまでに培った経験を生かしながら取り組もうと考えています。簡易検査装置や精密検査装置の貸し出しに対応していますので、ご自宅でセンサーを装着して眠るだけで、睡眠中の呼吸状態やいびきの程度、酸素飽和度、脈拍などを測定できますよ。詳細な検査が必要だと判断した場合は、適切な医療機関をご紹介しますのでご安心ください。また、現在オンライン診療の体制も整備中です。睡眠時無呼吸症候群は月に1回程度の診察が必要になりますが、お仕事で忙しくてなかなか来院できない方もいらっしゃるでしょう。そういった方々に、オンライン診療を活用していただければと思っています。
患者に寄り添い「かけこみ寺」のような存在をめざして
診療で大切にしていることがあればお聞かせください。

とにかく、患者さんのお話をしっかり聞くことを大切にしています。患者さんのお話を丁寧に聞くことで、生活背景まで正しく把握することができ、適切な治療につなげやすくなるからです。患者さんに何でもお話ししていただけるように、常に笑顔を大事にして、話しやすい雰囲気をつくることも心がけています。また、「病気」だけを診るのではなく、「患者さん」を診ることも重視しています。患者さんは困り事があるから当院にいらっしゃるのですから、しっかりとお顔を見て、表情や反応も含めて診療しているのです。こうした心がけは、さまざまなことを考慮して診られる医師になりたいと思いから、医師として研鑽を積む中で自然とそう意識するようになったり、医師として働く両親の姿を見て気がついたりしましたね。
今後どのような医療を展開していきたいとお考えですか?
私の専門である呼吸器内科疾患を、より多く診ていきたいと考えています。また、当院には高齢の患者さんが多く、中には通院が難しくなってきている方も増えているんです。そのことから、まだ検討の段階ですが、将来的に在宅医療も提供できたらと思っています。当院がめざしているのは、「かけこみ寺」のような存在です。症状のジャンルを問わず、ちょっといつもと違うなと思った際、気軽に「ひらた循環器クリニックに相談しに行こう」と思ってもらえるような、そんな存在になりたいですね。そのためにも、「困ったらとりあえず当院に来てください」と、日頃から患者さんにお伝えしているんです。これからも、地域に根差した医療を提供し続けていきたいと考えています。
最後に、地域の方へメッセージをお願いします。

体調に関して気になることがある際はもちろん、健康診断で要注意など指摘を受けた際に、再検査を受けに来ていただくのも歓迎しています。どの項目で引っかかっても、小さなことでも問題ありませんので、ぜひすぐに相談にいらしてください。また、健康に過ごすためには、日頃の生活習慣を意識することがとても大事です。食事や運動などに、しっかりと気をつけていただきたいですね。他にも、風邪をひくと体の至るところに支障が出てきてしまうので、感染症対策も気をつけていただけると良いでしょう。「どう注意すればいいかわからない」ということでしたら、ぜひ当院にいらしてください。その方の生活や体調などに合わせたアドバイスをさせていただきます。地域の健康を守るかかりつけとして、これからも全力でサポートしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

