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木住野 哲 院長の独自取材記事

南街診療所

(東大和市/東大和市駅)

最終更新日:2024/06/06

木住野哲院長 南街診療所 main

「南街診療所」は、西武拝島線東大和市駅から徒歩7分ほど、南街公民館裏の場所にある。院長の木住野哲(きしの・さとし)先生の父の代から60年以上にわたって診療を続ける、地域に根差したクリニックだ。木住野院長は、幼い頃から見てきた父の背中を追うように、自然と医師を志した。循環器内科をはじめ、内科、小児科を標榜する同クリニックには、長年通い続ける患者も少なくない。自身の地元でもある街で地域のかかりつけ医として長年診療を続ける木住野院長は、「困っている患者には、できるだけ力になりたい」と語る。そんな木住野院長に、先代から受け継いだ精神でもある患者への向き合い方や、患者と接する時に大切にしていることについて、たっぷり話を聞いた。

(取材日2024年4月23日)

地域に根差して60年以上、患者に寄り添い続ける

先生はお父さまからクリニックを受け継がれたそうですね。

木住野哲院長 南街診療所1

当クリニックは、父の代から60年以上にわたって、ここ東大和で診療を行ってきました。私自身にとっても、3~4歳の頃に越してきてからずっと過ごしてきた地元ですので、なじみ深い場所です。長くやっている分、父の代から通い続けてくださっている患者さんもたくさんいます。昔から来てくださっている患者さんだと、80代後半~90代前半の方もいらっしゃいます。地元を中心に、周辺地域から通ってくださる方もいますね。患者さんのご相談としては、循環器内科を標榜していることもあり、「血圧が急に高くなったんですが、大丈夫でしょうか」「最近動悸が激しくて、心臓の病気ではないかと気になります」という内容が多いです。

お父さまから受け継いだことはおありですか?

父から一番言われたのは、「患者さんが困っている時は、できるだけ力になるように」ということですね。それというのも、父が当クリニックを開業した当時は、まだこの地域に医師が少なかったんです。救急病院もなかった時代ですので、自分の車に患者さんを乗せて大きな病院に運んだり、時には切り傷の手当てもしたりと、いろんなことを自分でやらないといけませんでした。幼い頃から、地域のかかりつけ医として奔走する父の姿を見ていましたので、自然と私も同じスタイルで患者さんに向き合うようになったと思います。ですので、初めからクリニックを継ぐ前提で、10年間循環器内科で研鑽を積みました。

院内は日差しが差し込んで、明るい雰囲気ですね。

木住野哲院長 南街診療所2

10年ほど前に院内をリフォームしたときに、天窓と言うんですかね、日差しが入るようにしてもらいました。医療機関に行くというときは、基本的に体調も悪いですし、つい気持ちも沈んでしまいがちです。ですので、少しでも患者さんの気持ちが上向くようにと考えて、光を入れる空間にしました。また、院内はバリアフリー設計です。待合室も広めで車いすの方でも来院していただきやすいですし、受付から診察室まで土足のまま入っていただけます。土足のまま診療室に入っていただくことも可能ですので、高齢者の方にとっても安心です。当クリニックには駐車場が6台ありますので、バスだけでなく車での通院もしやすいかと思います。患者さんにとって通いやすい環境を整えていますので、気兼ねなくお越しください。

今日できることを明日に持ち越さない、真摯な診療を

先生はどのように研鑽を積まれたのでしょうか?

木住野哲院長 南街診療所3

当クリニックで勤める前は、10年間複数の病院で経験を積みました。大きな病院ではなかったので、循環器疾患の患者さんだけでなく、糖尿病や脳梗塞、がんの患者さんなど、幅広い症状の患者さんを診ていましたね。担当していた患者さんの半数は、循環器疾患ではなかったように思います。「循環器疾患以外はわかりません」という医師ではなく、さまざまな症状の患者さんを診られる医師になることができたおかげで、実家のクリニックに戻った時もやっていけそうだと思いました。あの10年間が現在につながっているという実感を得ることも多く、クリニックを継承してから今に至るまで、当時の経験に助けられていると感じます。

先生の診療方針について詳しく教えてください。

僕の診療方針は、「今日できることを明日に引き延ばさない」ことですね。このことには、心筋梗塞や狭心症など、どれだけ早く的確な診断をつけて治療をしていくかが大切な疾患に携わってきたことが影響しています。てきぱきと診断を下さないと、ほんの少しの遅れが患者さんの症状を大きく左右してしまうんです。ですので、今日できることは今日のうちにすべてやりきって、明日の自分に渡さないようにしています。それは患者さんに対しても同じで、でき得る限り紹介状もお待たせしないようにしています。ただでさえ、体の不調を抱えている患者さんは不安になるものです。患者さんをお待たせしないよう、できるだけ早い段階で力になりたい。その思いで、日々診療にあたっています。このスタイルは、医師になった当初から今まで、ほとんど変わっていないと思いますね。

患者さんと接する時大事になさっているのはどのようなことでしょうか?

木住野哲院長 南街診療所4

短い診療時間の中でも、満足してお帰りいただけるよう心がけています。そのために、基本的なことかもしれませんが、最初のあいさつとお見送りの「お大事に」という声かけを大切にしています。やはり緊張されている患者さんもいらっしゃいますから、ほっと和んでもらいたいのです。あとは、医師としての意見を患者さんに押しつけるのではなく、患者さんの意思やお気持ちを尊重することですね。医師としては検査や治療を受けてほしくとも、例えば高齢の方の場合は病院に入りたくないとおっしゃる方もいます。そういうときは、ご家族がいらっしゃればご家族にもご相談して、一緒にお話を伺いながら、最終的に納得できる地点を探していきます。患者さんに寄り添うためには、コミュニケーションが欠かせません。患者さんとそのご家族にとって、一番良いと思っていただける診療をめざしています。

地域のかかりつけ医として、患者の生活を支えたい

これから力を入れていきたいことはありますか?

木住野哲院長 南街診療所5

そうですね。当クリニックの患者さんは長く通ってくださっている方が多い分、高齢の方が少なくありません。患者さんが高齢化していくにつれて、認知症のサポートが必要ではないかと考えるようになりました。当クリニックでは簡易検査しかできないのですが、それでも、普段通ってくださる患者さんの忘れ物が増えたり、薬を飲むのを忘れがちになったりしたときに、必要なサポートへとつなげていく橋渡しがしたいと思っています。ですので、ご家族の方にもご相談しながらお話を伺って、必要な場合には紹介状を書いたり介護保険を勧めたりしています。小さなことかもしれませんが、地域のかかりつけ医として、できることをしていきたいと考えています。

毎日お忙しいと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか?

トイ・プードルを2匹飼っているので、犬の散歩が日課です。僕は筋トレもしないのですが、休日は1匹ずつ散歩に連れて行っているので、計2回の散歩が健康維持に役立っているのかもしれません(笑)。家から公園が近いので、時にはドッグランに連れて行ったりして、のんびりとした時間を楽しんでいます。トイ・プードルを飼うのは2代目なのですが、日常に張り合いも出ますし通勤以外の運動にもなりますので、毎日充実しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

木住野哲院長 南街診療所6

当クリニックは、先代から引き続き、地域のかかりつけ医として診療を行ってきました。循環器内科を標榜していますので、高血圧や動悸でお越しになる方が多いです。ですが、日本人の死亡率の1位はがんなので、循環器内科医は特に神経を尖らせ、がんを見落とすことのないように心がけています。がんは早期発見が大事ですので、患者さんの症状を見逃さないようにしたいと考えています。患者さんの症状を見て、詳しく検査したほうがいいと診断した場合は、すぐに紹介状を書きます。これからも地域の受け皿として、患者さんが不調に気づいた時にすぐに頼れて、必要な診断とサポートができるクリニックでありたいと考えています。気になることやお悩みがあれば、まずはお気軽にご来院ください。

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