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高西 喜重郎 院長の独自取材記事

多摩北部医療センター

(東村山市/新秋津駅)

最終更新日:2021/06/07

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久⽶川駅から⾞で数分、⽣い茂る緑の中に「多摩北部医療センター」はある。救急医療、がん医療、⾼齢者医療、⼩児医療の4つを軸に、北多摩北部の基幹病院として急性期医療を担う病院だ。通称「たまほく」。温かみのある愛称は、森のホスピタルとして地域に愛される同院によく似合う。⾼⻄喜重郎院⻑は、先進的な医療技術の提供や設備の整備に努め、愛称からもにじみ出る親しみやすさとホスピタリティーこそ「たまほく」の強みであると話す。めざすのは、この街で暮らす人びとの日常の生活に溶け込み、安心を提供すること。「地域に昔からある神社のように、普段から散歩のついでに⽴ち寄り、いざというときには頼みの綱として⼀番に思い出してもらえる、そんな存在になれたらいいですね」とにこやかに語る⾼⻄院⻑に、地域とのつながりの構築や診療の強みなどについて聞いた。
(取材⽇2020年9⽉7⽇)

重点医療を軸に広く地域に貢献

はじめに、貴院の歴史と、地域における役割をお聞かせください。

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1986年に開設された東京都⽴多摩⽼⼈医療センターを前⾝とし、東村⼭、清瀬、東久留⽶、⼩平、⻄東京から成る北多摩北部医療圏の急性期医療を担う病院です。2005年に運営が東京都保健医療公社に移り、⼩児科を新設して、現在の名称で再スタートを切りました。2006年からは地域医療⽀援病院として、「医療で地域を⽀える」という公社の理念のもと、25の診療科と337の病床で幅広いニーズに対応できる体制を整えています。中でも、⾼齢化に伴って増加する疾患に対応する⾼齢者医療、⼼筋梗塞や脳卒中、糖尿病、精神疾患とともに5疾病に含まれるがん医療、24時間365⽇緊急性の⾼い患者さんを受け⼊れる二次救急医療、さらには地域の⼦どもたちの⼼と体を⽀える⼩児医療の4つを重点医療に位置づけ、専⾨的医療や総合診療を提供しています。

重点医療である救急医療とがん医療について教えてください。

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東京都指定⼆次救急医療機関として、24時間365⽇、積極的に救急の患者さんを受け⼊れています。内科系2列、循環器科、外科系2列、小児科2列の7系列体制で当直を組んでおり、北多摩北部医療圏だけでなく所沢市や新座市など埼⽟県南部からの要請に対応することもあります。⼩児科救急は集約化が進み、救急搬送の約半数を⼩児が占めているのも当院ならではと思います。また、がん医療では⼤腸がんと前⽴腺がんのほか、さまざまながんに対応。先進的な設備とスタッフがそろい、遠⽅まで⾜を運ばなくても当院で治療を受けていただけるよう心がけています。内科での検査から外科治療までを協働して⾏っておりますので、疾患の発⾒から治療の開始までがスピーディーであることは患者さんにとっての安⼼材料ではないでしょうか。また、⾎液がんの治療ができる点も特徴です。北多摩北部医療圏で末梢血幹細胞移植を行っている病院は、現時点では限られています。

高齢者医療についてはいかがでしょう。

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⾼齢者医療は、前⾝となる東京都⽴多摩⽼⼈医療センター時代から培ってきた経験とノウハウを⽣かして幅広く対応しております。⾼齢の⽅は複数の慢性疾患を併せ持つことが多いのですが、専門診療科の協力により幅広くカバーすることで主となる疾患にとらわれることなく全⼈的な医療を⾏っています。さらに、総合診療科の体制づくりにも力を入れています。これは、いわば専門科と専門科の隙間を埋める医療ですね。「何科を受診すべきかわからない」という⽅の初期診療にも対応します。 高齢者には栄養管理がたいへん重要ですが、入院前から退院後まで地域内で同じようにできるよう、⾷事の内容や形態を共通⾔語化する取り組みも栄養科の主導で進めています。

小児医療は、専門性と診療の幅広さが際立っている印象です。

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当院の⼩児科には、てんかんなどを診療する⼩児神経、発達障害に対応する児童発達、⼩児糖尿病や⼩児腎臓病、またアレルギーや血液疾患など多様な分野を専⾨とする医師がおり、専⾨的な診療窓⼝も開設しています。⼀般的な⼩児⼆次診療に加えて、社会的・家庭的な問題で精神⾯に不安を抱えているお⼦さんの受診も⽬⽴ちますね。具体的には、不安定な家庭環境で家庭に居場所が見つけられない子ども、虐待など不適切な育児で⼼に傷を負った⼦どもたちです。最近は、さまざまな事情からスマホ依存になるお⼦さんが増え、そのことで来院されるお⼦さんも多いですね。以前のような小児科は救急感染症科とのイメージから大きく様変わりしています。精神⾯の不安などが原因となるお子さんには、学校や地域と連携して社会で子どもを育む診療を行っています。未来を担う⼦どもたちの、健やかな発達と発育を支援していきたいと思っています。

最後に、地域の皆さんへメッセージをお願いいたします。

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病院の情報が不足しているために、受診される場合は多少なりとも不安を感じていらっしゃると思います。病院をもっと知っていただくことを目的に、武蔵野美術⼤学と共同研究を⾏っています。医師の好きな本を紹介する「たまほく本の森」という企画や、スタッフの好きな⾷べ物のバッジを名札につけて患者さんやスタッフ同士での会話のきっかけをつくる「ちっちゃなきっかけバッジ」には、地域の皆さんからうれしい反響をたくさんいただきました。医療の現場では何よりもコミュニケーションが大切ですが、これからは、患者さんをはじめ、近隣の医療機関の先⽣⽅、医療スタッフと築き上げてきた連携をより密にして、お互いに⾜りないスペックは補いながら、地域の課題を地域で解決できる体制を強化していけたらと思っています。

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