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田丸 新一 院長の独自取材記事

はごろも内科小児科

(立川市/西国立駅)

最終更新日:2025/07/08

田丸新一院長 はごろも内科小児科 main

西国立駅から徒歩5分の住宅街にあり、幅広い年代の患者が通う「はごろも内科小児科」。地域のかかりつけクリニックとして通院が難しい患者のために訪問診療にも対応している同院は、今年の4月より日本糖尿病学会糖尿病専門医の資格を持つ田丸新一先生が院長を務めている。病気の治療や健康管理など、一人の患者と長期にわたって関わる内科診療にやりがいを感じるという田丸院長。「診療において大事なのは、患者さんの生活をしっかり把握すること」と語り、診療では、患者が何時に起きてどんなものを食べているのか、運動習慣はあるのか、何時に寝ているのか、個々のライフスタイルを把握して、病気の原因解明に役立てているという。より多くの患者を診療したいと情熱を燃やす田丸院長に、クリニックの診療内容について話を聞いた。

(取材日2025年5月27日)

地方での在宅医療の経験が今に結びついている

今年4月にこちらの医院を継承されたそうですが、院長に就任するまでの経緯をお聞かせください。

田丸新一院長 はごろも内科小児科1

私は、自治医科大学医学部出身で、地方医療に特化した勉強をしていました。卒業後、最初に勤務したのは高知県の診療所でした。地方では、在宅医療が中心です。近くに病院がないような山奥に住んでいらっしゃる方も多いので、往診に回っていましたね。現地には、専門の医師がいるわけではないので、いろいろな疾患を診療することになり、いい経験だったと思います。9年ほど地方医療に従事して東京に戻り、大学病院などでも経験を積みました。そのうち、地方で経験した在宅医療をメインにやっていきたいと思うようになり、開業も視野に入れていた中、運良くこちらの医院と出合えたのです。

地方での経験を経て、在宅医療や糖尿病内科に関心を持たれたんですね。

はい。地方で在宅医療をする中で、生活習慣病、特に糖尿病の患者さんが多かったんですね。私も当時は糖尿病に関して専門的な知識はなかったのですが、生活習慣病はその名のとおり、生活習慣の改善が必要な病気です。例えば外科で手術をすることになっても、私は執刀できないので大きな病院に頼むことになりますが、糖尿病であれば自分の指導によって改善へと導くことができる。たとえ専門家ではなくても、正しい指導をすれば、患者さんの役に立つということを実感できたんです。それで東京に戻ってから糖尿病や内分泌内科について学び直しました。いずれ開業することになったら、糖尿病の知識を生かして診療ができればと考えていましたし、在宅医療に携わることになっても、インスリン療法や血糖の管理は需要があるはずだと思っていました。

糖尿病とはどのような病気なのでしょうか。

田丸新一院長 はごろも内科小児科2

糖尿病は遺伝的な要素もありますが、2つのタイプがあり、1つはインスリンという血糖値を下げるホルモンが出なくなる場合と、インスリンは出ているけれど、肥満などでインスリンが働かないパターンがあります。私が地方で診療していた当時、糖尿病の新薬が開発されている時期でもあり、さまざまな薬を使って、治療をしていくのに面白みを感じていたんですね。糖尿病は今でもまだ新しい治療が開拓されている分野なので、いろんな未来があると思っていて、それも私が糖尿病を専門にしたいと思った理由ですね。

生活習慣病の改善のために患者の生活を観察

現在、どのような患者さんが多いですか?

田丸新一院長 はごろも内科小児科3

在在宅医療で診ている患者さんは圧倒的に高齢の方が多いですね。外来ですと、生活習慣病で通院されている人もいらっしゃいますし、風邪などの患者さんも来られることも多いです。あとは、勤務医時代に診ていた患者さんが来てくださることもあります。そういう方たちは、長年のお付き合いになりますね。生活習慣病は、人によっては一生付き合っていく病気ですから、治療に対するモチベーションをずっと持ち続けてもらいたいんです。そこをサポートするのも内科医の役目だと思っています。体重管理や血糖管理がうまくできたらしっかり褒めて、よくできなくても叱ったりせず、具体的な数字を出してモチベーションを上げてもらうよう努めています。そういうことを行っていくと、良好な関係ができて、自然と長く通院してくださる方が増えていくんですよね。

診療の際に気をつけていることを教えてください。

患者さんの話をよく聞くことと、患者さんの生活をよく知るということですね。地域医療の場では、よく言われていることなんですけど、患者さんを診ていると、そのうちにその方の家系図を頭の中で書けるようになるんです。例えば、この人の息子さんはこの人で、お嫁さんはこの人、という具合にファミリーツリーが書けるようになる。そうなると、医師としてその地域を知っているという考えが地域医療に従事している医師たちの間にはあるんです。それをめざして、患者さんだけはなくて、その人の家族やどんな生活をしているか、さらに言うと3食どんなものを食べているか、そういうことまで細かく把握したいと思っています。結局それが糖尿病の治療や食事管理につながるんです。外来でも訪問診療でもどちらもそんな意識を持って診療に臨んでいます。

患者さんと信頼関係を築くことが大事なんですね。

田丸新一院長 はごろも内科小児科4

そうですね、患者さんにとって話しやすい存在になれるかどうかは、とても重要です。コミュニケーションで構築されていく部分はかなり大きいと思います。だから、家族の話や友人の話、趣味の話など診察ではいろんな話をしますよ。医療の話は診察の最後の数分だけ、ということもあります(笑)。でも、丁寧に話を聞くことで、患者さんの生活が見えてくるんです。食事や生活指導のヒントになっていく。患者さんが何を食べているのかもわからないのに、食事を気をつけましょうと話しても、患者さんも聞くわけがありません。「食べすぎに注意してね」だけではなく、何を抑えて何を積極的に食べたほうがいいか。そういったことを具体的に提示できるよう、患者さんのことを知らないといけません。その信頼関係ができると、皆さん「先生の言うことだったら聞きます!」と言ってくれるようになります(笑)。信頼関係を築き上げることがとても大事なんです。

健康診断だけではなく日々の体重管理も大切

糖尿病をはじめ生活習慣病を防ぐにはどうすればいいでしょうか。

田丸新一院長 はごろも内科小児科5

今から50〜60年前は、生活習慣病というものは少なかったんですよ。現代は飽食の時代なので、食べすぎと運動不足、これに当てはまる人が圧倒的に多いんです。そこをしっかり管理することが必要です。生活習慣病においては、病気を治療するよりも予防をすることが大切。予防医学といいますが、病気にならないようにすることが一番大事。例えば、私たち医師は「タバコをやめなさい」と伝えますが、それは肺がんリスクを防ぐため。そういった禁煙を伝える啓発活動も予防医学の一つです。予防医学を行えば医療費もかかりませんし、肥満を防ぐことはいろんな病期の予防にもつながります。また、たとえ病気になっても、体重を減らすことで改善が見込める場合もあるので、患者さん自身が意識をしっかり持つことがまず必要だと思います。

健康を保つためのアドバイスがあればお聞かせください。

年1回の健康診断は必須ですね。生活習慣病が気になってくる40〜50代の働き盛りの方は、予防のためにもぜひ受診してください。あとは体重を意識すること。体重は家でも計測できますし、体重の変化は体調に直結します。肥満になると、心臓に負担もかかりますし、膝を痛めることもあるので一番わかりやすい指標だと思います。あとは、有酸素運動を取り入れること。食後に歩くとそれだけでも、体重管理につながります。最近はリモートワークをされる方も増えていると思いますが、通勤をしない分、動く機会が減ってしまいます。座りっ放しではなく、立ったり動いたりする時間をつくってください。スタンディンングデスクを使うのもいいと思います。

今後の展望を教えてください。

田丸新一院長 はごろも内科小児科6

今後は、診療時間も今までより長くし、訪問診療の時間も積極的に増やしていきたいですね。なるべく多くの患者さんを診るようにしていきたいです。現状、設備ついては、そこまで変える予定はないですが、ゆくゆくは少し改装して二診制にできたらと思っています。あとは、サテライトクリニックも考えています。例えば、立川駅前に糖尿病専門のサテライトクリニックをつくるのもいいかなと。甲状腺などの内分泌内科に特化した場所をつくって、一人ひとりの患者さんの要望にしっかり応えていけたらいいなと思っています。

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