中崎 千晶 院長、小林 悦子 副院長の独自取材記事
山田ウイメンズクリニック
(八王子市/京王八王子駅)
最終更新日:2026/04/06
父である山田悦郎前院長が開業した「山田ウイメンズクリニック」を2026年に継承し、地域医療に取り組む中崎千晶院長・小林悦子副院長姉妹。ともに東京医科大学産婦人科で研鑽を積んだ中崎院長、小林副院長は、診療方針も一貫させどちらが担当しても同様の診療が提供できるように配慮する。また、気になった時にいつでも受診し、安心してほしいと一般診療はあえて予約制を導入していないのも特徴だ。必ず女性医師が診てくれると聞いて診察を希望する患者も増えているとのこと。そこで、中崎院長、小林副院長に診療の特徴や地域医療への思いを聞いた。
(取材日2026年3月17日)
父のクリニックを継承。姉妹2人で産婦人科医療を展開
こちらのクリニックについて成り立ちや概要を教えてください。

【中崎院長】当院のルーツは、新潟県柏崎市で曽祖父、祖父が明治・大正・昭和・平成と長期にわたり診療していた医院です。その後、父、山田悦郎前院長が八王子へ拠点を移して2003年に当院を開業し、地域に根差した診療を続けてきました。2026年から私たち姉妹が院長、副院長として継承し、新たな体制で診療を行っています。診療面では、月経痛、PMS、不正出血といった月経に関する症状、陰部のかゆみやおりものの症状、子宮がん検診、子宮筋腫や卵巣腫瘍などの定期検査、妊娠に向けての検査、妊婦健診、更年期症状、閉経以降のヘルスケアなど、女性のライフステージに応じた幅広い症状に対応しています。
産婦人科医師となった経緯を聞かせてください。
【中崎院長】幼い頃より、医師として働く祖父、父の姿を見て育ったこともあり、自然と医師になりたいと思うようになりました。初期臨床研修後、産科では生命の誕生という奇跡の瞬間に立ち会い、「おめでとう」と言えること、婦人科では思春期から更年期まで幅広い女性の健康を同じ女性の立場から支えていけることに魅力を感じて、産婦人科を選択しました。
【小林先生】子どもながらに父が世のため人のために働く姿を見て、自分もそうなれたら良いなと医師を志しました。女性はさまざまなライフステージにおいて、ホルモンバランスの変化等により、悩みや不安が次々と出てきます。同じ女性としてその不安や悩みに共感し、払拭できるようサポートさせていただきたいと思い、産婦人科を志しました。
継承にあたってどのような思いがありましたか。

【中崎院長】私たちは父の背中を見て育ち、自然と同じ産婦人科の道を志しました。父から私たちに継承された医の心は、時代が変わっても変わることはありません。患者さんが受診の際に抱えている不安を少しでも和らげることができるようお手伝いすることを大切にしたいと思っています。診察室には、父の代に来られていたお母さんとお子さんの写真が飾ってあり、父が築いてきた地域の皆さんとの信頼関係を実感します。同様に、これからも安心して通っていただけるクリニックであり続けたいという思いがあります。
【小林先生】父が勤務医時代に取り上げた赤ちゃんが成長し、その方が婦人科にかかる年齢になってお母さんと受診されることもありますし、勤務医時代の父を知る患者さんもいらっしゃいます。患者さん同士の紹介も多く、父が長年築いてきた信頼関係をこれからも大切にしていきたいと思っています。
予約なしで「いつ来ても大丈夫」という診療体制を
一般診療は予約制とせず、来院した人はすべて診るという体制と聞きました。

【中崎院長】妊婦健診は予約制ですが、一般診療は気になったその時に受診していただけるよう予約制を取っていません。産婦人科は緊急性の高い疾患もある診療科なので、父は何か気になることがあればいつでも来てほしいという姿勢で診療していました。私たちはその思いも引き継ぎたいと考えて、「いつ来ても大丈夫」と思っていただけるような診療体制づくりを心がけています。患者さんが集中する時はお待たせしてしまうこともありますが、困っている患者さんがその日のうちに受診でき、安心して帰られることに意義があると思っています。
【小林先生】急な症状で不安に思って受診された患者さんが、診察後にホッとした顔で、「今日来てよかったです、安心しました」と仰ってくださったら、医者冥利に尽きます。産婦人科を受診すること自体が勇気のいることですので、予約制ではないことで、少しでも受診のハードルを下げられたらと思っています。
受診しやすさのために工夫していることはありますか。
【中崎院長】初診の場合は特に緊張されている方も多いので、まず、診察室とは別の問診室で、看護師が症状やお悩みを聞き取り、内診などの検査が必要と考えられる場合はその説明もした上で、診察室に入室していただきます。産婦人科ではデリケートな問題を扱うこともありますので、私たちはもちろん、スタッフも含めて、患者さんの気持ちやプライバシーに配慮し、患者さんに寄り添った対応をするように努めています。
【小林先生】女性の医師とスタッフで診療を行い、デリケートなお悩みでも安心してご相談いただける環境づくりを大切にしています。内診についても、やはり心配されたり、緊張されたりする方が多いので、患者さんが不安そうではないか、検査についてきちんと理解されているかなどを慎重に確認しながら検査を進めていきます。診察や説明も自身の状態について理解した上で、安心して帰っていただけるように丁寧に行うことを心がけています。
診療の際、どのような点に気をつけていますか。

【中崎院長】大切にしているのは、患者さんが何を望まれているのかを尊重することです。体の状態を知りたいのか、それとも治療を望んでいるのか、患者さんのお気持ちや希望をしっかりと伺った上で、医療者として提案を行い、納得していただいた上で診療を進めていくことが信頼関係につながると考えています。そして、受診された後に「来て良かった」と思っていただけるような診療を心がけています。
【小林先生】診療の終わりには、不安や疑問がないかを確認して、もし何かあれば、必ず解決した状態で安心してお帰りいただけるようにと考えています。予約なしで必ず女性医師が診療を行うということが地域に浸透し、今後少しでも困っている患者さんをお助けできるよう地域の産婦人科医として努力してまいりたいと思います。
女性のライフステージに寄り添い安心してもらえる場に
ところで、2人の間での情報共有やコミュニケーションについて教えてください。

【中崎院長】患者さんにとってより良い医療につながるよう、診療についても互いに意見交換をしながら協力しています。カンファレンスを行い情報共有をすることで、診療方針の一貫に努めています。
【小林先生】私たちは姉妹であり、家族であり、そして仕事のパートナーでもあります。家族で運営しているクリニックだからこそ、どちらの外来日にいらしても安心して受診していただけるように、日々情報共有を行っています。
では、読者へのメッセージをお願いします。
【中崎院長】私たちは女性の生涯に寄り添う、女性のかかりつけ医でありたいと思っています。「ここに来れば大丈夫」と安心していただけるよう、思春期から老年期まで変化していく女性の体調に寄り添い、どんな些細なことでも気軽に相談していただければと思っています。どこを受診して良いかわからないというご相談も受けるため、近隣の専門的な医療機関との連携体制も整えて、女性をトータルに診ることができるクリニックとして地域医療に貢献したいと思っています。産婦人科は他の診療科と比べて「恥ずかしい」「場違いではないか」と心理的なハードルを感じる方も少なくないと思いますが、地域の皆さんにとって身近に安心できる医療を提供していきたいと考えていますので、少しでも気になることがあれば気軽に受診していただきたいと思います。
小林副院長からも読者へのメッセージをお聞かせください。

【小林先生】患者さんから「受診に勇気が必要でした」「どこに相談すれば良いのか悩んだ」というような声をお聞きすることがあります。最近はインターネットで多くの情報を調べることができますが、情報が多すぎてかえって不安になってしまう方も少なくありません。当院は、患者さんの不安や疑問を解消できるよう、現在の状態や治療法についてわかりやすく丁寧に説明することを心がけています。同じ女性として女性特有の悩みや不安に寄り添いながら、その方に合った解決策を一緒に見つけていきたいと思っていますので、気軽にご相談ください。

