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片山 宏賢 院長の独自取材記事

相模大野皮膚科クリニック

(相模原市南区/相模大野駅)

最終更新日:2021/10/12

片山宏賢院長 相模大野皮膚科クリニック main

相模大野駅北口とデッキでつながるボーノ相模大野4階にある「相模大野皮膚科クリニック」は2013年開業。あまり開業志向はなかったと明かす片山宏賢院長の背中を押したのは、友人の頼みだった。「受診したい皮膚科が見当たらず困っている人が多いと聞き、また私自身も理想とする診療ができる環境が整うのでは、という期待から開業を決めました」。そんな同院の診療方針は常に患者の気持ちに寄り添うこと。診療にあたっては欧米のガイドライン等にも目を配り、先端の知識と技術も取り入れるという。「大学病院に行かなくても身近な場所で先進の治療が受けられる。患者さんにとって便利な駅前にしたいですね」と、夢を語る片山院長に、診療や患者への思いを聞いた。

(取材日2013年9月10日)

大学でのさまざまな出会いが、今の道を決めてくれた

こちらで開業されたきっかけを教えてください。

片山宏賢院長 相模大野皮膚科クリニック1

私は大学院と大学病院で研究や診療に携わってきましたから、強い独立志向はありませんでした。しかし、この環境なら患者さんのニーズを満たしながら、自分が理想とする診療ができるのでは、という期待から開業を決めたのです。ボーノ相模大野で開業したのは医療関連の法務会計に携わる大学の同窓が当地での開業支援に奔走してくれたため。その友人から「自分も含め受診したい皮膚科が見つからず困っている人が多い。開業してくれると本当に助かる」という声を聞き、気持ちが向いたのです。さらに医療モール内には先端の検査施設や、信頼できる先生が診療している他科施設もあり、施設内で連携しながら質の高い診療ができる環境が整うことに魅力を感じました。

医学部の前に別の大学も卒業されていると伺いました。

もともと私は慶応大学を卒業しており、他の進路へ歩む予定でした。しかし、就職活動後に、それが本当に自分の意思にかなうのか逡巡した末、医師へ進路を変えたのです。医学部受験まで数ヶ月でしたが、幸いなことに実家のある九州の国立大学医学部を含む、受験したすべての医大に合格できました。「患者さんのことを本当に思って診療する医師になりたい」との思いがあり「病気を診ずして病人を診よ」という建学の精神に象徴的な学統に魅かれ、東京慈恵会医科大学へ入学。皮膚科をめざしたのは、内科的な診療と外科的な手術の両方ができる幅広さからです。人体で最も大きな臓器である皮膚を診る皮膚科は、年齢や性別を問わず多くの患者さんの悩みに応えられるやりがいに満ちた分野です。殊に東京慈恵会医科大学の皮膚科学講座は日本で2番目に設置された伝統ある教室で、実績に裏打ちされた専門性の高い診療と研究を行っていたことも魅力でした。

皮膚科講座でどんな経験を積まれたのでしょうか?

片山宏賢院長 相模大野皮膚科クリニック2

臨床も研究もいい経験でしたが、最も感銘を受けたのは講座の主任教授・中川秀己先生を中心とするスタッフの熱意でした。中川教授は皮膚科医としてだけでなく、人間的にも尊敬できる方。真摯に熱意をもって患者さんの診療にあたっておられました。私が診療の質にこだわり続けるのも、中川教授がお手本になっているから。また日本皮膚科学会皮膚科専門医資格や医学博士号の取得を勧めたのも中川教授です。勤務医時代には、先代の新村教授と中川教授をはじめ、慈恵会第三病院の上出教授、東京逓信病院の江藤診療部長、葛飾医療センターの本田診療部長など私淑していた先生方に直接師事する機会を与えられ、望むべくもない環境に恵まれました。皮膚科医という生涯を尽くす価値のある仕事と出会え、好運を享受できたと考えています。また、現況に甘んじることなく、今後も知識の習得と技術の研鑽に努めていく姿勢が肝要なのだと、中川先生を見ていると感じます。

患者に喜んでもらうことが医師としての最大の幸せ

今日はとても遅い時間まで診療されていましたね。

片山宏賢院長 相模大野皮膚科クリニック3

患者さんにはご迷惑をおかけして申し訳ないと感じています。ただ私は世界的に認められたスタンダードな方法、ガイドラインにのっとり適正で質の高い診療をしたいのです。定められた手順、必要な検査を行って診断していると、やはり時間がかかりますし、当院では処方するお薬もスキンチェックで皮脂分や水分を調べ、肌のタイプと症状に応じて処方し、誤った使い方では効果を発揮しませんから、その点もきめ細かくお伝えしています。そういうことからどうしても診療時間がかかってしまうのですが、患者さんの長年の悩みを解決に導けた時は、私にとってもうれしさはひとしおです。まさに医師として冥利に尽きる、そんな経験を積み重ね、私もスタッフも日々成長していると実感しています。それが毎日夜遅くまで診療する原動力にもなっているのでしょうね。

開業されて印象深かったことはありますか?

診療を始めた頃、背中がひどく腫れてつらそうな患者さんがおみえになりました。すでに薬を飲んでおられましたが治らないとのお話でしたので、手術を行ったのですが、後日その患者さんが、ご自分で描いた絵をプレゼントしてくださったのです。その絵は私が患者さんへの思いをずっと大切にするように、当院の入り口に飾っています。後進医師の指導でも言うのですが、医師には患者さんへの慈しみが必要です。温かいハートは医療人に不可欠の資質だと考えています。その意味で医師は患者さんの幸せが私たちの幸せと一致する素晴らしい仕事。私自身、微力であれ人の役に立ちたいとの思いから慈善活動を行っていますが、奉仕の気持ちや利他的動機は医療の本質にも通じると思います。当院の立ち上げを応援してくれたパートナーも、世界の不正や理不尽な現状に涙を流す温かなハートの持ち主です。そうした純粋な思いは広くつながっていくのだと感じます。

では子育てに忙しい世代にアドバイスをお願いします。

小さいお子さんは過敏で、アレルギーを生じやすい場合があります。対処によっては、症状が悪化したり、予想外に長引いたりします。正しい知識と適切な検査で診断し治療するために、気になることや疑問点も遠慮せずにお伝え願いたいですね。またお子さんは自分で症状を説明することが苦手ですが、皮膚科の医師ならお子さんの皮膚に現れた病気のサインを読み取り、どんな症状で何が原因なのか、どのような治療が可能なのかを、ご両親にお伝えできる場合があります。またご両親もこれから悪性疾患への心配も増える年代ですが、そうした不安へ対処する適切な情報の提供に努めてまいりますので、忌憚なく気持ちを伝えていただきたいですね。

現在の症状や診療に疑問があるなら、気軽に受診を

皮膚科受診で気をつけることはありますか?

片山宏賢院長 相模大野皮膚科クリニック4

皮膚科の疾患は、症状の経過に従って診断がはっきりしてくる場合があります。ある患者さんの場合、10年以上も湿疹が治らずに悩まれていましたが、当院を受診された際には膠原病の疑いがある状態で、各種検査を経て確定診断へ至りました。ご本人は免疫に関わる病気とわかり、新たな治療方法が示され安心されたようです。患者さんや周囲の方に喜んでいただけると非常にうれしいですね。まさに医者冥利、皮膚科医師冥利に尽きます。悩み続けるよりもご相談いただくことで、不安が解消される場合もありますから、どの科であれ、心配なことはぜひ受診をしていただきたいと思います。

今後の展望についてお聞かせください。

自分の友人や家族を診るように接するという、医師としてのハートの部分は何も変わりません。しかし開業して数ヵ月たち、診療ニーズがより詳細に見えてきたのも確か。最初はここまで多くの方に来ていただけると思わず診療は受けつけ順にしていましたが、患者さんの激増に伴って10月中旬から再診の患者さんのオンライン予約を開始しました。また、ご要望に応えて、赤あざやしみ、ほくろ、脱毛に対応したレーザーや、白斑、アトピー性皮膚炎治療に用いる光線治療機器も導入したので、今後は患者さんの悩みに幅広くかつ個別に対応していきます。患者さんの希望や使いやすさを顧慮して徐々に改善し、常に進化したいと考えています。

お話では診療一筋のようですが、お休みはあるのですか?

片山宏賢院長 相模大野皮膚科クリニック5

お察しのとおり診療が趣味のようなもので(笑)、休みの日にこれという趣味はあまりないんです。温泉、旅行、美術館めぐりなどはそこそこ好きですが。ただ一つだけ、絵を描く時だけは没頭できますね。真っ白なキャンバスを自分の感性に従った色彩で埋めていく、まさに自分だけの世界。自分を見つめる時間を楽しむことができます。最近は忙しくてその時間をつくれないのがまた悩みですが……。

自由診療費用の目安

自由診療とは

しみレーザー治療1万円(税抜き)~
脱毛(わき)1回8000円、6回3万2000円(税抜き)
※詳しくはクリニックまでお問い合わせください。

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