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篠崎 譲二 院長の独自取材記事

しのざき歯科医院

(墨田区/本所吾妻橋駅)

最終更新日:2025/06/06

篠崎譲二院長 しのざき歯科医院 main

トラの顔のロゴマークがかわいい「しのざき歯科医院」。本所吾妻橋、三ツ目通りから1本路地を入ったのどかな住宅街にある歯科医院には、アットホームな雰囲気が漂っている。先進機器を導入し、診療にあたるのは篠崎譲二院長。歯科医師だった父の遺志を継ぎ飛び込んだこの世界。何もしなければとどまるどころか衰えていくであろう歯科技術に対し、篠崎院長は新しい機器や知識に出合うことで喚起される歯科への興味を自己研鑽の推進力に変えている。「もちろんただ新しい機器に飛びつくわけではなく、慎重に吟味して取り入れました」と篠崎院長。新しい技術を取り入れる柔軟性を持つ一方で診療には実直で、口下手なところもあるという篠崎院長に、歯が健康に与える影響や自身の診療姿勢、同院の体制などについて語ってもらった。

(取材日2014年7月3日/情報更新日2025年4月18日)

患者とともに原因究明を図り、希望を踏まえて治療へ

こちらではどのような診療をされているのですか?

篠崎譲二院長 しのざき歯科医院1

一般歯科をはじめ、義歯や歯科口腔外科など幅広く対応しています。院内に歯科技工士が常駐していますので義歯については細かなやりとりが可能で、精密な技工にこだわっているんですよ。またブラッシングの指導や歯のメンテナンスは歯科衛生士か私で担当しています。多角的な視点で診るため、当院専属の歯科衛生士だけではなく、月に1回ベテラン歯科衛生士を関西からお呼びし、指導していただいています。クリニックの顔である受付スタッフも、明るく丁寧な説明を徹底しています。そしてもう1人、橋場いより先生という女性の歯科医師も勤務しており、歯周病予防などを担当してもらっています。お口周りのエイジングケアにも精通していることから、患者さんにオーラルフレイルの予防などについてアドバイスをすることもありますね。また、女性同士で話したい患者さんがいらした場合にもお任せしています。当院はこうしたチーム医療のもと治療を進めます。

診療で大切にされていることは何ですか?

患者さんの訴えをよく聞くことです。その内容から、実際にはどこに問題があるのかを検査・診察を通じて究明する姿勢を大切にしています。例えば、奥歯が痛むときに多くの方は虫歯になったと考えるかもしれませんが、頬にできた口内炎が原因の場合もあるんです。このように、患者さんが「歯が痛い」とおっしゃっていてもその原因はさまざまです。虫歯だけでなく歯周病、あるいは鼻のほうの病気から来ているケースもあります。ですから、適切な治療につなげるためには患者さんの訴えもお聞きしつつ、私自身も思い込みを捨て、あらゆる可能性を考慮して診査・診断しなければなりません。治療が必要となっても、そもそも治療するかを決めるのはご本人ですから、ご希望も踏まえながら治療計画を立てます。当院では、それに必要な時間を確保するために予約診療を取り入れています。

しっかりとコミュニケーションしながら進めるのですね。

篠崎譲二院長 しのざき歯科医院2

はい。治療は痛みなどの急性症状の処置で終わりではないですし、場合によっては何回かに分ける必要があったり、定期的に通院していただいたりすることもあります。最終的にめざすのは再発させずに良好な状態を維持すること。例えば入れ歯なら、歯を失う原因になった歯周病の初期治療をして歯茎の状態の改善を図り、その状態で型を採って入れ歯を作るのが維持につながると考えますが、それにはある程度時間がかかるでしょう。そこをご理解いただくためにも、丁寧なコミュニケーションを通じて信頼関係の構築を図っています。お口の健康の維持という意味では小さな頃から通っていただき、一から十まで「一口単位」ですべて私が診るのが理想ではありますが、将来を見据えつつ、「どこまでやるか」のすり合わせも大切だと思っています。

技術だけではなく清潔で安心な歯科医院に

信頼関係を築いた上で治療をされるということですね。

篠崎譲二院長 しのざき歯科医院3

私はこの地域に骨を埋めるでしょうから、やはり地域の患者さんのお口の健康を末永く守って差し上げたいという思いが強いんですね。将来、高齢になれば訪問歯科診療を利用することもあると思いますが、訪問で何でもできるわけではありませんので、元気なうちに定期的に通院し予防的に土台を整えておくのも非常に重要です。食事をするお口の健康は全身の健康や人生のQOLにも影響しますから、大切にしていただきたいです。

新しい取り組みも行っているとか。

橋場先生を中心に歯とエイジングケアの関係についてお伝えしています。例えば、何か食べているときに頬の内側の肉をうっかり噛んでしまうことはお口周りの筋肉の衰えが一因なんです。特に定年退職した方などは話す機会がなくなると、筋肉が退化していきます。すると唾液の分泌量減少、食べ物が飲み込みにくい、発音しにくいといった症状が現れることも。これをオーラルフレイルといいますが、当院では橋場先生を中心に口腔筋機能トレーニングによって予防・改善に努めています。トレーニングにより、唾液の分泌量や嚥下機能、発音などの改善が見込めるのです。唾液は、口臭や味覚にも影響しますので、そうしたお悩みの解消にもつながる場合もあるんですよ。さらに、エイジングケアには食事も大切であると考え、体組成計も導入し、歯科の観点から食習慣のアドバイスもしていきます。患者さんの全身の健康や健康寿命の延伸にも寄与していきたいですね。

院内機器についても教えてください。

篠崎譲二院長 しのざき歯科医院4

肉眼では見えない歯の細かい凹凸や歯茎との境目などを拡大して見るマイクロスコープを導入しています。映像を治療中にモニターに映し出し、患者さんと一緒に口腔内を確認することも可能です。レーザー機器も3種類あり、歯茎の痛みや出血を抑えながら切開するためのもの、知覚過敏などしみる箇所を治療し緩和を図るもの、虫歯菌や歯石除去をするためのものを使い分けています。また当院では院内感染予防にもしっかりと取り組んでいます。吸い込むと体に良くない歯の削りかすは口腔外バキュームで吸引。さらに空気の脱臭機を3台設置し、治療に使った器具は一度使うごとに滅菌処理しています。当院の滅菌器は、欧州の厳しい規格に準拠したもので、滅菌状態を確認する作業も行います。こうしたシステムを使いこなすには勉強が必要ですが、逆に私の歯科治療への興味を持続させてくれていると思います。

愚直なまでに、地域のために

開業の経緯を教えてください。

篠崎譲二院長 しのざき歯科医院5

わが家は歯科医師家系で、私で3代目です。祖父が上野で開業し、父がここで「篠崎歯科医院」を開きました。父はすべて1人でやっていて、受付もいないので治療の合間に電話がかかれば予約を取り、会計も行い、診療が終わると技工物も自分で作るなど休む時間はありませんでした。歯科医療一筋でしたね。そんな父に歯科医師の道を勧められていたのですが、僕は正直、父のように1人でやるのは難しいと思っていました。父の他界後一度は閉院しましたが、遺志を継いで母親を安心させてやりたいと、1992年、仕事を分担できるスタッフもそろえてここで改めて開業したんです。ちなみにトラのロゴマークは、自分でデザインしました。開業時、トラがマスコットのスポーツチームの調子が良く、それにあやかって親しみを持ってもらえるように、と。凝り性なもので、準備の中でも特に時間を割いていました(笑)。

先生の趣味は何でしょうか?

今は水泳ですね。当院に通院するお子さんに水泳をしている子が多く、話を聞くうちに「気持ち良さそう」と思い、体力をつけるためにもスクールに通い始めたんです。気持ち良くて健康にいいですね。さらに良かったのが、水泳を通して仲間が増えたこと。今までは歯科医師同士の交流が主でしたが、水泳を楽しんでいるのは年齢仕事問わず幅広い方々ですので、お話しするうちに、この年代の方はどんなことに興味があるのか少しずつわかってきました。目下、それを普段の診療に生かしています。ただ普段は口下手なほうですね。歯科の話題だといろいろ考えが生まれるので、よく話せるんですが(笑)。

読者にメッセージをお願いします。

篠崎譲二院長 しのざき歯科医院6

今後も父の開業したこの場所で落ち着いて、頼ってくださる患者さんを診療し続けていきたいですね。お子さん、そのお母さん、そのおじいちゃんを診てといったようにいろんな層の患者さんの人生に寄り添っていけたらこれ以上うれしいことはありません。実際当院の患者さんは、ほとんどがご紹介です。引き続き信頼のおけるスタッフと先進の技術、そして私自身が、幅広い分野においておのおの一定の水準を保ち、患者さんのニーズに合わせてベストもしくはベターな治療の提供に努めていきます。

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