篠上 治彦 院長の独自取材記事
眼科亀戸クリニック
(江東区/亀戸駅)
最終更新日:2025/12/15
東京都江東区のJR中央・総武線亀戸駅、東武亀戸駅から徒歩1分の所にある「眼科亀戸クリニック」は、1989年に開業し長年地域の眼科治療を支える眼科医院だ。篠上治彦院長は日本眼科学会眼科専門医で、先端精密機器を駆使して高精度の診断・治療を行うベテランドクターだ。近隣にある数多くの大学病院と密に連携を図り、患者の診断結果に応じて病院、医師を紹介し、患者にとって最善の結果が得られるよう努めている。また、多くの医療メディアに取り上げられており、眼科領域における幅広い知識を社会に広めている。「医療はお金のためではなく、患者さんのためにやるもの」ときっぱり言う篠上院長に、診療方針や患者への想い、プライベートのことなどたっぷりと語ってもらった。
(取材日2017年1月26日)
先端医療検査による高精度の眼科診療
どのような患者が来院されますか?

当院は駅から徒歩1分の立地にあるので、近隣の方だけでなく遠方からもたくさん来院されます。特に雑誌などのメディアに載ると患者さんの数が増えますね。午前中はご高齢の患者さんが多いですが、診療日は19時まで診療しているので会社員など若い方もいらっしゃいます。主訴はさまざまですが「見づらい」というのがやっぱり多いですね。結膜炎もありますし、ご高齢の方は「まぶしい」という主訴で来られて白内障だったという方も結構います。それから、外国の方も多く、当院では英語の問診票も用意しています。すべて英語の診察も可能で、日本語をしゃべれる方でも、英語で話すほうが安心し理解してもらえます。また、私は、世界の新しい情報を常に取り入れながら診療しています。国際的なエビデンスに基づいた治療を、日本でもしっかり提供したいと思っています。
診療方針を教えてください。
開業医でできる範囲はもちろん限られているんですが、それでも当院でできるだけ高度な診断・治療を提供したいと考えています。例えば、近視治療においては、先端の測定機器を導入しています。眼軸長・角膜曲率・屈折度を測定することにより、近視進行のリスクを科学的に評価し、患者一人ひとりに合わせた治療プランを精密に設計します。眼科の基本は、目の状態をすべて正確に把握することです。そのために、網膜断層解析装置(OCT)、超広角レーザー検眼鏡、といった先端の医療検査機器を導入して、高度な診断に役立てています。特に超広角レーザー検眼鏡は非常に高価な機器ですが、患者さんの御負担は通常の眼底カメラ撮影と同じ金額なので、大学病院でも今のところあまり導入されていませんが、患者さんのことを考えたら必要です。医療はお金のためではなく、患者さんのためにやるものだと思っていますので、採算度外視で導入しています。
導入機器についてもう少し詳しく教えてください。

超広角レーザー検眼鏡は、0.4秒で無散瞳という瞳を開く薬を使わない方法で、画角200度で一度に網膜のほとんどの範囲を撮影できる画期的な機器です。なので、検診などで撮影して網膜剥離裂孔など重大な病気が発見することがでれば、即座にレーザー治療を行うこともできます。また、糖尿病性網膜症はもちろんのこと、加齢黄斑変性など著しく視力が低下する眼底疾患なども造影剤を入れないで瞬時に副作用の心配が少ない自発蛍光モードでチェックできます。これは患者さんに本当に喜んでもらえると思います。通常のカメラでは発見できない超初期の病巣なども撮影でき早期診断、早期治療につながります。網膜断層解析装置は、神経と網膜の状態を画像と数値データで解析できる画期的な機器です。網膜疾患はもちろん、視野欠損など自覚症状が起こる前に緑内障の早期発見することができます。
病診連携による最善の眼科治療を
眼科亀戸クリニックの特徴を教えてください。

JR中央・総武線亀戸駅から近い立地にあり、病診連携がしやすい環境です。当院で診断して手術が必要な場合や、レーザーでは対応できない症例の場合には、近隣の大学病院などにスムーズに紹介することができます。大学病院だったらどんな病気でも専門的な治療ができると思われがちですが、実際は病院によって得意分野は異なります。幸い、この地域には大学病院など専門性の高い病院がたくさんあるので、その中からより患者さんのご希望と病状に合ったベストな病院をご紹介しています。休日手術に対応している病院や短期入院で治療できる病院なども知っているので、ご都合に合わせて病院を選ぶこともできます。
他に特徴はありますか?
すべてを患者さんに一緒に診てもらう「ビジュアルアイクリニック」を心がけています。診察室にモニターを設置しており、患者さんと一緒にモニターに映った患部を診ながら説明し、理解を深めてもらえるようにしています。病状説明って専門的で理解するのが難しいじゃないですか。「網膜に穴が開いてます」と言われても「ほんとかな?」と思ってしまう方もいるかもしれませんし。一緒に見ながら説明すれば皆さんよく納得していただけると思います。また、当院ではきちんと診て説明して診断・治療してというのはやりますが、逆に世間話はほとんどしません。愛想を良くというのも確かに必要だとは思うんですが、当院の医療技術を頼って来院されている患者さんには、私も真摯に向き合うことを大切にしています。
目の症状や病気について啓発したいことはありますか?

現在、失明する原因の第一位は緑内障といわれています。緑内障は年齢とともに増え、40歳以上の20人に1人がかかるといわれる病気です。中でも強度近視といわれる-6.0D以上-10.0D未満の人は緑内障になりやすいので、特に注意が必要です。緑内障は自覚症状がほとんどないのが怖いところ。視野が欠けていることに気づいて来院される方が多いのですが、その状態になるともう末期の段階なんです。ですので、特に40歳過ぎたら1年に一度は定期検診を受けてほしいですね。江東区の眼科検診でも緑内障検査ができますので、ぜひ定期検診に来てください。
少しでも気になることがあればすぐに眼科へ
医師をめざしたきっかけを教えてください。

僕の時代は医者をめざす人が多かったんです。ある有名漫画家の作品が好きで、外科医療をテーマにした漫画にも影響を受けました。あとはいろいろ制限されそうな会社勤めより、自分の興味のあることを追求したいと思っていたので、医療分野を突き詰めることができる医師を選びました。眼科を選択したのは、自分の目で見て確認し、自分で診断できるからです。他科のように間接的な要素から診断することが少なく、すべて自分の目で見て診断、治療できるところが面白いですね。
休日の過ごし方やリフレッシュ方法を教えてください。
月に2~3回ゴルフに行きますし、長期の休みが取れれば海外旅行に行きます。海外にはプライベートで行くこともありますし、勉強のために行くこともあります。また、コンサートやミュージカルが好きで、いろいろと劇場に足を運ぶこともあります。リフレッシュ方法は特にないですね。私自身、診察が苦になることはありませんし、ストレスもあまりたまりません。それは、病診連携が上手くいっているからだと思います。診断がつけば他院に紹介することができますので、一人で抱え込んで悩むことがないのが良いですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

「ちょっと見えにくい」「ゴロゴロする」といった症状や目についてちょっとでも気になることがあったら、眼科を受診しましょう。どんな症状や気になることでもいいんです。眼科を受診さえすれば、検査でわかることがありますし、逆に目の病気は自覚症状が乏しく受診し検査してみないとわからないことも多いので、とにかく受診してほしいですね。特に年齢が高まるほど目の病気のリスクは高まりますから、ぜひ定期検診を受けてください。

