山田紀子院長の独自取材記事

天神歯科クリニック

(江東区／亀戸駅)

最終更新日：2025/03/10

亀戸駅と錦糸町駅を結ぶ蔵前橋通り沿いに「天神歯科クリニック」はある。螺旋階段が伸びたツートンカラーの院内に入ると、待合室には温かみのあるワインレッドのソファーが置かれ、上品な空間が広がっている。院長を務める山田紀子先生は、2009年にここ亀戸で天神歯科クリニックをオープンした。「歯並びがきれいで白い歯だと、顔の表情も明るく、若々しく見えます」とほほ笑む山田院長自身も、かつて歯並びの悩みを抱えていたが、矯正治療を経て笑顔に自信がついたと語る。女性が気軽に来院してほしいという思いを込めて、診察室はすべて個室に。日々の診療に対する思いなど、女性ならではの視点からの話を聞いた。

（取材日2025年1月9日）

自分ならどうしてほしいかを考えながら診療に取り組む
女性が若々しくきれいでいるためには、口元が大切
一生自分の歯で食べられるようにサポートしていく

自分ならどうしてほしいかを考えながら診療に取り組む

開業までの経緯とこだわった点をお聞かせください。

若い時に歯並びに悩んだ経験があり「歯を大切にしたい」という思いが強く歯科医師をめざしました。私はここ亀戸で生まれ、大学卒業後は市ヶ谷での勤務医を経てから江戸川区で開業、その後2009年11月に地元亀戸で新たに開業しました。今でも江戸川区から亀戸まで通ってくださっている患者さんもいらっしゃいますが、最近はご紹介でいらっしゃる方も多いです。開業時に一番こだわった部分は診察室を個室にしたことです。プライベートを気にされる方や小さいお子さんもベビーカーごと入ることができるように完全個室にしました。どんな方でも気兼ねなく来ていただけるとうれしいです。

診療の際に心がけていることはありますか？

自分が患者だったらどうしてほしいかということを考え、患者さんを自分の家族だと思って治療を行っています。また、丁寧な説明をして患者さんに納得していただくように心がけています。治療計画をどのように立てていくかは、必ず患者さんと確認しながら行います。また、歯科医師として私が提案をすることで、より健康なお口にすることができるのではないかと思うことは説明させていただきます。歯の治療を通して皆さんが健康になり、笑顔で自信が持てるとその方の人生も良い方向に変わっていきます。患者さんに喜んでいただき、感謝してくださることがあれば一番うれしいですし、大きなやりがいも感じます。

診療方針について教えてください。

「できる限り、歯を抜かない・削らない治療」をめざしています。10年、20年後のことを考え、やはり自分の歯が一番良いと感じるようになりました。ですから、できるだけ自分の歯を長く使えるようにする治療をめざし、患者さんにもそのようにお伝えしています。

女性が若々しくきれいでいるためには、口元が大切

歯科用レーザーを導入しているそうですが、具体的にはどのような治療に使われていますか？

レーザーを使用した歯を抜かない治療を選ぶこともできます。例えば、レーザーを照射することにより歯槽膿漏の症状が改善に向かう可能性もあります。レーザーは抜歯の後に当てると痛みの軽減が図れ、出血も少なくて済むため、傷の治りも早くなることが期待できます。また、口内炎や歯肉の退縮にも有用です。歯肉退縮に関してはレーザー照射以外の手段もあるので患者さんに合わせてご提案しています。

40代以降の方の歯列矯正にも取り組んでいらっしゃるとか。

口元はとても年齢が出やすい部分ですので、患者さんがよりきれいに美しく見えるようにお手伝いをするのは当然だと考えています。そのため、40代、50代の方でも矯正治療をお勧めすることがあります。歯並びや噛み合わせの悪さは見た目だけの問題でなくさまざまな弊害がありますので、歯並びの改善を図ることで、噛む力やお口の健康が向上することか望め、そしてそれは全身の健康を大きく左右するということを知っていただきたいですね。

より美しく、より健康でいるためにさまざまな治療を提供しているのですね。

審美歯科としてセラミッククラウンにより美しい口元をめざしていくこともありますし、必要であればホワイトニングにも対応しています。矯正においてもマウスピース型装置を用いた矯正や床矯正という方法を用いることもあります。患者さんがより美しく、より健康でいるために幅広い治療をしていきますので、お気軽にご相談にいらしていただきたいですね。

一生自分の歯で食べられるようにサポートしていく

昨今、歯の健康は全身の健康にも影響するといわれるようになってきましたね。

糖尿病や心臓疾患などは、歯槽膿漏や歯周病とも関係が深く、最近は医科でも口腔ケアの大切さに気づいて、内科の先生方から、どのように口腔ケアをしたら良いのか相談を受けることもあります。お口の健康は、ご自身の全身の健康に結びついていますから、最低でも3ヵ月から1年に1回は歯科検診を受けることをお勧めします。歩けなくなっても、おいしいものを食べたときに人間は喜びを感じると思いますので、最後まで口からおいしく食べていただきたいと思いますね。やはり自分の歯で食べることが一番ですから。だからこそ予防が重要になってくるわけです。

生活習慣から予防につながることもあるとか。

歯の治療だけでなく生活習慣から見直していただくことを大切にしています。口呼吸、横向きやうつ伏せ寝、舌や唇を噛むなどの悪癖が歯並びに影響します。日常生活の悪癖に対して、それはダメと言うだけでなく、理由を説明して改善するように伝えることを意識しています。患者さんにはストレスを与えないように精神面のフォローも大事にしています。お子さんに関しては親御さんに協力していただき、改善をめざします。日常生活を正すだけで噛み合わせなどの口腔環境に良い影響につながることがありますので、まずは一度ご相談にいらしてください。また歯科医院には痛くなってから行くのではなく、気になることがあればすぐに相談にいらしてほしいですね。痛くなってからでは手遅れになることもあるので。少しでも自分の歯に関心を持ち口腔環境と向き合い、一生自分の歯で食べられる患者さんを増やしていきたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

歯の悩みを持っていらっしゃる方はとても多いため「この先生なら何とかしてくれる」と思っていただけるような歯科医師でありたいですね。今は初診からすべて私1人で担当しています。1日に診る患者さんの数も絞って、一人ひとりの患者さんと向き合い、長いお付き合いができればと思っています。これからも、多くの方たちが自分の歯でおいしいものを食べ続け、前向きに生きていくお手伝いができたらいいなと考えています。