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石井 宏 院長の独自取材記事

石井歯科医院

(中央区/新橋駅)

最終更新日:2025/10/09

石井宏院長 石井歯科医院 main

銀座駅、東銀座駅、新橋駅など、都心部の複数の駅から徒歩圏内にある「石井歯科医院」は、歯内療法を専門とする歯科クリニックだ。石井宏院長はアメリカ・ペンシルバニア大学大学院で歯内療法の研鑽を積んだスペシャリスト。世界中から歯科医師や歯学部学生が集まる環境で習得した先進の臨床技術を用い、全国から訪れる患者の治療にあたる。セカンドオピニオンを求めて受診する患者も多いという。また、自らスタディーグループを設立し、歯科医師への教育と技術の継承も行っている。石井院長が考える歯内療法の課題と、同院ならではの強み、患者に伝えたいことを聞いた。

(取材日2025年9月9日)

歯科医院を開業後、アメリカで専門的な歯科医療を学ぶ

歯科医師を志したきっかけを教えてください。

石井宏院長 石井歯科医院1

父が歯科技工士であり、親戚に歯科医師が多かったので、歯科医師の仕事は子どもの頃から身近に感じていました。自分も歯科医師になろうと決めたのは高校3年生の時です。当時はサッカー部に所属していて、大学でもサッカーを本気でやりたいと思っていたのですが、まだリーグが誕生する前で、サッカーで食べていくというのは、正直厳しかったと思います。進路を考えた際に、親しみがあって安定した職業の1つとして歯科医師の道を選び、歯科大学に進みました。

大学卒業後はどのようなキャリアを歩まれてきたのですか?

大学では、サッカーを続けながら「最も優れた歯科医師になるぞ」というモチベーションで勉強し、歯科医師免許を取得しました。卒業後は歯科医師として2年ほど勤務したのですが、自分が理想とする歯科医師像とは出会えず、思いきって27歳の時に地元の板橋で「石井宏歯科診療所」を開業したのです。まだ若かったので、技術や知識を習得するために講習会や講演会に足を運び、理想の歯科医師像を追い求めていました。さまざまな先生の話を伺ううちに、北米で学んで帰ってきた先生の考え方に対し、最も合理的で納得できると感じたんです。そこで、優れた臨床家から歯科医療を学ぶべく、クリニックを知人の先生にお願いし、36歳の時にアメリカのペンシルバニア大学大学院歯内療法学科に留学しました。

留学先で歯内療法を学ばれたのですね。

石井宏院長 石井歯科医院2

歯内療法は、日本でも当たり前に行われている治療です。ただ、日本では評価が低く、個人的にも効果や意義に疑問を感じていたんです。しかし、アメリカでトレーニングを受けると、診療のステップや教育の仕方が日本とはまったく異なることがわかって驚きました。圧倒的な違いを目の当たりにして、歯内療法を専門にしようと決めました。その意味では、歯内療法との本当の出会いは、アメリカ留学中だったかもしれません。帰国後、もとのクリニックには戻らず、2007年に歯内療法の専門クリニックとして当院を開業しました。

歯内療法に特化し、精度の高い診療の提供をめざす

日本とアメリカの歯内療法の違いは、どのような点にあるのですか?

石井宏院長 石井歯科医院3

まず、治療のステップがまったく異なります。歯内療法では、歯の内部からどれだけ細菌を減らせるかと、いかに治療中に細菌を入れないかが非常に重要です。細かくて手間のかかる作業ですが、一つ一つのステップが予後の状態を決定づけます。そのために行うステップが、日本では10だとしたら、アメリカでは100あるんです。裏を返せば、日本では必要な処置をスキップし、アメリカの10分の1のしか実施していないともいえます。そしてそのための教育の仕方も違っています。アメリカでは難しい歯内療法は専門の歯科医師に紹介することが多いのですが、日本では一般歯科の先生も歯内療法を行っているため、どうしても治療のレベルに差が出てきてしまいます。これは日本の歯科専門医制度や保険制度の影響もあるので、課題は山積みです。

歯科医師への教育活動も行っているとお聞きました。

当院を開業後、2009年に2つの軸でスタディーグループを設立しました。1つは一般歯科の先生方に向けたもので、歯内療法を行う際に最低限知っておいてほしいことを伝えています。もう片方は私と同じように歯内療法に特化した先生に向けたアドバンスコースです。これまでにそれぞれのコースで多くの先生に歯内療法の知識や技術を伝えてきました。院内には処置室のカメラで撮影した映像をライブで見られる視聴覚室を用意し、処置の様子を伝えられるようにしています。すべての歯科医師が歯内療法を専門として行うわけではありませんが、中には私と同じように歯内療法だけを専門で行う歯科医師も現れるようになってきました。

一般歯科と並行ではなく、歯内療法に限定して治療をされているのはなぜですか?

石井宏院長 石井歯科医院4

一般歯科の診療を行いながら、高い治療レベルを維持するのは不可能だからです。歯内療法には顕微鏡やラバーダムといった専門の機器や資材を用いますが、それらが使えるからといって、必ずしも成功するものではなく、専門領域に特化して経験を積まないと到達できないレベルがあります。実際、当院にいらっしゃる患者さんの7~8割は、他院からの紹介です。同じ歯科医師として、症状を見極め、専門のクリニックに紹介してくださるのは、適正な判断だと感じますね。一般歯科の先生方には「歯の根の疾患が治らない理由は、あなたたちが考えているものとは別のところにある」とお伝えしています。多くの歯科医師の意識が向くのは歯の内部にどのように充填するのかという点です。実際には、歯の内部からいかに細菌をなくすか、治療中に細菌が入らないようにすることや治療後に蓋をする際に、後から微生物が入らないようにしっかりと密閉することなどが大切なのです。

神経の処置が必要な場合は、正しい歯科医院選びを

こちらのクリニックでの治療の特徴を教えてください。

石井宏院長 石井歯科医院5

治療中・治療後の痛みはゼロではないですが、限りなくゼロに近づけるようにしています。そして中長期的な視点では、再発が少なくなるよう手を尽くしている点でしょうか。これらはやはり、歯内療法を専門的に学び、特化して治療しているからだと思います。歯内療法に特化したクリニックはまだ限られた地域にしか存在しないので、北海道や沖縄など全国から患者さんが来られます。治療は1回または2回の通院で終えることができますので、長期間通う必要はありません。遠方からお越しの患者さんの中には、いろいろな歯科クリニックを巡って当院にたどり着く方もいるので、歯科治療に対する知識が豊富ですし、当院に対する期待も大きいと感じます。

どういったきっかけで、歯内療法を必要とするようになることが多いのでしょうか?

例えば虫歯が神経まで進行したり、歯の一部に亀裂が入ってしまい、歯の神経が損傷したりした際に歯内療法が必要になるケースが一般的です。また治療の際に、患部が神経の近くまで達していて唾液や細菌が神経の内部に入ってしまうと、歯根の先端に炎症が起きてしまいます。つまり極端な話、歯科治療によって歯根が病気になってしまうケースもあるんです。もちろん歯科医師に悪意はありませんが、神経の処置にはそういったリスクが伴うのが現実です。

歯内療法を必要とする方々にお伝えしたいことはございますか?

石井宏院長 石井歯科医院6

この領域について患者さんが自分でできることは、日頃のブラッシングを丁寧に行ってお口の中を清潔に保ち、虫歯を予防することくらいしかありません。一度神経の処置を行うこととなれば、そこからは歯科医師の技術によるからです。ですので、皆さんにはぜひ、正しい歯科医院選びをしてほしいです。神経の処置が必要な場合は、歯内療法に特化しているクリニックに相談してください。予約の際に「歯内療法に限定して治療をしていますか?」と聞いてみるのも良いでしょう。私自身も、歯科医師の知識や技術を引き上げるための取り組みを継続していきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

根管治療/8万~30万円

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