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小平 祐造 院長の独自取材記事

花と森の東京病院

(北区/西ケ原駅)

最終更新日:2019/08/28

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77年という長い歴史を持つ「国立印刷局東京病院」は、2013年に「花と森の東京病院」となり、新しいスタートを切った。より地域に密着した医療を提供する病院として、地域包括ケア病床、回復期リハビリテーション病床、集中治療病床などを増設。訪問看護ステーションを設け、訪問診療にも取り組んでいる。小平祐造院長がめざすのは、高度急性期医療を担う大学病院や在宅医療とを結ぶ中継地点となる地域医療のハブ病院だ。そのさまざまな取り組みや、病院として大事にしていることなどを聞いた。
(取材日2018年6月7日)

より幅広い、地域医療のハブ病院をめざして

2013年に「花と森の東京病院」となり、何が変わりましたか?

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もともとは国立印刷局東京病院として77年続いていた病院ですが、2013年に名前を変え、新たなスタートを切りました。それまでは印刷局の人を中心に診ていましたが、広く地域の方々に医療を提供する病院に生まれ変わって、132床から199床へと規模を拡大しました。従来の急性期病棟に加えて回復期リハビリテーション病床、地域包括ケア病床、集中治療病床を増設し、訪問看護ステーションも開設しました。集中治療病床では専門チームを組んで主に救急車で搬送された重症患者に対応するなど、より地域に密着した、幅広い診療が行えるようになったと思っています。「花と森の東京病院」という病院名には心が華やぐ「花」、心を癒やす「森」のような医療を提供したいという願いが込められています。近くには江戸時代から花の名所だった飛鳥山や、緑豊かな滝野川公園や旧古河庭園などがあり、療養環境としても優れているのではないでしょうか。

地域医療のハブ病院をめざしていらっしゃるそうですね。

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今、医療は高度な急性期医療から在宅での療養まで非常に幅広く、患者さんの病状に合わせて最適な施設を選ぶ必要があります。そのとき、われわれのような中規模の病院がまず広く患者さんを受け入れ、最適な治療を受けられる施設に移っていただく、あるいは当院で治療をするといった診断をくだす中継地点の役割を担いたいと考えています。例えば高度な急性期医療が必要であれば、近隣の大規模病院で急性期の治療をしていただき、終わった後あるいは終わりそうな段階で当院へ移って急性期直後の治療を始める。あるいは急性期後の治療が落ち着いた段階で、もう少しゆっくり療養できる施設に移っていただいたり、ご自宅に帰っていただいたりする。そういった意味での中継地点であるハブ病院をめざしています。そのために急性期高度病院やわれわれと関係のある開業医の先生方とICT連携をし、患者さんの細かい情報や画像を記した電子カルテを共有しています。

高齢者医療についてどのような取り組みをなさっていますか?

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北区は65歳以上の高齢者の方が25%以上に及ぶ、都内でも有数の高齢者社会になっています。われわれの病院もおのずと高齢者の方への医療を考えなければなりません。なるべく在宅で医療を行い、ときどき病院へというのが今の医療政策の流れです。それに即した形で、急性期の治療を受けた後、地域包括ケア病床や回復期リハビリテーション病床で体や療養環境を整え、自宅にお帰りいただくというような在宅医療につなげる工夫もしています。訪問看護ステーションの開設に加え、訪問診療も一部で始めています。また在宅と病院をつなぐ仕組みの一つとして救急車の利用があります。当院では東京消防庁とは別に独自の救急車を所有していますが、以前は患者さんが転院する際の搬送しか行っていませんでした。今後は在宅医療の患者さんがますます増えていくことが予想されますので、在宅で具合の悪くなった方をお迎えに行って搬送するという事業をすでに始めています。

経営面でどのような点に心を配っていらっしゃいますか。

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病院にとって人的資源が非常に大切と考えています。医療スタッフはその専門性もあり、供給も限られているので、われわれの病院で気持ちよく働き、成長してもらえるようにすることが大事になります。医療スタッフは日々厳しい現場に立ち向かい、ストレスを抱え、傷ついていることも多いのです。私どものグループ病院ではそのストレスに対応するよう、医療スタッフのための専門のカウンセリングという取り組みを始めています。相談するのは仕事の悩みだけに限らず、家庭のこと、あるいは個人的な悩みでも構いません。実際に利用したスタッフはそういう機会を得ることで心の整理ができたという実感を得ているようです。医療は本質的に人と人との関わりなので、健康な精神状態でなければ適切な医療は行えないと思いますので、スタッフの心の健康状態にはさらに心を配っていきたいですね。

病院としてどのようなことを大切にしていらっしゃいますか。

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私たちは常に現場主義でありたいと考えています。現場で日々感じること、困ったこと、うまくいったことなどを大事にしてスタッフ間で共有していこうと常に皆に話しています。現場にこそ課題があり、解決方法もある。現場でうまくいかない解決方法は結局長くは続きません。私も仲間の助けを得ながらプレイングマネージャーとして手術などの現場に立ち続けていますが、個人的に医師として大事にしているのは、目の前の患者さん一人ひとりにしっかりと対応することです。1つ1つ、1日1日を大事にする近くの積み重ねが、遠くへの展望にもつながっていくきます。病院の展望としても、地域に根差した治療を積み上げ、継続して行くことが一番大切です。医療は日々進歩していきますし、医療費の削減など社会もどんどん変わっていきます。そういった1日1日の変化を積み重ねながら、継続性を失わずにやっていきたいと考えています。

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