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石山 浩一 院長の独自取材記事

石山耳鼻咽喉科医院

(北区/王子神谷駅)

最終更新日:2020/04/01

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東十条駅・王子神谷駅より徒歩6分、医療モール・東十条メディカルグループの一角にある「石山耳鼻咽喉科医院」。開業から40年以上、地域に密着した診療を続けているクリニックだ。現在、2代目院長として活躍しているのは、初代院長の息子である石山浩一先生。「間違いのない診療」をモットーに、内視鏡を活用した丁寧な治療に力を注いでいる。どんなに忙しくても、問診の手順を崩さずに、病気の見逃しを防ぐことに努めているそう。今回、「常に平常心を保ち、基本を徹底することが重要です」と語る石山院長に、診療方針や問診の工夫、内視鏡の重要性、患者との印象的なエピソードなど、たっぷりと語ってもらった。
(取材日2019年6月11日)

内視鏡を活用した質重視の診療で、患者の満足度を追求

まず、先生の診療スタイルについてお聞かせください。

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「間違いのない診療」をモットーに、内視鏡をフル活用した診療を行っています。具体的には、どのような疾患であっても、まずは電子スコープやカメラつき内視鏡を鼻や耳の中に入れて、異変がないかを確認しています。さらに、その画像を患者さんにお見せしながら説明し、一緒に状態を把握することを大切にしています。患者さんにも自分の病状を理解して、見る目を養っていただけたらと思っています。診療には多少の時間がかかってしまいますが、画像を目で見ると一目瞭然ですから、患者さんの不安の軽減にもつながります。

先生にとっての内視鏡を使うメリットは何でしょう?

医師と患者さんの双方が納得できる診療が行えるのはもちろん、「記録できる」という点も大きなメリットですね。データを保管し続けることで、過去データとの比較や確認もしやすくなります。自分の記憶やカルテだけで診断するよりも、症状の見落としなどを最小限にできるはずです。また、大きく拡大して診ることができる点も、見落としを防ぐことにつながります。

内視鏡を活用するようになったきっかけを教えてください。

この方針は、先代院長から引き継いだものです。今でこそ耳鼻科領域で内視鏡を使用するのは珍しくなくなりましたが、当院では先代院長が三十数年前から行っていました。いくつもの論文を出すなど、耳鼻科領域でのパイオニア的な存在だったと思います。私は2001年に当院で働き始めましたが、最初は父と二診体制をとっていたんです。5年前に父が亡くなり、私が院長を引き継ぎました。父が築き上げてきた質を重視した診療を大切にしつつ、患者さん一人ひとりに寄り添っていきたいですね。

かなり以前の患者の記録も残していると伺いました。

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そうなんです。法的に言えば、カルテの記録は5年間の保管義務があり、その期間を過ぎると破棄しているクリニックも少なくありません。しかし、当院では2003年以来、すべての画像データを保存しています。というのも、過去と現在のデータを比べることで、得られる情報が多いからです。画像は容量が大きいことから、ハードディスクがどんどんいっぱいになるのは困りものですが(笑)。それでも、当院のこういったきめ細かさを信頼してくださり、遠方からいらっしゃる患者さんもいるんです。「患者さんの記録は、長年当院が診療してきた宝物」として大切にしていきたいですね。

どんなに忙しくても、同じ手順で問診を進めていく

どのような患者が多く来院されているのでしょうか?

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この周辺は住宅街で若いファミリー層の転入も多いためか、小さなお子さんからご高齢の方まで、さまざまな患者さんが来院されています。待合室で偶然顔見知りの方と会って、雑談に花を咲かせている場面にも出くわしますよ。症状としては、中耳炎や副鼻腔炎、急性疾患などが多いです。耳鼻科領域の疾患は幅広く、めまいや突発性難聴などの方もいらっしゃいます。

診療で心がけていることはありますか?

はい。どんな状況であっても、同じ手順で問診を進めることです。というのも、クリニックには毎日たくさんの患者さんがいらっしゃいますよね。そこで忙しさや油断があると、大切な手順が抜け落ちてしまい、病気の見逃しにつながるかもしれません。そのため、当院では、常に同じ手順で進めることを重視しています。具体的には、患者さんの訴えに耳を傾けながらも、必要な情報を順番どおりに伺います。例えば、めまいの患者さんに対しては、「何時何分に、どんな状況で起きたか」、「どのくらい持続したか」、「症状が起きたのは、目を開けた時か、もしくは立ち上がった時か」、「めまいに伴う別の症状はあったか」など、詳しく聞いていきます。どんなに忙しくても、常に冷静を保ち、診療を簡略化しないようにすることが最も重要だと思っています。

豊富な診療経験の中でも、印象に残っている患者についてお聞かせください。

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たくさんの方を診てきましたが、医師になったばかりの頃に出会った患者さんは今でも忘れられません。甲状腺に比較的珍しいがんが見つかった方で、そのがんは5年生存率が0%といわれるほど厳しい種類のものでした。こちらも全力で治療にあたりましたが、何よりも患者さんの心構えが素晴らしかったんです。常に前向きで生きることへの執念がすさまじく、諦めない姿勢に心を打たれました。それまでは、どこかで「医者は治療をする存在」といった感覚でしたが、その患者さんから、それはおこがましい考えだと気づかされました。人の命の重さをずっしりと感じ、医師は「患者さんの人生に併走する存在」なのだなと。もう随分と昔のことですが、彼のことを考えるとふいに涙ぐみそうになります。

目的により、クリニックと病院を使い分けることが大事

ところで、医師をめざした理由は何ですか?

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やはり、父の影響ですね。耳鼻科の医師として活躍している父の背中を見て育ちましたので、漠然と自分も同じ道をたどるのだろうなと考えていました。父は内耳が専門で、家でもよくそれに関する話をしていましたよ。私は小学生だったにもかかわらず、専門学的な用語をすでに覚えていて。まさに、「耳学問」です(笑)。ちなみに、私は大学院修了後も内耳の研究を重ねており、父と共著で内耳の教科書を出したこともあります。私が当院で働き出してからも研究を続け、電子顕微鏡を導入しました。最近は忙しくて一時中断していますが、落ち着いたらまた再開したいですね。実は、ある映画をきっかけに、高校時代はパイロットになりたいと思っていた時期もあるんです。しかし、厳しい身体条件をクリアしなくてはいけないと知り、泣く泣く断念しました。今振り返ると、やはりこの道で正しかったのだなと思いますね。

忙しい日々をお過ごしかと思いますが、リフレッシュ法などはありますか?

休日は、テニスでリフレッシュしています。中学時代からテニスを続けてきましたし、ラケットを持って、広々としたコートを駆け回るのは楽しいですよ。妻や中学生と小学生の娘もテニスが好きなので、家族みんなで汗を流しています。ショットの切れを高めるために、今はパーソナルトレーナーの指導も仰いでいるほどです。ちなみに、意外と知られていませんが、テニスはとても頭を使うスポーツなんです。相手が脚を踏み出した方向や動作から、どちらに球が来るかを瞬時に予測する必要があります。その一瞬の判断力は、医師として仕事をする上でも役立っています。待合室の患者さんやスタッフの声にも注意を払い、急患が出たらすぐに対応できるようにしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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どの医療機関で受診するかは患者さんの自由ですが、クリニックと病院にはそれぞれの役割があることを知っていただきたいです。最近は「病診連携」という言葉をよく聞きますが、これは日常的な疾患であればクリニックに行き、入院や手術といった加療が必要な場合はクリニックからの紹介状をもとに大きな病院を受診することを指します。クリニックのかかりつけ医に日常的な相談を行うことで、患者さんにとっても待ち時間の削減ができたり、医師と話せる時間が増えたりと、メリットがあります。そのため、目的に応じて、クリニックと病院を使い分けることをお勧めします。当院は、これからも内視鏡を活用しつつ、手順を踏まえた問診で「間違いのない診療」をめざしていきます。お気軽に来院していただけるとうれしいです。

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