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小川 隆 院長の独自取材記事

中台医院

(板橋区/上板橋駅)

最終更新日:2025/05/13

小川隆院長 中台医院 main

東武東上線の上板橋駅から徒歩10分程度の場所にある「中台医院」は1954年に開業した長い歴史を持つ医院だ。2008年に小川隆先生が父の後を継ぎ院長を務めている。小川院長は循環器内科の診療を専門としており、中でも心臓に張り巡らされた動脈である「冠動脈」に起こる病気の治療を得意としている。一方で、訪問診療にも力を注ぎ、周辺地域住民に寄り添う診療を続ける。今回、小川院長には同院を継いだ当時のことや診療に対する想い、循環器の専門家として患者に伝えたいことなど、じっくりと話を聞いた。

(取材日2019年3月29日)

「地域サービスを」の使命とともに父から継いだ医院

お父さまも医師だったと伺いました。

小川隆院長 中台医院1

はい。父も循環器を専門とした医師をやっていました。父がなぜ医師になったのかというと「医師になると徴兵の対象にならないから」という、とても切実な理由によるものでした。また、父がお世話になっていた先生が循環器を専門にしていたので、その道へ進んだと聞いています。ただ、私が小さい頃の記憶には、診療を行っている父の印象はあまり残っていないんですよね。この医院は1954年に父が開業しましたが、父の後輩に任せていた時期もあったんです。なので、父の診療の姿はほとんど見たことはなかったのですが、当時は家と診療所とが一体になっていたので医師という存在はとても身近でしたね。

循環器内科を選んだのはお父さまの影響が大きいと思いますが、どのような面白みを感じたのでしょうか?

循環器内科でよくある病気に、心臓の血管が細くなる狭心症やそこに血栓ができてしまう心筋梗塞があります。細くなったところをいろいろな方法で広げたり、血栓を溶かす治療をします。今では、他科でも狭くなったり塞がったりしたところを広げる治療をしますが、循環器内科は今でも先端であると思います。清潔でもあり、学生の頃から興味があり、自分もしてみたいと感じていましたね。極端なことを言えば、心臓さえ動いていれば生きていけるじゃないですか。もちろん脳やその他の臓器も大切ですが、心臓が止まってしまったらどうにもならないですからね。学生時代の実習では外科にも興味を持っていましたが、やはり循環器内科が面白いと思いました。緊張感のある仕事である代わりに、やりがいも大きいと感じていました。

2008年に先生が「中台医院」の院長になりますが、継ぐ時にはお父さまからどんなことを言われましたか?

小川隆院長 中台医院2

とにかく地域サービスですよね。「患者さまに優しくして大切にするんだ」ということはよく言われました。私が院長になる前は父が週3日診察し、私が週2日担当するという形で、しばらく一緒に働いていた時期がありました。私が小さい頃は父が診療する場面をあまり見たことがなかったのですが、実際一緒に働いてみると父は本当に優しい。全然怒らなかったですね。私だって時には、「一生懸命説明しているのに、どうして伝わらないのだろう」と悔しい気持ちになることもあるんですけど、父はいつも優しく患者さんと話していたんですよ。患者さんと積極的にコミュニケーションを取っていましたし、人によってはこちらから電話をかけて状況を伺うこともありました。父は本当に患者想いで、その姿はとても印象に残っています。

患者のニーズに応え、訪問診療を強化

先生が医院を継いでから大きく変えたことはあるのでしょうか?

小川隆院長 中台医院3

大きく変えたのは訪問診療の方針ですね。父の代からも訪問診療は行っていましたが、患者数は月に5人程度でした。私が継いでからは月40人程度まで増えています。というのも、私は以前の勤務先で高齢の患者さんを診ることが多かったんですよ。“終末期”といわれる患者さんが集まる病棟で診療を行っていたこともあります。ですからお年寄りを診るのは、経験もありますけど、好きでもあるんです。それにこの板橋区の高齢者の割合は東京23区内でも比較的高いほうですし、だんだん医療機関に通えなくなって訪問診療に切り替えるという人がたくさんいます。そのような患者さんのニーズに応えて訪問診療を増やしました。

診療ではどんなことを心がけていますか?

やはり開業医として大事なことは予防と早期発見。悪くならないうちに治せる道をつくってあげるということが一番大切ですね。そのためにまず私が患者さんの異変に早期に気づくこと、そして適した病院を紹介する。病院での検査や治療を終えた後も、引き続きこちらで診てあげるということも予防につながります。また、訪問診療では食事の摂取や清潔にしているかどうか、といったことに注意しながら診療を行っています。食事が思うようにできなくなると一気に状態が悪くなることが多いですからね。さらに、食欲の低下が病気によるものなのか、認知機能の低下によるものなのか、あるいはそれ以外なのかなど、その見極めも重要になります。

病気の進行だけでなく、認知機能の低下も注意しなければなりませんね。

小川隆院長 中台医院4

そうですね。中には一度説明しても時間がたつと忘れてしまうという患者さんもいるので、そういう時は何度も説明するしかないですよね。例えば「何で毎月採血するんだ」とか「健康だから家に来てまで診察しなくてもいい」と言われることもあるかもしれませんからね。顔見知りだとしても、治療の説明は定期的にしないといけない。1日に何軒も回る時はどうしても時間を気にしてしまうのですが、患者さんの状況は日々変わっていくということは常々意識しないといけませんね。

日頃から血圧の数値に気を配り、早めの受診を

スタッフの方々に日頃から伝えていることはありますか?

小川隆院長 中台医院5

特にないですね。私から何も言わなくても、皆さん自分で動いてくれますよ。特に看護師がすごい人で、毎日6時くらいには院内を全部掃除しててくれるんですよ。雪が降っていても毎朝掃除をしてくれて、本当に頭が下がりますね。患者さんとお話しする際も、とても優しくしてくれていますし全然怒らないですね。実は以前に一度、私が院内で怒ってしまったことがあったんですよ。そうしたら看護師が「先生があんなに怒るなら辞めたいです」って言ってきたので、私が「もう二度と怒りません」と宣言したこともありましたね。

ところで先生の趣味やリフレッシュ方法は何でしょうか?

ゴルフと釣りです。ゴルフは月に6回くらい行きます。釣りも好きなんですけど、私は特に魚をさばくのが好きなんですよね。ヒラメとかタイとか、比較的大きめな魚。どちらかというと「さばくために釣りに行く」みたいな感じですよ。さばいた魚は家族に振る舞うこともあるんですけど、私以外は魚があまり好きじゃないんですよね(笑)。ただ、出せば食べますから昆布締めとかにしています。ただ、最近はなかなか釣りに行けないので、動画視聴サイトで「釣った魚をさばいて調理する」といった番組を5チャンネルぐらいフォローして、毎日のように視聴してます。全然飽きないですね。

循環器内科の専門家として、患者に気をつけてほしいことは何でしょうか?

やっぱり血圧ですね。日本人にとって血圧の異常は万病のもとだと思うんですよ。なので血圧は毎日ちゃんと測ってほしいなと思います。それが高いようであれば早く来てほしいですし、来ていただければ何かしらアドバイスできるはずです。また、血圧が高くても必ずしもすぐに薬を出すわけではなく、食事や生活習慣で改善をめざせることもありますからね。ある一定の数値を超えているようであれば、運動したり減塩したりしましょうねというアドバイスをさせてもらっています。

それでは、最後に読者へのメッセージをお願いします。

小川隆院長 中台医院6

とにかく気軽に来てほしいですね。病院は少しハードルが高いと感じる人や、少しでも調子が悪い人に来ていただければ相談に乗ります。医師のアドバイスが欲しい時は遠慮せず来てくれればと思います。また、最近は患者さんに私の携帯電話番号を教えていますので、以前より連絡がつきやすい状態になりました。やはり訪問診療をしていると緊急の対応もありますので、仮にすぐに私が患者さんのもとへ行けなくても、携帯電話で「何時頃なら行ける」とか「すぐに救急車を呼んだほうが良い」といった指示もできますからね。

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