浦崎 裕二 院長の独自取材記事
大泉学園ふれあいクリニック
(練馬区/大泉学園駅)
最終更新日:2026/07/14
「大泉学園ふれあいクリニック」の浦崎裕二院長は、もともと消化器内科出身。内視鏡検査や肝胆膵分野の研鑽を積む傍ら、在宅医療にも取り組んできたという。同院では、日本内科学会総合内科専門医としての経験も生かし、外来診療、在宅診療に対応する。在籍する多様な専門性を持つ医師たちと連携し、CTをはじめ充実した設備も活用しながら、生活習慣病をはじめ、がんの早期発見から通院できなくなった場合の在宅医療まで、一つのクリニックで完結する医療をめざす。沖縄県出身で、クリニックロゴにハイビスカスをあしらい、同じ建物内にある居宅支援事業所をかりゆしと名づけるなど、沖縄のスピリットも大切にしている。そんな浦崎院長に診療の特徴や地域への思いなどを詳しく聞いた。
(取材日2026年7月1日)
CTや各種検査機器を備え、多様な専門性の医師が集結
まず、こちらのクリニックの特徴を教えてください。

当院は、約20年の歴史を持つ地域に根差したクリニックです。外来では、内科、消化器内科、糖尿病内科、放射線科を中心に皮膚科や整形外科も含めて総合的な診療を行い、24時間365日体制で在宅医療にも対応して、地域の患者さんをバックアップしているのが特徴です。消化器内科、総合内科を専門とする私の他に、外科、脳神経外科、精神科、整形外科などといった専門性を持つ複数の医師が非常勤を含めて数多く在籍しています。また、CTや超音波検査機器、24時間ホルター心電図、動脈硬化検査機器、骨密度検査機器などがそろっており、専門的な検査を行うこともできます。外来には幅広い世代の患者さんが来られますが、やはり高齢の方が多く、90代の方も珍しくありません。同じ建物内に、「居宅介護支援事業所かりゆし」があり、ケアマネジャーも在籍しており、連携して患者さんの在宅生活を支援しています。
先生が院長に就任されるまでの経緯も教えてください。
医師を志したのは、幼い頃から漠然と人の役に立ちたいという思いがあったことと、小学6年生の時に父を病気で亡くした経験が大きかったと思います。病気の人やその家族の苦労を身近に感じ、そうした方の力になりたいという気持ちが芽生えたのだと思います。私は沖縄県で生まれ育ちましたので地元の琉球大学医学部を卒業し、初期研修を経て、東京の立川相互病院で消化器疾患を中心に研鑽を積み、さらに肝胆膵分野の専門性を高めるために虎の門病院に勤務しました。その一方で、研修医の頃から在宅医療にも携わっていました。その後も在宅医療に興味を持っていたところ、先輩からの誘いを契機に、その先生のクリニックで在宅医療に取り組み、2019年にこちらの院長に就任したという経緯です。
こちらのクリニックで大切にされているのは、どのような方針でしょうか。

地域の患者さん一人ひとりに丁寧な診療を行い、通院が難しくなったときは訪問診療を行ったり専門機関にご紹介したりするなど、地域のかかりつけ医として、つなぎ目のない医療を提供していきたいというのが一番の思いです。院長としては、「和」を大事にしています。スタッフ同士もそうですし、患者さんとも親密な関係を持ちながら、医療を提供できたらいいなと思っています。そのため、診察の中で雑談も交えながら話し、距離の近い診療の提供を心がけています。また、つなぎ目のない医療を提供するために地域連携も重視しており、埼玉病院、順天堂大学医学部附属練馬病院、練馬光が丘病院などと連携体制を整え、訪問看護ステーションや高齢者施設とも連携しています。
在宅医療では、患者や家族との距離感の近さを心がける
診療面での特徴について教えてください。

やはり多様な疾患、さまざまな悩みに対応できることでしょうか。私の専門は消化器内科、消化器内視鏡科ですが、当院では総合内科専門医としても幅広く診ていますし、日本医学放射線学会放射線科専門医として画像診断もできます。例えば背中の痛みなどで受診された場合、すぐにCT検査を行い、必要に応じてその日のうちに大きな病院に紹介することも可能です。このスピード感は当院ならではだと思います。また、付き添いする方の都合がつかない場合や、タクシーで通院する余裕がない場合など、ご自分で通院するのは難しいけれど訪問診療の対象ではないというような方には無料の送迎サービスを行っています。受診できないとどんどん状態が悪くなって、いっそう通院が困難になる悪循環に陥りますから、地域に根差したクリニックとして、必要とする方に必要なサポートは行いたいと考えています。
では、在宅医療にはどのような特徴がありますか。
ご自宅や高齢者施設への訪問診療、急変時の往診を行っています。過去にはお呼びいただいてから30分以内に駆けつけたこともあります。高齢の方が中心ですが、私はがん患者さんも数多く診てきましたので、末期のがん患者さんの緩和医療などにも対応します。在宅診療にはポータブルの超音波検査機器などを携帯して診療を行い、必要があれば、すぐに無料送迎車でクリニックにお連れして、CTをはじめ精密検査を受けていただいたり、速やかに専門機関につなげたりできる点も特徴だと思います。患者さんやご家族の訴えや困り事には、すぐに対応して解決できるように心がけています。
とてもこまやかな配慮をされているのですね。

そうですね。外来診療でお会いする時と、ご自宅でお会いする時では、患者さんの様子が異なるものです。在宅の場合は心理的にも近い距離で診療できるので、その方の生活や「素」の部分が理解でき、問題点がよく見えるようになったり、生活に即した指導ができたりと、良い面がたくさんあります。そのためにも、良い関係性を維持しながら、できるだけ近い距離感で診療することを大切にしています。また、患者さんを支えているのはご家族ですから、ご家族へのケアや声がけも、意識して行っています。老老介護も多いですし、介護負担をどう軽減していくかは大きな問題です。時にご家族に医療的な介入をすることもあります。介護されているご家族は忙しく、ご自分のことは後回しにされがちなので、様子を見て、外来受診の上、検査や治療をご提案することもあります。そういった点も、在宅医療の際に特に気を配っていることの一つです。
無料送迎など、通院が困難な人への医療サービスも行う
ところで、先生のプライベートな面も少し聞かせてください。

休みの日は、家族と一緒の時間を共有することを大切にしています。考えてみれば、東京での生活も長くなりました。沖縄と比べて、東京は便利で刺激が多く充実していますが、沖縄に戻って医療展開したいという気持ちもどこかにあります。今のところは、沖縄のスピリットを忘れずに取り組んでいきたいと思い、クリニックのロゴにハイビスカスをあしらったり、居宅介護支援事業所の施設名を「かりゆし」という名前にしたりしています。
今後に向けての展望を聞かせてください。
練馬区全体や隣接している板橋区、新座市、朝霞市、和光市などの訪問診療に対応していますが、それらの地域は高齢化も進んでおり、特にクリニックの近辺は住宅地で高齢者人口が増えていく地域になっています。年齢を重ねていけば、病気や不具合も増えてくるでしょうし、通院が困難になることもありますから、柔軟に対応できるクリニックとして間口を広くして、頼れる存在になれればいいなと思っています。そのためにも、さらに在宅医療を強化して確実な医療を提供していきたいですし、それを地域に広げていくこと、できれば訪問看護ステーションも構えて、一つのクリニックで完結できるような医療提供ができればと考えています。無料送迎サービスのように、医療や介護の制度の隙間で取り残されているような方に対しても、必要な医療や介護につないでいきたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院は、外来診療も在宅医療も、患者さんを断らない、依頼を断らないことを心がけています。CTをはじめ、さまざまな設備と、医師やスタッフのマンパワーを活用して、できるだけその日のうちにスピード感を持って対応することを心がけています。働き盛りの世代の方もすぐに検査を受けられて、その方の時間を無駄にしない、できるだけ一つのクリニックで完結する医療に結びつけたいと考えています。ご自分の体調やご家族のことでお悩みや困り事があれば、なんでも相談してください。若い方もちょっとした症状の中に、病気が隠れていることもありますので、なんでも気軽に相談できる窓口として活用していただきたいと思っています。

