月岡 庸之 院長の独自取材記事
つきおか歯科医院
(練馬区/光が丘駅)
最終更新日:2024/10/15

光が丘駅からバスで7分、土支田八幡の停留所から徒歩1分の「つきおか歯科医院」。同院の院長はインプラント治療が専門の月岡庸之先生だ。身近な歯科医院でありながら、歯科用のマイクロスコープや歯科用CT、コンピューター制御下で補綴物の設計・製作を行うCAD/CAM冠システムなど先進の医療機器がそろい、一般歯科診療はもちろん、根管治療や歯の移植手術、歯周病によって失われた歯茎や歯の骨を再生するための歯周組織再生療法などのレベルの高さにこだわった治療も提供している。「科学的データに基づいた精密な診断・治療、メンテナンスを実践することで、地域の皆さんの健康寿命の延伸に貢献していきたいですね」と笑顔で語る月岡院長に、診療への思いやクリニックの特徴について聞いた。
(再取材日2024年6月7日)
先進の機器を導入し、精密な治療を身近なクリニックで
先生のご経歴とクリニックの特徴を教えてください。

日本大学松戸歯学部を卒業後、同大学医学部附属板橋病院の歯科口腔外科で研鑽を積み、1997年に当院を開院しました。「安心・清潔・快適」をモットーに、個々の患者さんに合った治療をご提供できるよう努めています。私はインプラント治療を専門としていますが、他に歯列矯正、歯科口腔外科、歯周病治療など多様な得意分野を持つ歯科医師が4人在籍していますので、虫歯や歯周病などの一般歯科診療はもちろん、根管治療やインプラント治療、マウスピース型装置を用いた矯正、歯の移植手術、歯周病によって失われた歯周組織を再生するための歯周組織再生療法などにも対応可能です。また、歯科用のマイクロスコープや歯科用CTなど先進の医療機器をそろえており、大学病院から紹介されてくる患者さんもおられます。
マイクロスコープや歯科用CTなどの先進機器は、どのような治療に活用されていますか?
マイクロスコープは、肉眼ではよく見えない患部を高倍率で精密に見ることができ、小さな虫歯や汚れ、歯やかぶせ物・詰め物に入ったわずかなひびなどのトラブルにも対処が可能です。疾患の原因を適切に把握し、精密な治療を行う上でとても重要な役割を果たしていると思います。また、歯科用CTの導入によってこれまでの平面での診断から、奥行きのある3次元での診断が可能になりました。顎の骨の厚みや神経、血管の位置などの詳細なデータを得ることができるので、正確なインプラント治療につながります。さらに、手術前にCT画像を見ながら、治療計画や付随するリスクについてわかりやすくご説明できるので、患者さんも安心して治療を受けられるのではないでしょうか。
地域密着の歯科医院でありながら、先進の機器を導入しておられるのですね。

治療の精度を追究していくと、やはり新しい技術を用いた機器の導入が必要になります。コンピューター制御により歯の修復物を設計・作製するCAD/CAM冠システムも備えています。コンピューターを使って修復物を作製するため、歯型を採る必要がありません。高度な技術を要する精密な歯科治療を身近なクリニックで受けられれば、治療後のメンテナンスも含めて通院しやすくなり、患者さんの負担が軽減されると思います。
咬み合わせを考慮した「全体調和治療」を実践
特に力を入れている治療はありますか?

患者さんが本来持っていた「咬む力」を再現する「咬み合わせの再構築」を重視しています。咬む力が衰える原因は、虫歯や歯周病、補綴物の不具合や精度、根管の問題、顎関節など多岐にわたりますが、当院ではこの問題を多角的かつ総合的に捉え、全体の咬み合わせ治療を通じて顎の機能改善をめざす「全体調和治療」をご提案しています。近年は研究が進み、口腔の健康と全身的な健康との関連性が指摘されています。また、咬む・飲み込む・話すなどの口腔機能の衰えが全身の老化につながる「オーラルフレイル」という考え方も浸透してきました。お口の問題から体全体をより総合的に健康へと導く治療を提供するとともに、患者さんにも口腔の健康状態の維持・改善が健康寿命の延伸につながることを意識していただける診療を心がけています。
咬み合わせの治療はどのようにして行われるのでしょうか?
患者さんの顎の関節の症状を診るために、歯科用CTや場合によってはMRIも使用してデータを取り、顎の運動の解析もします。それら複数のデジタルデータを全部つなげて一元管理しますから、どのように患者さんの顎を動かせばよいかの3次元的なシミュレーションが可能になるのです。これらによって、正確で再現性のあるデータをもとにした治療がめざせますし、また補綴物が必要な際に歯科技工士にデータを共有することも容易になりますよね。もちろん、すべての患者さんにそのプロセスが必要なわけではありませんので、初期の検査で患者さんのリスク分類をして、必要な方に向けてご提案します。患者さんごとに最適な治療が行えるよう、無駄のない検査、無駄のない計画を心がけています。
虫歯や歯周病の予防にも力を入れておられるそうですね。

はい。悪くなってから治療することを繰り返していると、治療の度に歯にダメージを与えることになり、最終的に歯を失うことにもなりかねません。だからこそ、悪くなる前に適切な予防ケアを行うことが大切だと考えています。当院では、歯周ポケットの深さや出血の数を測定、唾液の分泌量や粘稠(ねんちゅう)度、唾液中に含まれる細菌の種類や数などを細かくチェックして、将来的に虫歯や歯周病を発症するリスクを具体的に数値化しています。患者さんがご自分のリスクを知り、毎日のセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアによってリスクを減らしていくことで、適切な予防が期待できます。虫歯も歯周病も初期段階では自覚症状が少ないのですが、リスクを数値化することで患者さんがご自分の口腔状況を理解しやすくなり、メンテナンスに対するモチベーションの維持につながります。
科学的データに基づく治療・予防で健康寿命の延伸を
どのような患者さんが多いのですか?

ご家族ぐるみで来院される、近隣にお住まいの方が中心ですね。中にはなじみの患者さんからのご紹介や、当院の診療内容をお調べになって遠方から来院される方もおられます。症状としては、虫歯の痛みやうまく咬めない、顎の関節がうまく動かないといった問題を訴えて受診されるケースが多いです。治療前には歯型の採取やデジタルエックス線による口腔内写真撮影、虫歯や歯周病のリスク検査などの精密検査を行い、根本的な疾患の原因などを分析した上でそれぞれの患者さんに合う治療をご提案しています。診療が始まってもすぐに治療しないこともあるので、「思っていた治療と違う」と感じられる方もいるかもしれませんが、原因に対応した治療でなければ再発予防にはつながりません。疾患の原因や治療法を正しくお伝えし、ご理解いただけるよう努めています。
スタッフの構成やチームでの取り組みについてお聞かせください。
歯科医師・歯科衛生士・受付・歯科助手の総勢21人のスタッフが連携しながら診療にあたっています。ミーティングや勉強会は、矯正歯科やインプラント治療などの歯科医師の専門分野や、歯科衛生士・受付・歯科助手の職種に分かれて行っています。部門ごとに作成している院内統一マニュアルは、個々のスタッフが今の自分のスキルに合わせてステップアップしていけるよう、経験の浅いスタッフ用から上級者用までレベル別に3段階を用意しています。また、職種間の情報は各部門の代表者が集まるミーティングで共有し、日々の診察や治療に役立てています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

医科ではPRPについての研究が進んでいますが、将来的には歯科の現場においても浸透するよう今後も知識を深めていきたいと思っています。また、高齢化が進む中、科学的なデータや知見に基づいた治療とメンテナンスをご提供することで、健康な暮らしを維持していただけるよう尽力していきたいです。お口の健康を維持する一番のポイントは定期的なメンテナンスだと考えていますが、その前段階として患者さんご自身がご自分のリスクを理解することが大切です。当院ではメンテナンスの目的や内容について担当の歯科衛生士が丁寧にご説明し、継続につなげていきます。さらに、「より精度が高く、良い状態をより長持ちさせるメンテナンスを受けたい」というご要望にお応えして、免疫力向上・歯質強化・感染予防に重点を置いたメンテナンスプログラムも始めました。興味をお持ちの方は気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはメンテナンスプログラム/5500円~、インプラント治療/22万円~、歯列矯正/17万円~、審美歯科(かぶせ物)/3万8500円~、歯周組織再生療法/6万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/80万円、唾液検査/9680円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。