小池仁院長の独自取材記事

医療法人社団あか里会こいけ歯科クリニック

(調布市／つつじヶ丘駅)

最終更新日：2023/03/29

京王線つつじヶ丘駅北口から徒歩2分。甲州街道沿いにある「こいけ歯科クリニック」は、1998年の開業以来、地域に根差した診療を続ける歯科医院。「最適な治療と継続的なメンテナンスで歯を守ること」をコンセプトに、赤ちゃんから高齢者まで幅広い層の患者を迎えている。小池仁院長は、東京歯科大学卒業後、小児歯科から口腔外科まで広くキャリアを積んだベテランの歯科医師。その明るく親しみやすい人柄にファンが多く、紹介による患者の輪が広がり、一家で受診するファミリーも少なくないという。「かかりつけ医としてご家族皆さんのお口の健康を守りたい」と語る小池院長に、同院の特徴やめざす医療についてなど幅広く話を聞いた。

（取材日2021年6月16日）

マイナス1歳から高齢者まで。家族を診るかかりつけ医
オーダーメイド診療で、患者のなりたい姿をサポート
患者自身が必要な治療を選べるよう、情報発信に注力

マイナス1歳から高齢者まで。家族を診るかかりつけ医

まずは貴院のなりたちと特徴を教えてください。

1998年に開業し、地域の皆さんに支えられて今年で23周年を迎えることができました。祖父をはじめとする親戚に歯科医師が多く、自然と歯科医師をめざすようになった私ですが、島根県で祖父が実践していた患者さんに寄り添う「地域密着型」の診療スタイルにいつしか憧れを抱くように。学生時代からいずれは住宅地近くに開業し、地域の皆さんのお口の健康を支えるかかりつけ医になりたいと思ってきました。そのため、歯学部を卒業した後は小児歯科のクリニックや大学病院の口腔外科などを選んで在籍し、幅広く経験することを意識して勤務をしてきました。幅広い年齢層のファミリーが多く住んでいらっしゃるこのエリアで開業することができ、現在まで思い描いてきた診療を実践できていると感じています。

どのような患者さんが多いですか？

小さなお子さんからご高齢の方まで、本当に幅広い層の患者さんに受診いただいています。治療での来院というよりは、メンテナンスのための定期受診が多いでしょうか。当院の特徴として一つ挙げられるのは、ご家族での受診が多いこと。診療を受けた方がご家族にも勧めてくださるケースが多いのですが、最も身近で大切な家族に勧めていただけることはうれしく、やりがいを感じます。2世代、3世代にわたって診させていただいているファミリーも多く、親子やきょうだいで似ているところやまったく異なる個性などを知ることも楽しく感じていますね。家族背景を知った上で診療することは、双方にとって安心感につながりますし、ご家族で同一の歯科医師の診療を受けることには大きなメリットもあるのです。

家族で受診するメリットとはどのようなものでしょう？

病気の原因は遺伝因子6割、環境因子4割ともいわれますが、虫歯や歯周病も同じ。歯並びや口内細菌の状態は親子で似る傾向がありますし、食生活や歯磨きなどお口の状態を大きく左右する生活習慣も、親から子へと受け継がれるものです。ご家族で検診を受けていただくことで、トータルで問題解決に取り組むことができれば、より良い結果を望めます。ご両親の傾向から、お子さんの将来を予測し予防していくことも可能になるのです。また、小さなお子さんにとって、初めての歯科医院に恐怖心を持つのは当たり前のこと。パパやママと一緒に受診することで、安心感を持っていただけるというのも大きなメリットです。

小児歯科について詳しくお聞かせください。

開業前に小児歯科と口腔外科専門の歯科医院に勤めていたこともあってか、お子さんの歯に関するご相談を受けることが多く、最近は当院の新規患者さんのうち、10歳以下が5割を占めるほど。そして、お子さんが受診するのをきっかけに、ご家族も受診されるケースが多いですね。虫歯治療やフッ素塗布、シーラントはもちろん、月2回、矯正専門の歯科医師による診療も行うので、歯並びや指しゃぶりなどのお悩みも相談可能です。また、妊娠中は女性ホルモンの増加とともに口腔環境が変化し、虫歯や歯周病といったお口のトラブルが出やすいもの。妊娠中の歯周病が早産や低体重児出産のリスクにつながるともいわれています。妊娠中のケアや出産後の赤ちゃんのケア、良い歯を育むための食事についてもアドバイスしています。お口のかかりつけ医として、マイナス1歳からパパママ、おじいちゃんおばあちゃんまでファミリーをサポートしたいですね。

オーダーメイド診療で、患者のなりたい姿をサポート

予防歯科についても教えてください。

以前は「痛くないのに歯医者さんに行く必要があるの？」という考えの方も多くいらっしゃいましたが、現在では定期的なメンテナンスが当たり前という感覚の方も増えてきました。ただし、予防は歯科医院での定期的なメンテナンスだけでは足りず、ご自宅での毎日のケアや食習慣がとても大切で、ご本人やご家族の協力が欠かせません。ですから、患者さんのモチベーション管理も重視しています。継続しなければ意味がありませんので、私だったらこのケアを続けられるか、私だったらこの頻度で通えるかと、自分事として考えた上で予防ケアを提案していますね。お口の状態などによって異なりますが、当院では3～4ヵ月に1度程度の定期的な来院を勧めています。また、「忙しいからできるだけ受診回数を減らしたい」という方にはホームケア指導を徹底するなど、一人ひとりのニーズに合わせた予防を行うことも大切にしています。

それぞれの患者さんに合わせたオーダーメイドの診療なのですね。

患者さん一人ひとりに時間をかけてご希望を伺いますので、喜んでいただけることが多いですね。その分、患者さんの時間をいただくことになるので、オーダーメイドの診療は「時間を投資する診療」と捉えていただけたら。「もっと白くしたい」「歯の隙間をなくしたい」など、より美しく健康的な口元をめざすセラミックによる審美歯科においても、治療前に治療後を予測した模型を製作し、口腔内写真を見せながらじっくりと相談しますので、ご自身が希望するゴールが想像しやすくなります。また歯科技工士を招くことで、患者さんが直接形や色の要望を相談できるので、より納得して治療を受けていただけるでしょう。ほかに、歯の着色除去、口臭対策、ホワイトニングをキープしたいといった目的で好きな時にいつでもクリーニングできる保険外のトリートメントコースも実施しています。さまざまなタイプの装置を用いた矯正治療も、ぜひご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群の治療にも対応していると伺いました。

マウスピースを装着することで下顎を数ミリ前に出し、睡眠中に舌根が下がることを防ぐ狙いのスリープスプリント治療は、睡眠時無呼吸症候群に対して保険適用となっています。当院では早い時期から専門の医院と連携し、スプリント製作に取り組んできました。携帯しやすい装置なので、旅行先や出張先、海外出張の際の長距離の飛行機移動などでもお使いいただけます。ビジネスパーソンを中心に多くの方にご利用いただいています。

患者自身が必要な治療を選べるよう、情報発信に注力

スタッフさんはSNSも活用して積極的に情報発信されているのだとか。

歯間ブラシの使い方や歯ブラシの当て方、クリーニングの様子、ホワイトニングについてなど、写真共有SNSを作成・更新したり、院内掲示を手作りで作成したり。私が何も言わなくても、積極的に行動してくれるので本当に助かっていますね。歯科医院は患者さんがお口の健康を守るためのインフォメーションセンター。患者さんがご自身で必要な治療を選択できるよう、クリニック一丸となって十分な情報提供に努めています。

印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか？

10～20年のお付き合いになる患者さんもたくさんおり、印象に残っている方は数えきれないほどいらっしゃるのですが……。ご家族皆さんを診ているので、まだママのおなかにいた子が成長して大きくなっていったり、小さい頃はママにぴったりくっついて甘えん坊だった男の子が立派な大人になったりと、まるで親戚のおじさんのような感覚でお子さんの成長過程を見ることができるのが楽しいですね。

読者にメッセージをお願いします。

「私自身がしてほしいと思う診療を提供すること」を常に心がけており、当然のことではありますが、お口の状態や治療・検査、料金についてなど丁寧に説明して、しっかりご理解いただいた上で治療を始めています。「わからないことを聞きやすく、適切に答えてくれる」。そんな、相談しやすい歯科医院でありたいですね。お子さんからお年寄りまで、自分の歯を生涯にわたって守るためのお手伝いができればと考えていますので、ぜひご家族そろってお気軽にご相談ください。