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次回以降も抵抗なく受けるための
苦痛を感じさせにくい内視鏡検査

仙川町クリニック

(調布市/仙川駅)

最終更新日:2025/07/15

仙川町クリニック 次回以降も抵抗なく受けるための 苦痛を感じさせにくい内視鏡検査 仙川町クリニック 次回以降も抵抗なく受けるための 苦痛を感じさせにくい内視鏡検査
  • 保険診療

胃と大腸の内視鏡検査は痛い、つらいといったイメージが先行し、身近な検査になっているとは言い難い。そんな状況を変えるべく、内視鏡検査の修練を重ねてきたのが「平成立石病院」の内視鏡室室長であり、「仙川町クリニック」でも勤務をしている菊池友太先生だ。菊池先生は同院を2026年に継承予定で、「検査の最大の目的は、早期の段階では症状が出にくい胃がんや、放っておくと大腸がんになる可能性のある大腸ポリープを早い段階で発見すること。そのためにもう二度と受けたくないと思わせないように、なるべく苦痛を感じさせない検査を心がけています」と、がんの早期発見や予防に尽力している。検査の目的などの基本的な情報、検査を受けるべきタイミング、痛みや不安に対してどのように対応しているのかなど、内視鏡検査に関することを聞いた。

(取材日2025年6月13日)

40歳を過ぎるとさまざまな胃腸の疾患のリスクが高まるので、胃カメラ、大腸カメラをまず一度受けてほしい

Q内視鏡検査とはどのような検査ですか?
A
仙川町クリニック 患者とのコミュニケーションを大切にして信頼関係を築く

▲患者とのコミュニケーションを大切にして信頼関係を築く

カメラのついた細い管を胃腸に入れ内部を観察する検査で、代表的なのは胃カメラと大腸カメラです。当院の胃カメラは鼻から入れる「経鼻内視鏡検査」なので、胃と食道、十二指腸に加えて咽頭もじっくりと観察できます。胃がん、食道がん、十二指腸がん、咽頭がん、胃ポリープ、逆流性食道炎、胃潰瘍などを見つけられ、胃がんの主な原因であるピロリ菌感染の有無も調べられます。肛門から挿入する大腸カメラは大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、クローン病など腸の炎症の発見に役立ちます。また内視鏡検査では所見がないのに腹痛や胃の不快感、便秘や下痢などの症状が続く、機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群を診断する一助にもなります。

Qどのような人が、どのタイミングで受けると良いのですか?
A
仙川町クリニック 自己判断せず、専門的な知識を持つ医師に相談しよう

▲自己判断せず、専門的な知識を持つ医師に相談しよう

胃のむかつき、胸やけ、下痢、便秘、血便など、胃腸の症状が続く場合は年齢を問わず受けたほうが良いです。消化器外科という立場上、10代~30代の胃がん、大腸がんの患者さんを診療することがあり、若くても症状があれば検査をお勧めしています。症状がなくても、40歳を過ぎると大腸ポリープをはじめ胃腸の疾患のリスクが高まるため、定期的に受けていただきたいです。大腸ポリープは小さければ、検査時に取り除くことができるので大腸がんの予防にもなります。また、健康診断の検便にひっかかった時にはがんが進行していたり、ポリープが大きくなっていたりするケースもあるので、健康診断の検便で問題がなくとも油断は禁物です。

Q内視鏡検査は苦痛というイメージがあり、不安な患者さんには?
A
仙川町クリニック モニターを用いてわかりやすく説明する

▲モニターを用いてわかりやすく説明する

実は、鼻から行う胃カメラの通り道は4つあります。当院では、患者さんにとって最も違和感が少ない広い通り道を選びます。そして、十二指腸にたどり着くまで患者さんの呼吸に合わせて操作し、苦痛を極力和らげるようにしています。大腸カメラは、大腸に空気を入れず、水を入れながら挿入する水浸法を取り入れて腸管を伸ばしにくくし、負担を軽減しています。鎮静剤についても、胃カメラは希望される患者さんに、大腸カメラはほぼ全例で使い、苦痛の少ない検査を心がけています。二度と受けたくないと思われるとこちらも心が痛いので、技術だけでなく必要な場合は薬の力も借りることで、とにかく楽に検査を受けてもらうことをめざしています。

Q検査の精度を上げるために、どのような工夫をしていますか?
A
仙川町クリニック 高度な検査機器を導入し、質の高い治療を心がけている

▲高度な検査機器を導入し、質の高い治療を心がけている

患者さんに落ち着いてもらうことが最大のポイントです。カメラの挿入はなるべく早く行い、大腸カメラの場合は観察時間が6分以下だと疾患を見逃す可能性があるため、観察には時間をかけます。当院では挿入は3~5分で行い、10~15分かけてひだの裏側も含めて大腸をじっくり観察し、隠れたポリープを見逃さないように努めています。ピロリ菌除菌後のポリープのような胃がんも近年注目されており、胃カメラの場合、検査には7~10分弱かけてそれらを見落とさないよう心がけています。今後、画像解析にAIの導入も検討していますが、隠れた病変を画面に写さないことにはAIも力を発揮できないので、挿入と観察ともに力を入れています。

Q内視鏡検査について、新しい取り組みはありますか?
A
仙川町クリニック “遅れない治療”をモットーに診療にあたる菊池先生

▲“遅れない治療”をモットーに診療にあたる菊池先生

現状、ある程度大きい大腸のポリープが見つかった場合は近隣の関連病院を紹介していますが、今後は設備を整えて、大きめのポリープも切除できるようにしたいと考えています。また患者さんのニーズに応えることも必要です。仕事などで忙しい場合、昼食を抜いてもらい、就業後の夕方に胃カメラの検査を受ける体制も検討したいところです。大腸カメラは、通常は朝に腸管洗浄剤を飲み、午後に検査を行いますが、早朝から下剤を飲み午前中に検査を受ければ、午後の時間を有効に使ってもらえます。下剤は自宅で2リットル近くを飲み、その後に5~6回排便することになるので、不安がある患者さんには院内で内服できる体制も整える予定です。

ドクターからのメッセージ

菊池 友太先生

胃がんや大腸がんは、早期に見つかれば治りやすいといわれる時代になりました。ですので、発見が遅くなった結果、これらのがんに人生を左右されたり、大切な時間を失ったりする人を少しでも減らしたいという思いが以前からありました。二度と受けたくないと思わせてしまう内視鏡検査が診断の遅れの理由になってはいけないので、楽に検査を受けてもらえるように修練を重ねてきたつもりです。どんなに些細なことでも結構ですので、胃腸に何らかの症状があればぜひ内視鏡検査を受けてください。胃がんなら早期発見、大腸がんならポリープの切除による予防が重要で、不安があるという方は、まずは話を聞くだけといった理由での来院も歓迎しています。

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