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津田敦彦 院長の独自取材記事

医療法人社団聖櫻会 津田整形外科

(調布市/国領駅)

最終更新日:2020/04/01

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京王線国領駅から徒歩3分、旧甲州街道に面した場所で開業して17年の津田整形外科。院長・津田敦彦先生は、家でもクリニックでも怒ったことがないという穏和で気さくなスポーツマン。スポーツ医、運動器リハビリテーション専門医として関節疾患やスポーツ障害を中心に治療しながらも、「町医者ですから整形外科だけでなく体のことは何でも相談してほしい」という。電話での健康相談も受けるなど親身に患者に寄り添い、なかには、「先生の顔を見るだけで治る」という患者もいるほどで、患者同士の関係、同地域の他院とのつながりなど人間関係を広げる名人でもあるようだ。地域のなかで「元気な100歳計画」や、東京オリンピックの選手発掘まで取り組む津田先生にお話を伺った。
(取材日2014年11月11日)

「町医者」が連携し、地域全体で総合病院のような役割を担う

先生が医師の道を選んだきっかけは何でしょう。

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九州の田舎で父が開業医をしていました。その影響が大きいですね。父はとくにリウマチを専門にしていて、埼玉から月に1回治療に来るという患者もいるほどの評判だったようです。とはいえ田舎の医師ですから、内科も診るし、整形外科も診るといったように幅広く診療していました。最初は大学卒業後、田舎に戻って開業しようかなと思ったのですが、父に「お前は東京で一人でやれ」と言われたのです。自分の後を継げということは一切言われませんでしたね。

クリニックの特徴を教えてください。

専門を聞かれればスポーツ医と運動器リハビリテーションということになりますが、町医者ですので、なんでも診ます。幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいますが、ご年配の方が7割くらいでしょうか。膝や腰の痛み、またはその予防でいらっしゃることが多いですね。午前中はほとんどご年配の方で、100歳になった方も2〜3人いらっしゃいます。夕方ぐらいから、スポーツをしている学生さんなどが多くなります。当院には院内の理学療法士を兼ねたマッサージ師と柔道整復師も2人常勤していますので、マッサージのみご希望の方も受け付けています。整形外科だけでなく、体のことはまず気軽に相談してほしいですね。この地域はとても医師のつながりが強く、「町医者」が連携して地域全体で総合病院のような役割を担っているような感じです。ですから、ご本人の体のことでも、ご家族の体のことでも、まずはご相談くださいと言っているので、電話相談も多いですよ。

スポーツ医の資格をお持ちなのは、やはりスポーツがお好きだからでしょうか。

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小さい頃は悪ガキで、木刀持って暴れ回ったりしていたのですが(笑)、とくにスポーツに熱中していたわけではありません。ちょこちょこいろいろなスポーツはしていましたけど、むしろ社会人になってから運動に興味を持ち始めました。実は、学生時代は太っていたんです。聖マリアンナ大学を卒業後、15年間大学病院に勤務してから開業したのですが、そのころが体重のピークで、体調を壊すことが多くなりました。ちょうどクリニックの近くにトレーニングジムがあったので、昼休みにジムに通い始めたら、半年で20キロくらい痩せました。それから運動する習慣がついて、いまも週2回ジムに行きますし、トレーニングは毎日自宅でしています。40歳のときに少林寺流空手をやって、50歳になってマラソンをはじめ、55歳でフルマラソンにも挑戦しました。最近はゴルフにはまっていますね。

精神的なものからくる痛みもあるからこそ、顔を見て話を聞く

どのような患者さんが多いのでしょうか。

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整形外科というのは、「とにかく痛みを止める」科です。ですから、診察の結果によって、注射をしたり、首や腰の牽引器を使ったり、ランダムアクセス波やマイクロ波の機器を使ったりと方法はさまざまですが、なるべく早く痛みがなくなるようにと考えて治療しています。それから、整形外科は意外と精神科的な部分と絡むことが多いんです。

精神的なことから生じる痛みがあるということでしょうか。

たとえば腰痛でも、ストレスからきていたり、病気としての診断がつかない痛みがけっこう多いんです。スポーツをしている学生さんが、レギュラー争いをしているときに腰痛になったり。また、首の痛みを訴えていろいろな病院に行ったそうなのですが、原因もわからず、全然痛みがとれないという患者さんもいらっしゃいました。そこで、「心療内科に行ってみたら」と紹介すると、1回行っただけで治ってしまった。痛みというのはそういう特徴もあるんです。とくにご年配の患者さんには話を聞いただけで楽になったという人もけっこういらっしゃいます。ですから、診療ではまず話しやすい雰囲気、落ち着ける雰囲気をつくることを大切にしています。いまは電子カルテに記入しなければならないので、顔を見ないで治療を終えてしまう医師も少なくないですよね。それも理解できるんですけど、顔を見て話したい。世間話をしたりしながらね。忙しいときには長話はできないけれど、「だから、何度も来てくださいね」と言っています。整形外科は、健康だけどちょっと機能が落ちている状態など、いわゆる病気とは少し違ったニュアンスのケースもありますから。私も人と会うのが好き、話をするのが好きなので、「先生の顔を見ただけで治っちゃった」と言われると本当に嬉しいです。スタッフも話し好きで楽しくやっているので、開業して一度も怒ったことはないんじゃないかな。結婚して30年経ちましたが、夫婦ゲンカもしたことないですね(笑)。

患者さん同士のつながりも強いとお伺いしました。

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開業した当初は、デイサービスなどの制度がなく、家にこもりがちになってしまうお年寄りの方がけっこう多かったんです。そこで、少しでも外出してもらうにはどうしたらいいかなと考えて、なんでも相談に来てください、マッサージだけでもいいから来てください、ということを始めました。家からここに来るということは、体を使うし話をするし、それだけで機能の衰えを少しでも防ぐことができるでしょう。患者さん同士がおしゃべりしたりして、通りかかる人がそのおしゃべりに加わったりできればいいなと思って、医院の入り口横にはベンチを置きました。そういうことを続けるうちに、患者さん同士が仲良くなって、ここでリハビリをしたあと喫茶店に行ったり、マッサージのあとカラオケに行ったりというグループができてきたんです。そういった関係ができているのはすごくいいなあと思っています。

「元気な100歳計画」と「東京五輪の選手発掘」の夢

先生ご自身も大きな手術を受けられたと伺いました。

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ゴルフをやっていて、頸椎を痛めてしまったんです。それで緊急手術を受けたのですが、一時は完全な四肢麻痺状態になりました。ここの仕事も誰かに任せなるしかないなと考えたりしましたが、回復することができました。手術してくれた先生には「鍛えていた筋肉だから早く治ってきている」と言われました。やっぱり運動がいちばんの治療だと、そのときに改めて思いましたね。芸能人を見ても、水泳をやっている吉永小百合さんとか、マラソンをしている秋野暢子さんとかとてもお若いですよね。どんな薬より、毎日30分歩くなど体を動かすことがいちばんの薬になると思います。

今後の展望を教えてください。

私は、100歳以上の元気な患者さんが増える地域にしたいと思っています。「元気な100歳計画だよ」って患者さんには話していますよ。できるだけ健康な状態で長生きしたいですよね。私の母は90歳なのですが、今年転んで手術をしたんです。私が学生の頃は、90歳で手術をすると、かえって体力を奪ってしまう、リハビリも大変、と言われていました。だから保存療法で、悪化するのをできるだけ遅らせるという考え方が一般的だったのですが、今は90歳でも100歳でも手術は可能です。もちろん手術ですから危険性もありますが、寝込まない未来をイメージして選択することができるようになったということです。それくらい医療は進化しているのです。とはいえ、元気で100歳以上まで生きるためには、若い頃からの積み重ねが大事だと思います。ですから、お年寄りだけでなく、学生さんの患者さんにも「元気な100歳計画」の話をしているんですよ。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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若いころから運動の積み重ねが大事と言っても、無理をしてはだめですよ。若い人は怪我が多い。それも一つの経験かもしれませんが、痛かったら休むということが大事です。少年野球や部活動などで、痛いのに投げ続けさせるとか、無理な練習や試合をこなして結局プロとして通用しなくなる人がいます。指導する先生やトレーナー、ご両親、われわれ医師にストップをかける勇気がないとだめなんです。本人は「明日の試合が大事なんです」「テーピングしてなんとか出たいんです」と言いますが、明日じゃなくて、先のオリンピックやプロになることのほうが大事じゃないですか。本人の希望でも先のことを見据えて、今は我慢と言ってあげるべきだと思います。もう一つ、日本は一度始めたらやり続けないとだめという根性主義が残っているけれど、英国などではいろいろな競技を試させています。そのなかで自分にはこういう才能があったのかと気づくことができる。実は、親がやっていたからとか、地域で流行っていたからという理由で始めて、それなりにはできているけれども実はその子に合っていない場合が少なからずあります。「体のつくり、筋肉のバランスからいって、君にはこの競技が合っているんじゃないか」というアドバイスをしていく取り組みを現在、われわれ医師と元オリンピック選手やプロスポーツ選手が集まって始めています。東京オリンピックもありますし、地域としてもプロ選手、故障しないような運動選手を育てていけたらいいですよね。

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