弓削宏輔院長の独自取材記事

パルデンタルクリニック

(武蔵野市／吉祥寺駅)

最終更新日：2025/04/15

都心部と郊外の魅力を併せ持ち、「住みたい街」としても人気が高い吉祥寺に、2002年にオープンした「パルデンタルクリニック」。駅から徒歩5分と通いやすく、窓から自然光がたっぷり入る明るい雰囲気の歯科クリニックだ。この街で生まれ育った弓削宏輔院長が、一般歯科から審美歯科、インプラント治療、予防歯科まで幅広く対応している。口腔内の美と健康を見据えた丁寧な診療が特徴で、患者のほとんどが知人や家族からの紹介だという。定期的に通いたくなるような環境づくりやこまやかな配慮に引かれ、10年、20年と通い続ける患者や、転居後も遠方から通い続ける患者も少なくない。「理想は私が診なくても良くなることです」と、話す弓削院長に、クリニックの特徴や歯科医療への想いを聞いた。

（取材日2025年3月4日）

生まれ育った吉祥寺の街で歯科診療を担う
公園のように気軽に通える歯科クリニックをめざして
「1口腔単位」の診療で歯の健康を末永くサポート

生まれ育った吉祥寺の街で歯科診療を担う

歯科医師を志したきっかけと、開業までのご経歴を教えてください。

歯科医師をめざしたのは高校1年生の頃です。当時は英語が好きで短期留学もしており、将来は海外で働きたいと思っていました。ある時、急に歯が痛くなって近所の歯科クリニックに行くと、治療がすごくスムーズで驚いたんです。歯科医師のすごさを肌で感じ、自分もなりたいと歯科大学に進むことにしました。大学ではインプラント治療に興味を持って研鑽を積み、卒業後の勤務医時代にはセラミックを用いた審美歯科などの経験を積みました。

吉祥寺は弓削先生にとってどんな街ですか？

都心からアクセスがしやすく、駅前には商業施設が集まっていて便利な街です。一方で、井の頭公園が近くにあり豊かな自然環境にも恵まれています。昔から住んでいる方も多いですが、学生さんやオフィスで働く方も多く、老若男女さまざまな方が行き交います。この地に開業したのは、この建物の1階でヘアサロンを営んでいた母から勧められたことがきっかけです。ここなら歯科の分野で、生まれ育った地元の役に立てそうだと考え開業しました。

休日はどのように過ごしていますか？

学生時代はゴルフ部に所属していて、現在も学生時代の同窓生や歯科医師仲間などと行っています。わりとすぐに友達ができるほうで、同じマンションに住む方と一緒に行くこともあります。それから新型コロナウイルス感染症が流行した頃に犬を飼い始めまして、散歩に行く日課ができました。最近はもっぱら愛犬が生活の中心になっています。

公園のように気軽に通える歯科クリニックをめざして

クリニックのコンセプトを教えてください。

クリニック名の「パル」は、フランス語で「仲間」や「集う」という意味です。公園に集まるような気軽な気持ちでお越しいただきたいですし、患者さんとは「美と健康」をテーマにしたパートナーシップを築いていきたいと考えています。そのためには長く通っていただけるような環境や診療が大切です。カウンセリングの時間をしっかり確保し、診療方針についてお話しした上で診療を行っています。また、少しでも緊張をほぐし、リラックスして受診していただけるような工夫もしています。診療室の天井は高く取って開放的にし、窓から自然光を取り込んでいます。薬剤の匂いが気にならないようディフューザーも配置しています。受付や会計の際は、ホテルのように椅子におかけいただくスタイルとしました。

最近新しいユニットを導入されたそうですね。どのような物でしょうか？

2025年1月に、ドイツメーカーの新しいタイプのユニットを2台導入しました。骨太な設計でバキュームのパワーが強いことと、高い滅菌機能が特徴で、1日2回、診療後にすべての水路を洗浄するシステムが採用されています。品質も高く、患者さんにとってもメリットがあると思いますし、治療する側のモチベーションも高くなります。

来院する患者さんの年齢層やお住まいなどに傾向はありますか？

年齢層はお子さんからご高齢の方まで、本当に幅広いです。ご家族で通われている方も多くいらっしゃいます。私自身が年を重ねるにつれて、患者さんの年齢層も少しずつ上がっているような気がします。地元にお住まいの方やお勤めの方が大多数ですが、市外へ引っ越した後も通ってくださる方も多いんです。墨田区や江戸川区、千葉県、遠い方だと山梨県や長野県からもお越しいただいています。開院当初から通われている患者さんや、1階で弟が営むヘアサロンも利用してくださっている患者さんもいます。実は、患者さんの7～8割はご家族や知人からの紹介なんです。当院や私のことを知っている方がお勧めしてくださるのは本当にうれしいです。

「1口腔単位」の診療で歯の健康を末永くサポート

得意としている診療は何でしょうか？

審美歯科とインプラント治療です。審美歯科に関しては勤務医時代に技術を学んでいますので、金属ではなくセラミックによって歯本来の白さを再現することをめざすラミネートベニアでの施術も可能です。インプラント治療のニーズも高まっており、切開手術の必要がないフラップレスインプラントにも対応しています。また、ノンクラスプデンチャーという金属を使用していない義歯も選択できます。いずれの場合も心がけているのは、最小限の治療で最大限の効果をもたらす「ミニマルインターベンション」の考え方です。歯は失ってしまうと復元が難しいので、できるだけ抜かない、削らない方法で、悪い部分を根治することを大切にしています。

診療の際に大切にしていることを教えてください。

当院では患者さんを「1口腔単位」で診ています。例えば、初診で「虫歯が痛い」という患者さんがいらっしゃったとしたら、まずはクリーニングを行い、虫歯の原因となるプラークの除去やブラッシング指導をしてから治療を始めます。痛みへ対応することはできますが、それだけだと必ず同じことを繰り返してしまうんです。そうした診療方針をご理解いただくためにも、しっかり時間をかけて患者さんと向き合うようにしています。患者さんとの出会いは一期一会ですし、数ある歯科クリニックの中から当院を選んでくださったのですから、期待以上の診療でお応えしたいと思っています。

歯の美と健康を保つために最も大切なことをお聞かせください。

予防歯科に尽きると思います。ご自宅でのケアだけでは歯の健康を保つことは難しいので、3～6ヵ月に一度の定期検診をお勧めしています。詰め物やかぶせ物も、どんなに高価な物を使っても一生使えるわけではありません。平均的な耐用年数を超えられるように定期検診やクリーニングなどを続けていただきたいです。理想は、私が診ずに担当の歯科衛生士による管理だけで健康な口腔を保つことです。健康な歯を保ってしっかり噛むことができれば、認知症のリスクを減らすことや健康寿命を延ばすことにもつながると考えています。皆さんのモチベーションを高めるために、予防歯科のクラウドサービスの導入も進めています。ぜひ、治療のためではなく、予防のために歯科クリニックに通う習慣をつけてみてください。