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砂山 聡 院長の独自取材記事

水道橋メディカルクリニック

(千代田区/水道橋駅)

最終更新日:2025/12/05

砂山聡院長 水道橋メディカルクリニック main

JR中央・総武線の水道橋駅東口から徒歩6分。白山通りを折れた路地にあるビルの3階に「水道橋メディカルクリニック」はある。一般内科疾患から循環器疾患を診療対象にしているクリニックだが、肥満症をはじめとする生活習慣病の予防・治療に力を入れており、血管エコー、管理栄養士による食事指導、運動負荷心肺機能検査による運動指導など提供。「健康はご自身の取り組みによって手に入れるものであることを知ってもらいたい」と語るのは砂山聡院長。順天堂大学医学部附属順天堂医院の循環器内科で長らく勤務し、生活習慣病の診療を行ってきた。生活習慣病や肥満に関する書籍も多数執筆。物腰やわらかで優しい雰囲気の砂山院長に、クリニックのコンセプト、肥満症や生活習慣病の治療、日常生活で行える生活習慣病予防などについて話を聞いた。

(取材日2013年2月4日/更新日2025年11月6日)

重篤な病気の要因となる生活習慣病の予防・治療に注力

御院では肥満症や生活習慣病の予防・治療に注力されていますが、そこに至ったきっかけは何だったのですか?

砂山聡院長 水道橋メディカルクリニック1

私はもともと、順天堂大学医学部附属順天堂医院の循環器内科に勤務していましたが、診療の傍ら循環器疾患の要因となる肥満症や生活習慣病の研究にも携わってきました。研究を通して、運動や食事が生活習慣病の予防や改善にいかに重要であるかを実感していきましたが、一方で特に運動に関しては医療機関のみでは充実した指導が行えないもどかしさを感じていました。また当時は生活習慣病の予防という概念が普及していなかったこともあり、啓発していきたいと決心し2005年に開業しました。肥満症、生活習慣病とも早急な治療が必要となるイメージがないのかもしれませんが、循環器疾患の呼び水となるものです。まして、循環器疾患の中でも代表的な心疾患や脳血管疾患が、日本人の死に至る疾病の上位を占めている事実を考えれば、軽視せず早期に予防または治療していくことが何より大切なのです。

肥満を扱う外来では、どのような方が対象となるのでしょう。

健康診断や特定健診などでメタボリック症候群であると指摘された方やBMI(ボディマス指数)が30以上から減少しない方、肥満からくるいびきや睡眠時無呼吸症候群、腰痛や膝痛でお困りの方が中心です。患者さんは女性の割合が高いですね。都心のオフィス街にあるので、会社帰りに相談にいらっしゃるケースが多いのです。気軽に通える手軽さが良いのかもしれません。

治療内容を教えてください。

砂山聡院長 水道橋メディカルクリニック2

肥満度をグラフで管理しながら肥満症の改善を図ります。まず初診で身体測定を行い、ボディマス指数から肥満度を確認。次に問診、血液と尿の検査、心電図、エックス線検査で肥満による健康障害の有無をチェックします。そして、患者さんの生活習慣を伺い、悪習慣の是正や運動促進、食事管理など、個々のライフスタイルに合わせた治療を開始します。日々の食事内容や体重の推移を観察することが重要ですので、患者さんには、毎日の食事内容と体重を「グラフ化体重日記」というグラフに記入していただきます。治療中は月に1度グラフの経過観察と管理栄養士による栄養面談、3〜6ヵ月ごとに血液検査などで肥満症評価を行います。あと、これは当院の特色でもありますが、結果や治療経過を見て必要と判断した場合は運動負荷心肺機能検査をお勧めしています。この検査は適切な運動量や運動の種類を明確にするために行うもので、効率的な運動の指導に役立てています。

生活習慣病予防の鍵は、日々の暮らしを見つめること

生活習慣病に特化した外来についても伺います。

砂山聡院長 水道橋メディカルクリニック3

検査面では高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の要因となる動脈硬化を迅速かつ効率的に測定できる血管エコーを導入し、診療面では運動や食事の指導を行っています。症状によっては薬物療法も用いますが、できる限り最小限の範囲に抑えています。これは、お薬は何かしら副作用がありますし、そもそも内科医の役割というのは、「薬を処方するのではなく、必要のない薬をいかに中止するか」であると感じているからです。また、肥満を専門に扱う外来と同様、この外来でも運動指導を行っています。付近にあるスポーツクラブと提携し、最適化された運動メニューを患者さんが手軽に行える体制を整えています。このように1つのクリニックで検査から各種療法、そして運動のサポートまで一貫して行っているのが当院の最大の特色だと考えています。

日常生活で可能な肥満症や生活習慣病の予防法を教えてください。

普段から「食」と「運動」に意識を向けることが必要です。食生活では、消費エネルギーと摂取エネルギーの関係に気を配って主食・主菜・副菜をバランス良く取り、規則正しい食事を心がけてください。料理の種類は和食がお勧めです。運動に関しては、週に2000kcal消費することを目標にしましょう。2000kcalというのは、1週間毎日約一万歩を歩いたときに消費されるカロリーと同様です。運動については、日常生活で無理のない範囲で行うことが、継続につながります。例えば、電車通勤を自転車通勤に、極力エレベーターを使わずに階段を使うようにしてはどうでしょう。これらの食と運動への取り組みは、過度なコレステロールを抑えるのに役立ち、動脈硬化の予防、生活習慣病のリスク低減につながります。例えば、今は数値的に問題がなくても、ある程度の年齢になれば生活習慣病のリスクを意識して、予防対策を行っていただければと思います。

これまでの診療を通してお感じになることはありますか?

砂山聡院長 水道橋メディカルクリニック4

私が行う診療は、治療というよりも皆さんの健康を持続しまたは病気を進行させないお手伝いだと考えています。「縁の下の力持ち」というイメージですね。肥満や生活習慣病に特化した外来については、すぐさま結果が現れる治療ではありませんから患者さんのモチベーションも大切です。生活習慣の改善が進むに従って、患者さんの気持ちの中にも健康に対する意識が芽生えれば、私もうれしいですし、医師としてのやりがいを感じます。

患者の健康意識の向上をサポートするために

ところで、先生はどのようなきっかけで医師をめざされたのですか?

砂山聡院長 水道橋メディカルクリニック5

父の影響です。自宅に診療所を構える内科医でした。幼い頃から父の診療の様子や患者さんとの談笑を見てきましたので、自然と父への尊敬の念や医師という職業に憧れを抱くようになっていました。進路を決める高校生の頃もすんなりと進路を決めています。そして、大学は順天堂大学で学び、順天堂大学医学部附属順天堂医院に勤務して現在に至ります。父の診療所とは異なりビジネス街で診療を行っていますが、父のように、一人ひとりの患者さんを大切にするクリニックであることを常に念頭に置いています。

休日はどのようにリフレッシュされていますか?

以前はパソコンに凝っていた時期もありましたが、最近はあまり趣味らしい趣味がないんですよ(笑)。あえて挙げるのであれば運動でしょうか。時間が空いた時にスポーツジムに汗を流しに行くのですが、気分転換にもなり良いリフレッシュになっています。医大生の頃はヨット部に所属していましたし、体を動かすのはもともと好きなんです。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

砂山聡院長 水道橋メディカルクリニック6

健康は与えられるものではなく、ご自身で「求めるもの」であることを意識してもらいたいと思います。そして、クリニックは治療のためだけの場所ではなく、健康を求める方々のお手伝いをするためにある場所だということを知っておいてください。この数十年で日本人のライフスタイルは激変し、食生活は軒並み欧米化し、コンビニでは24時間食べ物が入手できるようになりました。また、インターネットなどの利便性の高いツールの普及により、極端に言えば一歩も自宅から外出しなくても生活ができます。一見すると、何不自由なく理想的な世の中に感じるかもしれませんが、栄養過多や運動不足など、健康に好ましくない環境が当たり前に。このように、現代社会の暮らしを考えれば、日頃の健康への取り組みが、人間本来の健やかで健康な暮らしに直結します。ぜひクリニックを予防の場として役立ててください。

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