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野本秀材 院長の独自取材記事

野本歯科医院

(千代田区/神保町駅)

最終更新日:2019/08/28

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神保町駅から、さくら通り沿いに歩くこと1分。“本の街”で知られる神保町で、開業17年になる「野本歯科医院」。外観はガラス張りで、院内に入ると白と水色を基調とした清潔感あふれる空間が広がる。スタッフの笑顔が迎えてくれ、非常に居心地のいい空間だ。野本秀材(のもとひでき)院長は千代田区の出身。愛着ある土地での診療を語る様子からは、患者一人ひとりへの愛情も端々に伝わり、長年通い続ける患者が多いこともうなずける。歯科医師として抱く治療への想いや、積極的に院外での交流・情報収集の場にも足を運ぶパワーの源。そして患者さんから強い信頼を寄せられるわけをじっくり伺った。
(取材日2012年12月26日)

父の死から抱いた医療への想い、そして生まれ育った土地での開業へ

歯科医師をめざすことになったきっかけを教えてください。

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私は6人兄弟の5番目として生まれました。父は私が小学生の時病気で亡くなりましたが、入院中は学校が終わると毎日のように見舞いに行っていました。そこで患者のために懸命に働く医師たちの姿を見て、小学生ながらに「人を助ける仕事ってすごいな」と思った経験が、医療の道を目指すきっかけです。高校生の頃、兄の友人の歯科医師から仕事について聞く機会がありました。歯が痛くて救いを求めてくる患者さんたちを、その知識と技術で助ける歯科医師。その仕事に興味を持つとともに、私自身が幼い頃から手先が器用だったこともあり、歯科医師を目指すことにしたんです。高校を卒業後はすぐには歯学部へは進学せず、経営学を学んだ後に、働きながら歯科技工の専門学校へ通いました。自分のつくったものが患者さんの体の中の一部として機能し、患者さんたちに喜んでもらえる。そんな歯科医療の世界に夢中になった私は、ここで歯科技工士の資格を取得しています。

なぜ、この土地で開業されたんですか?

私は、生まれも育ちも千代田区です。このあたりは書店が多いこともあり、学生時代にもよく通っていました。自分の生まれ育った愛着のある土地で暮らし、あるいは働いている患者さんたちの助けになりたいと思ったのが一番の理由です。開業時の17年ほど前は、お年寄りの患者さんが多くいらっしゃいました。歯科技工士の資格を活かして自分で入れ歯をつくっていたのですが、入れ歯づくりがクチコミで高く評価を頂き、たくさんの方々にご来院いただきました。しかし最近ではオフィスが増え、患者さんも会社員が多くなっています。出版社関係の方が多いせいか意識の高い方が多く、治療についてさまざまなご質問・ご意見をいただきます。そのため私は一人ひとりのお話を受け止め、誤った意見であればきちんとご説明するようにしています。

患者さんとの対話を大切にされてらっしゃるんですね。

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皆さまに、納得して治療を受けていただきたいと思っています。ですから初診では、基本的に応急処置以外の治療は行っていないんです。初診では必要かつ十分な検査を行ったうえで、今後の治療計画をご説明するようにしています。また、例えば「歯が痛い」「詰め物がとれた」と初めていらっしゃった患者さんにも、その箇所だけでなく口内全体の状況をご説明します。ご来院いただいたことを機に、口内環境について改善をご提案することも歯科医師として大切にしているんです。

最高の治療への向上心が生み出すパワー

大学卒業後のハーバード大学留学や海外での学会参加など、積極的に院外にもでてらっしゃいますね。

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海外へ出ると、歯科医師としていろいろな刺激を受けることができます。また、これから歯科の分野が世界的にどういう方向に向かっているかが、実際に自分の足ででかけることでよく分るんです。今は忙しくて少なくなりましたが、国内の学会に月1回は出て刺激をもらっていますね。現在は日本歯周病学会や日本インプラント学会、日本成人矯正学会、日本再生医療学会など6つの学会に所属しています。信頼してお越しくださっている患者さんのためにも、最高の治療提供への向上心を持ち、時代の流れを把握した歯科医院でいたいと努めています。

共立学園の歯科指導もされてらっしゃるとか。

5年ほど前から、中学・高校の校医をさせていただいています。校長先生や保健師さんがとても理解のある方で、検診だけではなく、中学1年生と高校3年生を対象に講義もしているんです。例えば、今すごく問題になっているのが「酸蝕症(さんしょくしょう)」。その原因が普段の食生活と大きく関わっているんですね。スポーツドリンクをそのまま飲んだら歯に良くないなど、歯にとって何が悪いのかをこの頃から学んでおくことは予防歯科にとても有効です。約1時間の講義後にはスタッフ総出で1クラスずつ回り、歯科指導等をしました。また「DMFT」というものがあり、これはグループ内で一人当たりの永久歯の平均虫歯経験歯数を表しています。この数値がこの学校の中学1年生では1未満なんですが、卒業するまで1を超えないようにという目標を立てています。これはつまり、一人当たり虫歯や治療をした歯を1本以内にしましょうという目標です。校医として、達成していきたいですね。

診療に学会にお忙しい毎日かと思いますが、お休みの日の過ごし方は?

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20年以上、畑をやっています。畑は片道2時間かかる田舎にあるんですが、月に2回は通っています。かなり本格的なんですよ。スイカやナス、カブなど、無農薬でいろいろな野菜を作っています。少し前にはさつまいもを収穫して、大きいものでは2リットルのペットボトルほどの大きさでした。外で体を動かしたり土に触れたりしていると、とてもリフレッシュできますね。畑の他には、ジャンルを問わず昔から映画を観ることが大好きです。高校生時代には毎週のように名画座へ通い、3年間で300本ほどの映画を観ましたよ。今は、自宅近くの映画館によく通っています。並ばなくて済むことが多いので、重宝しています。

正確な診療と丁寧な説明で信頼関係を構築。定期的に通う患者は数百人に

印象的な患者さんとのエピソードを教えてください。

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当院は開業して17年ほどになりますが、15年にもわたって通ってくださっている患者さんがいます。最初いらっしゃったときは、とても歯科嫌いの様子でした。しかし、私は患者さんと話すのが好きなので次第に安心していただけたのか、今は定期検診へ積極的にお越しいただいています。「血圧を測って」「目が痛いから見て」なんていう歯とは関係ないことも言われることがあるんですけどね。患者さんは「先生が歯医者さんだってことはわかってる。でも、先生に大丈夫と言ってもらえれば全部安心できるから。」とおっしゃっていました。最初はあんなに嫌がっていたのに、これだけ信頼していただけたことは素直に嬉しいですね。

この医院の特徴、心がけていらっしゃることをお聞かせください。

3つありまして、まず1つ目は患者さんにとって「優しい診療」の徹底です。当院にはマイクロスコープを2台設置し、その他にCT等も用いて肉眼で見えないものまで調べています。患者さんにとって優しい診療には、「正しい診断」が大前提です。例えば根の治療で、他の医院で何度治療し直しても治らなかった患者さんがいました。しかし当院で調べてみると、歯に肉眼では見えないヒビが入っていたんです。間違った治療で、患者さんに心身的・経済的なご負担をかけないことを心がけています。2つ目は、歯だけでなく口を体全体の1つの器官として、全体的に治療することです。例えば噛み合わせが悪いと、全身に影響してきます。そのため、当院にある咬合診断機で噛み合わせを詳細にチェックするといった具合です。最後の3つ目は、予防歯科のシステムができていることですね。最初に撮った口腔内写真を定期的に見比べたり、必要な方には治療終了後もメンテナンスのご案内をしたりしています。今も、定期的に通ってくださっている患者さんは数百人いらっしゃるんですよ。

読者へのメッセージをお願いします。

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歯科医師と聞くと、真っ先に「歯」の治療を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし歯科医師が行うのは「口」の治療です。口は消化器の一番最初の入り口であり、そこから食道や胃、腸と全身につながっています。体の重要な一つの器官として、歯だけではなく口全体の健康に関心を持っていただければと思います。特にお年寄りで口内が不衛生だと、寝ている間に細菌が肺に入ることで誤嚥性肺炎につながるケースもあります。口内の健康を体の健康を保つための大きな柱として考え、歯科医師をもっと積極的・定期的に利用していただきたいですね。

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