水野 秀治 院長の独自取材記事
銀座歯科診療所
(中央区/銀座駅)
最終更新日:2025/04/11

銀座駅A2出口より徒歩1分。銀座中央通り沿いにある「医療法人貴和会 銀座歯科診療所」は、「治療後の良い状態が長持ちすること」を重視し、重篤な歯周病や歯が複数本失われているなどの難しい症例にも対応。現在は、院長の水野秀治先生、佐々木猛先生、松井徳雄先生の3人体制で診療を行っている。JIADS(ジアズ:The Japan Institute for Advanced Dental Studies)という、全国の歯科医師8000人以上が参加するスタディーグループで講師を務める3人。高度な技術を持つ3人が、議論・相談をしながら治療を行うチーム医療を実践し、精度の高い治療を提供している。ゆったりとした優しい大阪弁で語る水野院長の目には、20年後まで続く患者の笑顔が映っていた。
(取材日2025年2月25日)
患者の困り事を解決し、治療後の良い状態を維持したい
まずは、貴院の概要と診療体制について教えていただけますか?

当院はもともと、貴和会を設立された中村公雄先生・小野善弘先生が開かれたものです。当初から、主治医を含めた歯科医師数人で患者さんの治療に携わる「チーム医療」を提供するというスタイルを取っており、常に2人以上の歯科医師が勤務する体制で診療にあたってきました。現在は、僕と佐々木先生、松井先生の3人の歯科医師が在籍しています。僕は、住まいは大阪なのですが、10年以上前から定期的に当院でも診療を担当しており、2019年から院長を務めることになりました。とはいえ、ずっとこちらにいるわけではなく、週2日を銀座で、それ以外は貴和会の「新大阪診療所」で診療するという体制を取っています。
院長に就任されて、特に取り組んでいることはありますか?
システムの改善でしょうか。院外での仕事もあるため、当院にいない日もあります。僕が気づいた時には、思うところをミーティングでスタッフに伝えたりしますが、ずっと見ているわけにはいきません。なので、当院にいる日が多い松井先生にお願いして、松井先生の目線で診療所が良くなるように協力してもらいました。ここで僕たちのめざすものがバラバラだと、スタッフが大変になるばかりですが、診療所として僕らがやりたいことは、僕も佐々木先生も松井先生もスタッフも、基本的には同じだと思っています。システム改善の取り組みも、僕の思い描く新しい診療所をつくるのではなく、もともとあったものを新しい目線を加えることでより良くする、より診療しやすいシステムにしていくことを考えて行ってきました。
貴院の方針として、「治療後の良い状態が長持ちすること」を重視していると伺いました。

ええ。けれどそれ以前に、まずは患者さんが困っていることを的確に把握し、できる限り早急にその困り事を解決するのが、僕らがやるべきことだと思っています。例えば、歯がグラグラ揺れて噛めない、ご飯が食べられないことに困っているなら、まずはそのお悩みの解決から取りかかるということです。状態が悪い方の場合では、治療プランが4、5個考えられることもあります。どれも自信を持ってプランを提案しているつもりですが、患者さんが今何に困っているのかで、取るべき治療プランは変わってきます。困り事をどう解決できるのかがわかれば患者さんの安心感にもつながるので、ここは大事にしているところです。
切磋琢磨し、質の高い医療を提供するチーム医療
患者さんに寄り添う姿勢が感じられます。

それはもちろん大切にしています。「治療後の良い状態が長持ちすること」は、めざすゴールではありますが、例えば、歯を残したいという患者さんの希望があり、ただ処置後にあまり歯が持たないと考えられたとしても、患者さんが納得して保存の道を選ぶのなら、それでいいと思います。結果的に再治療が必要になっても、当院に通い続けてくれる限り、患者さんは困り事をスムーズに解決して、満足している状態にしてあげたいと思っていますからね。多くの治療技術を持っているので、保存した歯が駄目になった時の治療プランも含め、患者さんの希望に合わせた治療を提案していきたいです。「先生だったらどうしますか?」と聞かれた時は、昔、指導してくれた先生方によく言われた「患者さんが自分の親なら、家族なら、友達ならどうするか」を考えるようにしています。
現在は、どのような患者さんが多いのでしょうか?
全体的な歯周病や先天的な歯の欠損、歯が複数本失われているなど、何らかの形で口の中や歯全体に問題があるなど、お悩みがあって来院される患者さんが多いですね。どんな難しい症状でも、適切な治療プランの提案に努めているのは、当院の強みかなと思っています。もちろん、1本の歯でお困りの方も精いっぱい診させていただきますし、もっと重篤な、口の中全体にわたってお困りの方のお役にも立てると思います。口内が崩壊すればするほど、治療は難しくなりますが、それでも患者さんにとって有用な提案することが、当院がめざす「治療後の良い状態を長持ちすること」につながっていくと思っています。
貴院のチーム医療について教えてください。

当院のチーム医療は、幅広い分野に精通した歯科医師同士がディスカッションや相談をしながら治療を進めるものになっています。矯正歯科だけは少し特殊なので知識はあっても自分では行わず、専門の歯科医師にお願いをしていますが、僕も佐々木先生も松井先生も、補綴・根管治療・手術など、矯正以外のすべてを行っています。このチーム医療の利点は、ディスカッションや相談をすることで、一人では思いつかない方法を見つけられたり、手術の術式といった細かいところも含めて確認したりできることです。それから、他の歯科医師の存在が刺激になり、切磋琢磨することで、更なる技術の研鑽につながることですね。通常はスタディーグループでないとあり得ないような環境でレベルアップし、治療の精度や完成度を高められていると思います。
難しい状態で困っている人こそ相談してほしい
後進の育成にも力を入れているそうですね。

今のチーム医療は、若い歯科医師たちの学びにもぴったりだと思っています。当院には今ちょうど若手の歯科医師がいませんが、新大阪診療所とは連携を取っていますので、行った際に若い歯科医師へ技術を教えることもあります。他の先生も同じように後輩へ教えていますよ。技術レベルは違いますが、やっていることは、基本的には僕たち3人がやっているのと同じものを伝えています。治療の一部を任せたり、任されたり、ディスカッションをしたりなどです。自分ではできないことがあった時、できない中で治療を完結してしまうのではなく、できない部分は先輩にやってもらう。けれど、患者さんの主治医は自分。必要なところは先輩の手を借りながら学んでいくということを伝えられたらいいなと思っています。
今後、取り組んでみたいことや夢はありますか?
当院での歯科医師を今以上に増やして、ここで診ている僕らの患者さんをしっかり診ていく体制をつくりたいなと思っています。また、貴和会を100年続けることが私たちの目標です。私たち自身、25年診療にあたった先代から東京と大阪の診療所を引き継ぎました。先代の医療方針を継承し、現在の先進の技術を駆使して25〜50年を担うのが僕らの役目だと考えています。そして、その役目が終わるとき、その先の50〜75年を同じ志を持つ歯科医師に託したいと思っています。こうした継承も「治療後の良い状態を長持ちすること」には重要なことです。そのためにも、やはり後進の育成は第一です。
最後に、読者に一言メッセージをお願いします。

どれだけ難しい状態で困っていたとしても、当院に来ていただければ、お悩みを解決する一助になればと思います。いろいろな治療プランをご提案できると思いますし、最終的に満足していただけるよう頑張りますので、口内のことで困り事があったら、一度足を運んでみてください。僕と佐々木先生、松井先生は、3人とも歯科医師向けの勉強会では講師も務めています。矯正歯科については専門の歯科医師がおり、口腔外科関係は必要であれば高次医療機関への紹介もできますので、その点も安心していただけるかと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはカリエス治療/1万円~5万円、矯正歯科治療(成人のみ)/30万円~100万円程度
※関連する歯科治療との兼ね合いがあるため受診の上ご確認ください