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野村 仰 院長の独自取材記事

野村歯科医院

(杉並区/荻窪駅)

最終更新日:2025/12/15

野村仰院長 野村歯科医院 main

閑静な住宅街にある「野村歯科医院」。診察室から四季折々の緑の景色が楽しめる居心地の良い歯科医院だ。1958年の開業以来、親子2代で地域医療に貢献してきた同院。2006年に同院を引き継いだ2代目院長の野村仰(こう)先生は歯科麻酔が専門で、長く大学病院で経験を積んできた専門家だ。地域に根差す歯科医院として子どもから高齢者まで広く患者を受け入れ、痛みに配慮しながら、患者がリラックスして治療を受けられるよう工夫を凝らす。「どうすれば、この患者の口腔内を良い状態に保てるか」を重視して治療を考えているという野村院長に、診療で大切にしていることや、専門分野である歯科麻酔について話を聞いた。

(取材日2025年11月6日)

年齢や状況に応じた治療で、患者の歯の健康を支える

開業から70年近く、この場所で診療されていると伺いました。

野村仰院長 野村歯科医院1

当院は私の父が1958年に開いた歯科医院で、2006年より私が2代目院長を務めています。この辺りは古い住宅地でありながら、新たなマンションも立ち並んでいます。そのため、父の代から家族ぐるみで通われている患者さんもいらっしゃいますし、若いファミリーやお子さんの受診も増えています。ラバーダム防湿法による根管治療、口腔内スキャナーの活用、マイクロスコープによる治療など、さまざまな設備や技術を駆使して患者さんの歯を守れるよう努めています。父は「歯を抜かないこと」がモットーでした。私も同じように歯を残すための最大限の努力をしていますが、必ずしも「抜かない」にこだわらず、状況によってはあえて抜歯を選ぶこともあります。

なぜそのような選択をすることもあるのですか?

歯科衛生士のメンテナンスで口腔環境や機能が維持できるような「歯科治療を必要としないお口」をめざしているからです。もちろん、歯を失わないに越したことはありません。お子さんや働き盛りの世代の方に対しては、ご自身の歯を健康に保つために予防歯科を広く呼びかけています。そもそも虫歯や歯周病にならなければ、削ったり詰めたりと歯に負担をかけることもありませんからね。ですが90歳近いご高齢の方になると話は変わります。いつまでも元気で通ってくだされば理想的なのですが、通院が困難になったり、ご自身で歯磨きが難しくなるケースもあるでしょう。1本の歯を残すことで衛生面に問題が生じたり、口腔環境に悪影響を及ぼすのならば、抜歯が適していることもあるんです。抜く・抜かないというよりも「どうすれば、患者さんのお口を良い状態に保てるか」を重視して治療を考えています。

歯と口を健康に保つために、患者にできることがあれば教えてください。

野村仰院長 野村歯科医院2

やはり基本は“予防”ですから、歯を大切に思って上手に歯科医院を利用してほしいと思います。お子さんの歯医者さんデビューは何歳でも、まだ歯が生えていなくてもかまいません。離乳食についてアドバイスしたり、歯が生えてきたらフッ素塗布をしたり、歯並びをチェックしたりと、歯の治療以外にも歯科医院でできることは多いんですよ。親御さんには、お子さんが一人でしっかりと歯を磨けるようになるまでの「仕上げ磨き」をお願いしています。また大人になると、忙しさから歯をおろそかにしてしまう方も多く、それでもあまり大ごとにならないため多少の違和感ならば放置しがちです。ですがそれが積もり積もって、数十年後に口腔内が大変な状態になってしまうことも。将来の歯の健康のためにも、歯科医院に通う習慣をつけられればベストです。例えば区の歯科検診をきっかけに、歯科医院に足を向けてみてはいかがでしょうか。

歯科麻酔の専門家としての知識と技術を生かした診療

診療の特徴を教えてください。

野村仰院長 野村歯科医院3

当院では「痛みに配慮した治療」と「リラックス治療」を行っています。痛みを抑えるために麻酔注射をしているのに、注射自体が痛いのでは本末転倒ですよね。当院では、鋭い痛みを感じさせないような処置を行い、麻酔後も極力痛みを感じさせないよう努めています。めざすのは、診察室の椅子に座ってから降りるまで“痛み”をほとんど感じることのない治療です。リラックス治療とは、少し眠くなるように薬剤を静脈から注入する静脈内鎮静法のことです。痛みを感じなくなるわけではありませんが、気分が和らいで楽に治療が受けられると思います。静脈内鎮静法を行える歯科医院は限られていますから、依頼を受けて他院への出張も行っています。

先生は日本歯科麻酔学会認定の歯科麻酔専門医だそうですね。

はい。私は日本歯科麻酔学会歯科麻酔専門医として、東京歯科大学千葉病院(現千葉歯科医療センター)や水道橋病院をはじめ、歯科麻酔の分野で経験を積んできました。当院では心電図・自動血圧計・動脈血酸素飽和度を自動的に測定する生体情報モニターを複数台備え、心臓病や糖尿病、高血圧症の方も安心して受診していただけるように環境を整えています。また歯科麻酔の専門家として障害のある方の診療にも関わる機会が多かったため障害者歯科を学び、現在は地域の自治体から委託され、障害のある方の診療にも携わっています。当院内で対応できる場合もありますし、難しい場合には専用の施設におつなぎしますので、障害者歯科に対応できる歯科医院をお探しの方は一度ご相談ください。

「歯科麻酔」という仕事の魅力は何ですか?

野村仰院長 野村歯科医院4

虫歯や歯周病の治療には治療のゴールがあって中長期的な視点が必要ですが、麻酔の仕事は結果がすぐに目に見えるところが魅力ですね。また私は今でも歯科麻酔専門医としていろいろな先生のお手伝いをしています。他院の診療に携わることで自分のスタイルを見直すきっかけにもなりますし、新たな発見もあります。例えば、インプラント治療のため当院に静脈内鎮静法を依頼された先生が、実は義歯も得意としているとわかったことがありました。難しい義歯の製作について学ぶ機会をいただき、今では入れ歯は得意な治療の一つになっています。

定期的な歯科検診が数十年後の口腔環境につながる

歯科麻酔のスタディーグループを運営されているそうですね。

野村仰院長 野村歯科医院5

歯科麻酔専門医と、麻酔を必要とする治療を行う歯科医師とのマッチングや勉強会などを行うスタディーグループがあり、私は立ち上げメンバーの一人です。徐々に規模が広がり、今では全国各地の一般歯科医院が700件以上、歯科麻酔専門医が100人以上加入する大きなネットワークとなりました。実は歯科の中でも歯科麻酔専門医は数少なく、その認知度は低いです。私たちは「歯科麻酔」という分野や、それを専門とする歯科医師がいることを皆さんに知ってほしいと思っています。そのためにスタディーグループでホームページを作ったり、書籍を出版したりと、試行錯誤しながら情報発信をしている最中です。

先生が診療で心がけていることをお聞かせください。

患者さんは、噛めない・痛いなどのお困り事があって来院されるわけですから、相手の訴えを最初から否定しないようにしています。例えば下の歯に大きな虫歯があったとしても、神経伝達の仕組みから「上の歯が痛い」と感じられるケースがあります。それでも患者さんの訴えをまずは受け入れてしっかり検査し、上の歯に問題がないことを確認した上で「上の歯が痛いということで調べましたけれど、問題はなさそうです。私は下の歯が原因だと思うので、下から治療を始めていいですか」といったふうに説明するようにしています。自分が患者として病院に行った時のことを考えると、歯科医師に受容してもらうと安心しますよね。ですから、私も患者さんに安心してもらえるような診療を心がけています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

野村仰院長 野村歯科医院6

高齢化社会となった現代、口腔機能低下症の治療が保険適用内になったこともあり「オーラルフレイル」という言葉が広く知られるようになりました。顔周りにも筋肉は多く存在し、全身の筋力が衰えると、噛んだり飲み込んだりといった口腔機能にも影響します。抵抗力の低下から口腔内の菌のバランスが崩れたり、歯茎が下がってくる方も多いです。悪化を防ぐためには早めにその兆候に気づくこと、もし通院が困難になっても最低限の治療で済むようなお口をつくっておくことが大切です。そのためには元気なうちから歯科検診を習慣づけたり、さらにさかのぼれば幼少期から歯科医院へ通院することが重要です。早くから歯に意識を向けることが、今現在だけでなく何年後・何十年後の健康を守ることにもつながるんですね。当院は地域の皆さんに長く親しんでいただいている歯科医院です。「歯医者さんに行こう」と思ったら、いつでもお気軽にいらしてください。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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