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若井 現 院長の独自取材記事

若井歯科医院

(杉並区/高円寺駅)

最終更新日:2023/11/17

若井現院長 若井歯科医院 main

JR中央・総武線高円寺駅のそばにある「若井歯科医院」は戦前の明治期に開院、曾祖父から数えて4代目の若井現(げん)院長まで、患者とスタッフを大切にするマインドが脈々と受け継がれている。若井院長は虫歯や歯周病、入れ歯の治療といった歯科の基本を重視しながら、破折歯の再植治療など専門性の高い口腔外科の診療も行う。「自分がされたら嫌なことはしない」と明確かつシンプルな診療モットーを掲げ、取材の対応からも患者の気持ちに配慮する診療ぶりが容易に想像できる。会計はキャッシュレス決済で迅速かつ非接触で可能。治療内容や接し方、設備の面からも「患者さんにとって使い勝手のいいクリニック」をめざすという若井院長に話を聞いた。

(再取材日2021年8月5日)

虫歯が増えている若年層に寄り添った治療を提案

この夏に診療ユニットを総入れ替えしたそうですね。

若井現院長 若井歯科医院1

修理が多くなってきましたので、5台すべて新しいユニットに入れ替えました。現在は感染症の対策として患者さんごとにチェアを拭いていますが、拭きやすくなって消毒もしやすくなりました。院内システムのデジタル関係の移行も早めに行うようにしていて、クレジットカードや交通系ICでの支払いができるようにキャッシュレス決済の機器を導入しています。初めて行くクリニックはインターネットで調べてから受診される方が多いと思いますので、検索した流れで予約ができるようにネット予約システムも整えました。私自身が生活する上で自然に使っていて良いと思うシステムならば、当院にも取り入れていきたいと考えています。

歴史のあるクリニックとお聞きしましたが、現在の患者層は?

当院は私の曽祖父が戦前の明治期に開院し、私で4代目になります。歯科医院だと祖父の3代前に開院、というのはよく聞きますが、明治期というのはなかなか珍しいかもしれないですね。患者さんの多くは高円寺にお住まいの方ですが、新型コロナウイルス感染症が広まる以前は、海外に住んでいて帰国した時に来院される方や、静岡県や京都府などの遠方に住んでいて仕事や観光のために都内に来られる時に寄られる方などもいらっしゃいました。年齢層はお子さんからお年寄りまで幅広いですね。この近くで一人暮らしをしている20代前後の若い方や、祖父の代から通われている90代の患者さんもいらっしゃいます。

患者さんの訴えや症状で変化を感じるところはありますか?

若井現院長 若井歯科医院2

コロナ禍で歯科医院に行かなくなり、自宅にいておやつを食べる頻度が増えたことなどが影響してか、小児の虫歯が増えているようです。また、20代、30代にも虫歯が増えているように感じます。20代の方に話を聞くと子どもの頃に虫歯になったことがないという方も多いんです。それは親御さんの意識が高く、小さい頃はコントロールされていたものの、親元を離れて自由になると虫歯になった経験がないため予防が疎かになってしまうのだと思います。忙しかったり、治療にお金を使いたくなかったりする気持ちはわかりますが、放置すると結果的に時間とお金がかかってしまうことにもなりますので、早めにご相談いただきたいですね。また、矯正の相談も増えてきていますね。当院ではマウスピース型装置を用いた治療を行っています。簡便な症例のみ対応しておりますが、詳しくはお問い合わせください。

自分の歯を利用する破折歯の再植治療

増えているという小児の虫歯ですが、どのような点に気をつけて診療を行っていますか?

若井現院長 若井歯科医院3

虫歯になりにくい子と虫歯になりやすい子がいますので、リスク分けをして来ていただく頻度を提案しています。虫歯になりにくい子だと年3回の長期休みが目安で、虫歯になりやすい子は2ヵ月に1回程度で、受診ごとに虫歯のリスクを下げるためのフッ素塗布を行っています。初めて来たクリニックで大きな虫歯の治療をするとなると、子どもも恐怖心を抱きます。1~2年空いたとしても定期的に来ていれば歯科医師をそこまで怖がらずに治療に進めると思いますので、お母さん方が受診するタイミングに、お子さんと一緒に来てもらえるのもいいですね。フッ素塗布をして何も問題がない状態をキープし、もし虫歯になれば早めに治療ができるようにしましょう。

こちらでは口腔外科の治療も行っているとか。

破折歯という割れてしまった歯の治療を多く行っています。中でも抜歯をした破折歯を接着して元の場所に戻していく再植という治療方法も対応しています。再植はインプラント治療と違い、自分の歯を利用した治療になりますので、治療後の腫れや痛みが少なくて済むメリットがあります。くっつくまでの時間も短く、金額負担を抑えられるのも特徴です。ただ抜歯をしたくないという方もいるため、患者さんが再植の治療を希望しないのなら無理には勧めていません。定期的にクリーニングをすることで割れていてもしばらくは問題なく過ごせる場合もありますので、そういった情報や今の状態を伝えて、患者さん自身に治療のタイミングを考えてもらいます。例えば、クリーニングの時に「もう少し持ちそうだね」などと伝えて、頭の中に常に情報が残るようにして、本人が判断できる状態をつくってからどうするのか決めてもらえるように努めています。

その他、注力している治療内容はありますか?

若井現院長 若井歯科医院4

酸蝕症について啓発していきたいですね。酸蝕症は酸性度の高い飲食物を過度に取り続けることなどが原因となり、歯の表面が溶けてしまう症状で、歯がしみると表現される方もいらっしゃいます。健康のためにお酢を毎日飲んでいる方もいました。虫歯の場合はピンポイントで数ミリを削って治療しますが、酸蝕症は10本くらいの歯を治療することにもなります。酸性の飲み物を飲むなとは言いませんが、酸蝕症を知ることで意識は変わってきますので、情報を伝えていきたいですね。健康のためにナッツ類を摂取し続けて歯が欠ける場合もありますので、患者さんの生活習慣を知ることが治療には不可欠です。そのために当院では問診の時間もしっかり設けて話をするようにしています。また、口腔内を撮影することで口腔がんの疑いのある場所を調べていったり、ご年配の方の口腔機能低下症を調べる舌圧検査なども行っています。

患者の気持ちや状況に合わせ、無理のない治療がしたい

患者さんと接する時にどんなことを心がけていますか?

若井現院長 若井歯科医院5

当たり前かもしれませんが、患者さんが何を望んでいるかを聞き出すことです。患者さんの中にはうまく言葉にできない人もいますから「そうそう、私の言いたいことはそれ」といった反応が引き出せれば、治療は半分成功したも同じだと思うんです。それと、自分が患者だったら嫌だと思うようなことはしないように努めています。例えば初診時、多くの患者さんは緊張していますが、歯科医師がその緊張した気持ちをくみ取らずに流れ作業のように治療を進めるのは嫌ですよね。「この歯医者さんは自分が緊張していることを感じ取ってくれているんだな」と思ってもらえるような会話を心がけています。また、詰め物やかぶせ物のお話をする時にこちらが良いと思うものは伝えますが、それに対して患者さんがうなずかざるを得ないような状況にはしません。「難しい時はこちらの方法もありますよ」などと、必ず別の道もご紹介するようにしています。

スタッフさんとの関係も良好そうですね。

当院のスタッフは、患者さんが好きで患者さんのために何かしたいと考えるような優しい人ばかりですね。よくしゃべるスタッフが多く、患者さんから情報を引き出していくのは私よりも上手です。忙しい日も多いですが、スタッフが快適に働けるように環境を整えていきたいと考えています。私の父は「スタッフの人生もしっかりと見てあげること」と言っていましたが、私も同感です。スタッフはみんなキャラクターが違うので、個々のやり方を伸ばしてもらって、合間合間にそれとなくアドバイスすることが多いですね。基本はスタッフの主体性を重んじるようにしています。

長く続くクリニックですが、今後の展望をお聞かせください。

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これからも気軽に受診できる使い勝手のいいクリニックをめざします。定期的に来ていただきたいですが、私自身も定期検診が疎かになることがありますので「必ず何ヵ月おきに来てください」とは言えません。ブラッシングの方法を丁寧にお伝えして、1年おきになってしまっても問題ないようにしています。歯科医院での治療は、痛くないといっても痛い時はありますし、怖くないといっても怖い場合はありますが、受診した時には患者さんが望むことに対応できるクリニックでありたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた矯正/16万5千円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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