森山 明英 院長、森山 真衣 先生の独自取材記事
医療法人社団信英会 森山歯科医院
(杉並区/久我山駅)
最終更新日:2025/12/05
アートフラワーをふんだんに飾った待合室が、緊張しやすい患者を温かく迎え入れている。「医療法人社団信英会 森山歯科医院」院長の森山明英先生が大切にする、こまやかな配慮の一例だ。院内環境はもちろん、スタッフ教育や清掃、感染防止対策など、患者の目には直接ふれないところまで気配りを欠かさない。「良質な歯科医療とは、一つ一つの仕事を丁寧かつ適切に積み重ねることです」、明英院長の言葉には、接遇から診療まで一切の妥協を許さない、という強い信念が伝わってくる。マイクロスコープなど先端機器も導入し、保険診療から自由診療まで幅広く注力。患者の満足度につなげるため、娘である森山真衣先生も含むスタッフが一丸となって真摯に診療に向き合っている。今回の取材では、診療にかける想いや今後の展望などについて語ってもらった。
(取材日2025年10月28日)
チームの総合力で高品質な歯科医療を提供したい
まずは、クリニックをご紹介ください。

【明英院長】2002年に、京王井の頭線・久我山駅から徒歩約1分の場所に開業しました。アクセスが良好なので、遠くは栃木県から来院する患者さんもいらっしゃいます。平日は19時まで、土曜も18時まで対応しているので、忙しいビジネスパーソンにも多くの方にご利用いただいています。診療内容は一般歯科をはじめ、根管治療、入れ歯、歯科口腔外科、小児歯科、予防歯科、インプラント治療、ホワイトニング、審美歯科など、幅広く対応しています。2023年には「Plus Whiteデンタルクリニック久我山」という分院もオープンしました。
チーム医療を重視しているそうですね。
【明英院長】当院の特徴は、スタッフ全員の総合力の高さです。一般的に、歯科医院は院長を頂点とするピラミッド型の組織構造になっています。しかし、院長がすべての権限を握っていると、良くも悪くも院長次第になることが少なくありません。仮に院長がミスしたとしても、チェックする監視機能が院内に存在しなくなることもあるんです。そうした事態を避けるため、当院では歯科衛生士や歯科助手に対して、私と同等の知識や意識、思考力を身につけてもらうためのトレーニングを徹底的に行っています。患者さんが困っている一つ一つの身近な症状に適切な治療を行い、私一人で対処しきれない部分はスタッフたちがしっかりカバーしてくれます。全体の総合力では、非常に高い技術レベルに近づいていると自負しています。
スタッフ一人ひとりが高いプロ意識を持って、日々の診療に取り組まれている印象を受けました。

【明英院長】歯科医院は、歯科医師を中心に回っているよう見えて、実際には私の後ろに歯科衛生士や歯科助手、さらに歯科技工士もいて、私の仕事を厳しくチェックしています。つまり、彼らが当院の屋台骨を支えているのです。組織の形は、院長を頂点とするピラミッドではなく、五角形。同じレベルの場所に歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、歯科技工士、そして患者さんがいる。その上で、皆が口腔内の健康を保つという共通の目的を達成するために、協力しながら、それぞれの役割を果たしていくのが、理想的な歯科医院の姿だと思っています。この組織形態は、歯科医師が医療に集中できる環境を整える上でも、大いに役立っています。例えば、診療に付随する器具類の滅菌や準備、材料の管理などは歯科衛生士や歯科助手が、治療費などの説明は受付スタッフが、それぞれ自発的に取り組んでくれます。だからこそ私は、診療に専念できるんです。
新鋭機器を導入し、患者の5年10年先の健康をめざす
医療機器にこだわりをお持ちだと伺いました。

【明英院長】院内の設備を充実させることは、医療の質を確保する上で欠かせない要素です。デジタルエックス線や歯科用CTはもちろん、口腔内をスキャンして精密な3Dモデルを作製する光学スキャナーも導入しています。より精密な検査ができるメリットが大きいので、先進の医療機器は積極的に取り入れています。患者さんの口腔内の健康が保たれ、治療した歯が長持ちするのであれば、それに勝るものはありませんから。予防歯科専用ユニットがあることも大きな特徴です。
【真衣先生】今年の10月にはマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)も導入し、主に私が担当しています。小さな虫歯から根管治療まで、肉眼では見づらい部分まで細かくしっかり確認しながら治療できます。5年先10年先の患者さんのお口の健康に結びつくと信じて、さまざまな医療機器を駆使し、良質な医療を提供する努力を重ねていきたいです。
院内の感染対策も強化されていますね。
【明英院長】院内の環境強化の一環として、世界基準のクラスBに適合する滅菌器を採用しています。大学の医学部でも使われているようなタイプの物です。私たちが日々相手にしている虫歯や歯周病は、細菌による感染症です。そのため、滅菌器こそが歯科医院において一番重要な機器ともいえるでしょう。滅菌は患者さんの目にはまったくふれない部分ではありますが、高い意識を持って取り組まなければ、患者さんを感染リスクにさらすことになってしまいます。費用はかかりますが、予防策を講じるのが責任ある歯科医院の在り方と考えています。実際に滅菌を担当する歯科衛生士や歯科助手も共感してくれ、自主的にセミナーなどに参加して使用方法を学んでくれました。
診療のモットーを教えてください。

【明英院長】当院は幅広い診療を手がけていますが、特定の診療に力を入れるというよりも、一つ一つの仕事を丁寧に、適切に行うことを心がけています。良質な歯科医療とは、その積み重ねと考えているからです。開業して20年以上になりますが、地元の方はもちろん、昔から通う遠方の患者さんも多くいらっしゃいます。多くの患者さんが継続して定期検診などのために通院してくださることは、当院にとって大きな誇りです。皆さんから評価を受けていることだと思えてうれしいですね。
【真衣先生】患者さんと正面から向き合い、丁寧な説明を心がけています。一人ひとりに寄り添い、安心して治療を受けていただける診療を大切にしています。
地域医療の継続のため、後進の育成にも注力
日常診療の際に心がけていることをお聞かせください。

【明英院長】患者さんとの信頼関係を大切にすることです。それは私が東京医科歯科大学(現・東京科学大学)でお世話になった恩師の影響でもあります。その先生は、他大学から「教授として迎えたい」との申し出を断り、同大学の助教授をまっとうされました。患者さんとの信頼関係をとても大切にされていて、「一度でも診た患者さんは、最後まで責任を持って対応したい。他に移ってしまったら患者さんの信頼を裏切ることになる」とおっしゃっていました。印象に残っているのが、退官時の「歯科医師になってもっともうれしかったのは、患者さんに信頼されたことです」という言葉。患者さんの信頼を得るには長い時間がかかり、その過程で重要なのが対話をすることです。私は患者さんに注意もする「うるさ型」ですが、相手を思えばこそのアドバイスです。信頼関係がきちんと築けていれば、こちらの真意は必ず伝わると信じています。
読者が口腔内の健康を保つためのアドバイスをいただけますか?
【明英院長】信頼のおける歯科医院を見つけることが、重要なポイントです。歯科医院の評価は、歯科医師の技術だけが重視されがちです。しかし、歯科衛生士や歯科助手、受付スタッフ、さらには歯科技工士の仕事ぶりにも目を向けてください。例えば院内がきちんと整理整頓され掃除が行き届いているか、歯科医師を含めた全スタッフが、どれほど真剣に患者さんと向き合っているかといった点をよく観察しましょう。優秀なスタッフがそろっている歯科医院は、高い意識を持って診療していると思います。歯科医院を選ぶ際の参考にしてください。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

【明英院長】今後は若手の歯科医師を増やし、後進の育成にも尽力したいと考えています。当院は、口腔内のお悩みをトータルに診療し、どんな小さなトラブルにも誠意を持って対応しています。優秀な歯科医師を育て、これからも地域密着の歯科医院として地域医療に貢献するつもりです。
【真衣先生】私はこれまで、地域の歯科医院で身近な歯科トラブルから根管治療まで、数々の臨床経験を積んできました。体の健康には、お口の健康維持が欠かせません。父である明英院長のもとで、皆さんのお口の健康を守るお手伝いをさせていただきます。ぜひ、お気軽に足を運んでみてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/オペ:27万5000円~、セラミックインレー/5万5000円~、セラミッククラウン/11万円~、ホワイトニング/オフィスホワイトニング:1万2000円~、ホームホワイトニング:2万5000円~

