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天野 泰幸 院長の独自取材記事

天野歯科クリニック

(中野区/中野駅)

最終更新日:2021/10/12

天野泰幸院長 天野歯科クリニック main

「天野歯科クリニック」の天野泰幸院長は、「歯科治療とは、体が本来持っているポテンシャルを引き出すこと」だと話す。歯を削り、抜くこともある歯科治療は、スタートから既にマイナスであり、治療はそれを補うものに過ぎない。しかし、医科の一分野として体全体を包括的に捉えた適切な診断をもってすれば、メンテナンスや予防のために歯科医院に通うだけで済むのではないか。歯科治療の枠を超えて患者一人ひとりの健康を、ひいては人生の幸せを切に願う天野先生は、理知的で穏やかな話しぶりの中にも溢れんばかりの情熱を感じさせる魅力的な医師だ。短期的な治療の繰り返しではなく、中長期的な視点で口腔内と体の健康を考えたい人にとっては理想的な存在だろう。

(取材日2016年4月18日)

目に見えない部分を含め、「環境の整備」を何より重視

中野に開業したのは、何かご縁があってのことですか。

天野泰幸院長 天野歯科クリニック1

1998年に開業しましたが、それまで中野と特別な縁はありませんでした。開業にあたって考えていたのは、お世話になった友人や知人に安心して歯科治療を受けてもらえる医院をつくりたいということ。そして、自分自身が受けたいと思う治療を実現することでした。そのために最適な場所を探していて、たまたま出会ったのがこの場所だったというわけです。

医院づくりにあたって重視したポイントは?

微妙な色合わせが必要になる繊細な作業では、壁紙の色が口腔内に移りこむだけでも微妙な色の差を生んでしまいます。そのため、壁紙はできるだけ自然な色を選びました。あとは、環境面ですね。虫歯治療などではどうしても雑菌を扱いますから、オゾン殺菌で空気を正常に保ち、雑菌の繁殖を防いでいます。治療以前に環境から整えておくことで、治療の予後も良いんですよ。患者さんのためにはもちろん、働いてくれているスタッフのためにも、清浄な環境で健康維持に努めることが重要だと考えています。目に見えないところのケアも怠らないようにしたいですね。

機器にもこだわりがあるそうですね。

天野泰幸院長 天野歯科クリニック2

より精密な治療のために導入しているマイクロスコープや、虫歯の取り残しを防ぐ機械などでしょうか。後者は虫歯発見器とも言うべき装置で、客観的なデータが得られるので医師にとってもメリットがありますし、患者さんの理解も得やすくなります。やはり数値で見ると、納得して治療に取り組んでくださいますね。なお、治療に使用する器具はすべて滅菌器にかけ、厳しい基準でより確実な減菌を行っています。抜歯などに使用する小器具はすべて使い捨てにしていますので、衛生面にも安心して通っていただきたいと思います。

体が持つ本来のポテンシャルを引き出す治療

お近くにお住まいの患者さんが多いのですか?

天野泰幸院長 天野歯科クリニック3

駅から近いこともあって、近くで働いている会社員の方もいらっしゃいます。商店街を少し離れると住宅街なので、地元の方も多いですね。ただ、最も多くを占めているのは、通われている患者さんからの紹介です。ご紹介は私の治療方針を信頼し、結果に納得してくださっているからこそだと思うので、とてもうれしいことです。1時間につき1人のアポイントしか入れず、患者さん同士の接点をできるだけ少なくしているので、周囲を気にせず悩みを打ち明けられるという点も喜んでいただけているのではないかと思います。

こちらでの治療の流れを教えてください。

患者さんが痛みを訴えていらした場合には、まずつぶさに検査をし、歯が割れているなど明らかな原因が見つかれば主訴の改善を図ります。一方、あらゆる検査をしても目に見える原因がなければ、患者さんの肉体的なコンディションや普段の生活習慣といった側面からアプローチしていくのが私のやり方です。ストレスが筋肉や神経に与えるダメージや、生活の中で繰り返し行っている癖が痛みを誘発しているケースは少なくありません。つまり、歯が痛むからと言って、その原因が必ずしも口腔内にあるとは限らないのです。歯科治療で痛みを消せるのであればもちろんそうしますが、より良い治療法があると判断すれば他の医療機関をご紹介したり、生活習慣改善のアドバイスをして経過を見ることもあります。

体の健康をトータルで考えておられる印象です。

天野泰幸院長 天野歯科クリニック4

私は、歯科は医科の一分野であり、口腔内だけではなく体全体を診るべきだと思っています。私の仕事は、歯科治療をきっかけに人と出会い、それぞれの体が持っている真のポテンシャルを引き出すこと。体の不具合が歯の痛みとして表れ、その結果本来のパフォーマンスを発揮できていないのだとしたら、持てる能力を十分に生かすためのサポートをしてあげることです。さらに言えば、そのサポートをきっかけとして患者さんの人生が上昇気流に乗り、出世したり良縁に巡り合えたり、一人ひとりが幸せになってくれたら理想的ですね。社会に貢献してくれる優秀な人たちのバックアップこそ、歯科医師に求められる役割だというのが私の考えです。

一人の人間として、社会に貢献できる道を探る

治療のモットーをお聞かせください。

天野泰幸院長 天野歯科クリニック5

歯科医師としてよりも、一人の人間としてこの社会にどう貢献できるか。それを常に考えながら治療にあたっています。こうした考え方は、学生時代にやっていた少林寺拳法の開祖である宗道臣先生の「社会に貢献できる人間を育成する」というコンセプトに影響を受けて形づくられたものです。仕事をする上で重要なのは、その仕事が自己満足ではなく、社会において明確な存在意義や価値があるかどうかということではないでしょうか。私は歯科治療を通してたくさんの人に出会い、人生の先輩からも、若い人たちからも、実に多くのことを学んでいます。だからこそ自分が得た幸せは社会に還元したいと強く思うのです。

とても若々しくていらっしゃいます。健康維持の秘訣を教えてください。

一番は、若い人たちと積極的に関わることですね。大人になると、色々な経験を積んで、どうしても汚れた水に浸ってしまうでしょう(笑)。だからこそ、若者のピュアな視点から得るものは非常に多いんです。私には中学生になる息子がいますが、彼からもさまざまな気づきをもらっていますよ。子どもを自分の所有物として扱うような話も耳にしますが、子どもは神さまからの預かりものであり、自分の子であって自分の子ではないのだと私は思っています。親が自らを飾らず、率直に子どもと関わることで、その子は多様性を認められる人間に育つでしょう。父であり兄であり友だちであり、よき理解者でありたいと思ってそばにいますが、そうした関わりも自分を高めてくれているのではないかと感じています。

最後に今後の展望をお聞かせください。

天野泰幸院長 天野歯科クリニック6

いかに優れた技術を持った歯科医師でも、若すぎたり、年を取りすぎたりすると患者さんに十分な安心感を与えることができません。歯科医師という職業には、「旬」があるんですね。私自身は、これから15年ほどが歯科医師としての旬だろうと強く意識しています。これまで多くの経験を積み重ねてきて、今やっとすべての治療が思いどおりにいくようになりました。このクオリティーをできる限り長く維持して、充実した旬の時期を過ごしたいと思っています。私の臨床の師匠は70歳を迎えても第一線で活躍していますから、私もできれば70歳までは現役で、より多くの人の人生を前進させるお手伝いをしていたいですね。

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