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宇野 真二 院長の独自取材記事

宇野医院

(中野区/中野坂上駅)

最終更新日:2023/04/04

宇野真二院長 宇野医院 main

山手通りからほど近い閑静な住宅街の中にある「宇野医院」は、この地で2代、半世紀以上にわたって身近なかかりつけ医として地域住民の健康を見守ってきた。2018年には院内を全面改装し、明るく広々とした印象へと生まれ変わった。優しいパステル調で統一された院内は爽やかな雰囲気で、宇野真二院長の穏やかな人柄がよく表れている。小さな子どもから高齢者まで、幅広い世代の患者からの信頼を集め続けている宇野院長に、日々の診療から趣味の話まで、さまざまな話を聞いた。

(取材日2018年11月28日/更新日2023年3月30日)

地域の医療の窓口として一番身近な存在をめざして

爽やかで明るい雰囲気の医院にリニューアルされましたね。

宇野真二院長 宇野医院1

1年かけてリニューアルしました。患者さんにご迷惑をおかけするわけにいきませんから、診察をお休みすることなく大きく2回に分けて工事を行い、ようやく秋に完成しました。全体の面積はまったく変わっていないのですが、いろいろと工夫して広くなった感じがします。こだわりは、ドアの間口を広げて段差をなくし、車いすでも診察が受けやすいような造りにしたこと。念願だった感染症が疑われる方のための待合スペースと広いキッズスペースも作ることができ、満足しています。当院は私の両親の代から3代4代にわたり家族ぐるみで通院してくださっている患者さんも多く、小さなお子さんからご高齢の方まで幅広い患者さんがいらっしゃるので、できる限りどの年齢層の方も気持ち良く診察を受けていただけるよう気をつけています。また、より専門性の高い診療を提供したいと、応援の小児科の医師や大学病院の内科に所属する医師らによる診療も開始しました。

日頃の診療で心がけていらっしゃることはありますか?

第一に、お子さんから高齢の方まで、何か不安なことや調子の悪いことがあればいつでも気軽に来ていただける場所であること。そして病状を的確に判断し、大きな病院への紹介が必要なのか、経過を見てもいいのか、見極めることが重要であると考えています。そのためにさまざまな検査機器もそろえています。また、患者さんと接する上では、しっかりお話を聞く、ということも心がけています。つらいことは何か、訴えたいことは何かをよく聞いて、その上でどんな治療法が良いのかを考えて選択し、病状と治療方針をわかりやすく説明するようにしています。とにかく通いやすいクリニックにしたいので、構えて話したりせず、素の自分のままで接するようにしています。ここは生まれ育った土地ですし、昔から知っている人もたくさんいます。道で会えばあいさつを交わす人も大勢います。私の地元であるこの町の方々に頼りにされるクリニック。それが私の理想です。

検査機器はどのようなものをそろえていますか?

宇野真二院長 宇野医院2

心電図、エックス線撮影装置など基本的なものに加え、白血球や、糖尿病のコントロールの指標であるHbA1c、血液に含まれるCRPというC反応性タンパクの含有量を計る機器を導入しています。以前は結果が出るまで1日かかりましたが、この機器により約5分でわかるようになりました。これは例えば、腹痛で来られた患者さんが、病院への搬送が今すぐ必要か、様子を診ていいのか判断するのに役立ちます。また、視力スクリーニング検査機器を導入し、これまで確かめることが難しかった乳幼児でも、近視や遠視といった視機能上の問題の検知が可能になりました。早期に異常を検知して、お子さんの視力を守っていきたいと考えています。最近は新しい超音波検査機器を導入し、腹部の超音波検査に加え、頸動脈や甲状腺の検査も可能になりました。これにより肝臓、胆のう、膵臓の疾患や頸動脈の動脈硬化の状態、甲状腺の疾患などの診断精度が向上しています。

患者の健康を願い、真面目に、実直に進んでいく

ご両親の後を継いで2004年に院長になられたのですね。

宇野真二院長 宇野医院3

東京慈恵会医科大学を卒業し、同大学附属第三病院で2年間研修を受けた後、同大学附属病院の第三内科学教室に勤務しました。内科を総合的に診る教室で幅広く研鑽を積みたいと思ったからです。病院勤務時には諸先輩方の一生懸命さに大いに刺激を受け、憧れましたね。患者さんの話をしっかり聞くということもここで学びました。その後、血液・腫瘍の分野を専門とするようになり、主に抗がん剤を用いた治療を担当しました。がん研究会付属病院の化学療法科に出向していた時期もあります。血液・腫瘍疾患というのは全身を診なくてはなりませんが、今の私のような地域のかかりつけ医というのは患者さんをトータルで診る必要がありますので、その意味でも良い勉強をさせていただいたと思っています。その後、父親が75歳を過ぎた頃から後継の打診があり、ようやく私も決意し継ぐことにしました。今は生まれ育ったこの地でお役に立てることを誇りに思っています。

今、ご両親を医師として見て思うことはありますか?

とにかく真面目に、真摯に患者さんと向き合ってきた、とても良い医師であったなと思います。食事中でも日曜でも夜でも、電話がかかってくれば仕事に行っていましたし、両親が開業した当時はもっと大変だったという話もよく聞いていました。当院は乳幼児からご高齢の方まで幅広い年代の患者さんが来院されていますが、そうしたどんな方々からも頼りにされるような存在としての地位を築き上げたのは、紛れもなく両親の努力と誠意であったと思います。そんな医師として尊敬できる部分は大切に踏襲しつつ、少しずつ私らしさというものも出していければいいな、と思っています。

ご自身の「子を持つ父親としての経験」を診療に生かしているそうですね。

宇野真二院長 宇野医院4

病気で機嫌の悪い子どもへの対応の難しさ、薬を飲ませる大変さなどを身をもって実感していますので、薬の形状をその子どもに合わせてチョイスするなど、診療スタイルも徐々に変化してきました。今回のリニューアルで広めのキッズスペースを用意したのもその一環です。来院されるお母さんたちに教えていただくことも多いんですよ。ここに来る子どもたちの成長を見ることができるのも、楽しみの一つです。最近は核家族化が進んで子育てのサポートも少なくなってきているので、少しでも手助けができたらうれしいですね。

地域医療の相談窓口として気軽に利用を

がん検診の啓発活動や地域包括ケアシステムなどのさまざまな取り組みにも参加されています。

宇野真二院長 宇野医院5

地域医療に関する取り組みとして、これまで学校医や園医の役目を果たしてきました。そうした役割に加え、地元医師会のお仕事や、地域の医療ニーズの把握を通じて、地域包括ケアシステムの根幹部分を担うようなお仕事も、現在させていただいています。特に医師会では健診事業を担当し、がん検診の啓発活動などに力を入れているところです。当院でも患者の皆さんに対して、検診を受けることをお勧めしているんですよ。今やがんは早期発見できれば治る見込みのある病気ともいえるようになってきました。こうしたことをぜひ多くの方々に知っていただきたいですね。

患者さんが安心して受診できるよう、感染症対策にも注力されていると伺いました。

そうですね。当院では、発熱や咳症状のある方の外来と、通常の診察を希望される方の外来を分け、それぞれの動線を分離しています。出入り口に始まり、通路、待合室、診察室に至るまで完全に分けているので、それぞれの患者さんが顔を合わせることはありません。また、院内で患者さんが集まって密にならないよう、待合室を3部屋に分け、対面する位置の窓を開けて常に換気を行う工夫もしています。各待合室や診察室には医療用の空気清浄機も設置しました。さまざまな対策を徹底していますので、安心してご来院いただけたらと思います。

最後に、今後の展望についてお聞きします。

宇野真二院長 宇野医院6

当院は、患者さんご自身はもちろんですが、子どもや親など周囲の方のことなども気軽に質問してもらえるような、身近で通いやすい、地域医療の窓口的な存在をめざしていきたいと思っています。今後も医師会の講演会などを通じて自分の専門分野以外のことも広く勉強するように心がけ、これまで以上に地域の方々の健康をしっかりとサポートしていけるように、地域のかかりつけ医として、より一層成長していきたいと思っています。

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