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野口 晶 院長の独自取材記事

晴和ハートクリニック

(豊島区/大塚駅)

最終更新日:2023/04/03

野口晶院長 晴和ハートクリニック main

「晴和ハートクリニック」の野口晶院長の明るい笑顔と快活な話し声は、気持ちをホッと和ませるような雰囲気がある。父が消化器内科、母が精神科の開業医だったことから、幼い頃から医療を身近に感じ憧れを抱いていた。父の往診する姿から医療を通して地域に貢献する素晴らしさを感じ、開業医でありながら家事と子育てをした母の姿も印象深いという。父のように地域医療に貢献しつつ、母のように、医師・妻・母の役割を果たしている野口院長の笑顔を目の当たりにすると安心を覚えるからか、多くの患者が悩みを打ち明けていくということが理解できる。消化器内科を専門とする前院長を含め、3人の女性医師がスタッフと力を合わせて診療を行っている。リニューアルしたクリニックをけん引する野口院長に話を聞いた。

(取材日2018年9月10日)

スタッフは全員女性。細かなフォローで患者をサポート

前院長からクリニックを引き継がれたとのことですが、開業された経緯を教えてください。

野口晶院長 晴和ハートクリニック1

私は東京女子医科大学の循環器内科で勤務していたのですが、同じ医局の先輩が、こちらで30年以上院長を務めていらっしゃった高橋日和先生の妹さんでした。妹さんから「私の姉のクリニックを継いでくれないか」というお話をいただき、お受けしました。私もいずれ開業して地域医療に貢献したいと思っていたのですが、私の実家のクリニックも、既に姉が継いでいたので、ちょうど良いお話をいただきました。患者さんはこの近くに家や職場がある方や、通勤に山手線を使っている方が中心で、40代から50代の女性、それから60歳以上の方が中心です。動悸や検診で引っかかったという方や高血圧の方が多いですね。男性の患者さんも多くいらしています。

こちらでは土曜も診療を行っていますね。

豊島区のクリニックを調べると、土曜に診察しているところがとても少ない現状を知りました。この地域はお勤めをされている方が多いので、平日の夕方から混みだす傾向がありました。そのため、お勤めされている方も受診しやすい環境をつくりたいと考えるようになり、患者さんからも「土曜も診てほしい」というお声をいただいたので、土曜診療ができるよう体制を整えました。

スタッフが全員女性だと伺いました。

そうですね。あえて女性だけにしたいと考えて体制を組んだわけではないのですが、今ではクリニックの強みでもあると感じています。開業当初は、防犯上男性スタッフがいたほうが良いかもしれないと思っていましたが、検査を受ける患者さんから「検査をする方も女性ですか?」と聞かれることが想像以上に多くありました。スタッフが女性だけというのは、患者さんが安心できるポイントになり、大事なことなのだと実感しています。医師を含め、スタッフが全員女性なので、きめ細かなフォローができることも、当院の強みだと思っています。スタッフはバラエティーに富んでいて、聞きにくいことをサラッと聞けるスタッフや、若いけれど採血が上手なスタッフなど、個性豊かで信頼できるスタッフが在籍しています。

治療の際に心がけていることを教えてください。

野口晶院長 晴和ハートクリニック2

初めて来院された方は特に、不安や多少の警戒心があると思います。そのため、気楽に話せるような雰囲気づくりを常に心がけています。患者さんとの会話を大切にすることで、どんな不安や悩みを抱えているかをお聞きしています。私の母が精神科の医師ということもあり、私も話をじっくり聞くのが好きで、得意だと感じています。体の不調で来院されているけれど、患者さんのお話を聞いていると、心に原因があるのではと思われる方も少なくありません。そういう患者さんには、検査をして肉体的には問題がないことをお伝えした上で、適切な病院へ紹介状を書くこともできます。

エコー検査にも迅速に対応し、患者の心配事の軽減を

こちらでは、エコーを使った検査をより短期間で受けられるとお聞きしました。

野口晶院長 晴和ハートクリニック3

私自身が循環器を専門としているので、診察に心臓のエコーを用いています。大きな病院に行くと、心臓のエコーをすぐに受けられず、数週間待つのが一般的ですが、当院では、状況に応じて当日や数日で検査をすることが可能となっています。心臓エコーの他にも、頸動脈エコーや、静脈エコーにも対応しています。テレビでもエコノミー症候群が取り上げられていることがあるので、心配して「足がむくんで息苦しい。血栓がないか調べてほしい」と来院される患者さんは多いです。患者さんの不安をなるべく早く解消するべく、当院ではできる限り早く検査ができるようにしています。

先生が得意とされる治療について教えてください。

エコーを使って診察できる弁膜症や高血圧、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病の治療を得意としています。弁膜症を見逃されている方はとても多く、診察の聴診で見つかる可能性もあります。エコーを使うことで、なるべく見逃しなく早期発見をすることができます。さらに、どのくらいの弁膜症や高血圧なのかというのが把握できれば、それに合った薬を出すことで予防につながるのです。弁膜症の場合は、手術を勧めるタイミングを逃さないよう注意しています。

睡眠時無呼吸症候群の治療にも力を入れているそうですね。

野口晶院長 晴和ハートクリニック4

高血圧や脳梗塞の方の素地に睡眠時無呼吸症候群が隠れていることがあります。無呼吸を治療することで高血圧の薬を減らしたりすることもできます。そのため、生活習慣病の原因にアプローチしたいと考え、睡眠時無呼吸症候群の検査と治療を行っています。睡眠時無呼吸症候群の検査は、入院せずご自宅でできますし、必要であれば治療も行っています。検査をしてみると、睡眠時無呼吸症候群だったという方は多いです。血圧の治療中の方で、この病気の可能性があるという方も少なくありませんね。

地域医療に貢献するために、将来は訪問診療も始めたい

医師をめざしたきっかけを教えてください。

野口晶院長 晴和ハートクリニック5

私が幼い頃から、父が消化器内科、母が精神科で、開業医をしていました。私は4人きょうだいなのですが、4人の子どもを育てながら家事をして、さらに医師として働いている母を尊敬していました。中学・高校の頃には、父の往診に付き添わせてもらうことがありました。そこで患者さんに感謝され喜ばれる姿を身近で見て、医師は地域の役に立てるんだと憧れを抱くようになりました。私はせっかちな性格なので(笑)、結果がすぐに出る科がいいと思い、循環器内科を選びました。地域医療に貢献したいという思いは、父が往診をしていた姿から受けた影響が大きいですね。現在は訪問診療をしていないのですが、近くにお住まいの方の訪問診療をいずれはできるようにしたいと思っています。

休日はどのように過ごされていますか?

自分の健康維持のため、ジムに通っています。エアロビクスを皆さんと一緒に頑張り、汗を流してからお風呂に入るとすごくリフレッシュしますね。休日は、夫と一緒に美術館巡りをすることもあります。美術館で買ったポストカードをクリニック内に飾っているのですが、患者さんとの会話も弾み、ポストカードの変化にも気づいてくださったりとうれしいですね。また、私には大学生と高校生の2人の子どもがいるのですが、もうしばらくで時間に余裕ができるので、地域との関わりもより深めていきたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

野口晶院長 晴和ハートクリニック6

検診で雑音がある、心電図が変わっていると言われたことがある方は、1回はエコーを受けていただきたいです。夜、寝ていると息苦しくなってしまう、今まで一気に登れていた駅の階段が休まないと登れなくなった、という場合、症状が進んでいる可能性があります。徐々に悪くなる場合は特に、年齢のせいだと思ってしまいがちです。女性は閉経するとホルモンが変わり、生活習慣病や心臓病のリスクが上がります。特に閉経後は「気のせいかな、年齢のせいかな」と思わずに、お気軽にお越しください。いつもと同じ生活をしているのに動悸を感じたり、息切れをしたときも早めの受診をお勧めしています。

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