黄 明仁 院長の独自取材記事
プルミエ歯科・矯正歯科
(豊島区/池袋駅)
最終更新日:2025/06/11

都心と埼玉方面とを結ぶ中継点でもある池袋駅。東口から徒歩5分の場所に「プルミエ歯科・矯正歯科」がある。院長の黄明仁(こう・めいじん)先生は、得意とする矯正歯科に加え、一般歯科から小児歯科、審美歯科、インプラント治療など、一通りの治療をすべて1人でこなすベテラン歯科医師。「口下手なもので」と話す黄院長だが、実はユニークで真面目、笑顔がとても似合う。一つ一つの質問にじっくりと考え答えてくれるのが印象的だった。診療への思いに加え、得意とする矯正、自分が歯科医師をめざすことになった経緯など、詳しく話を聞いた。
(取材日2025年5月7日)
できるだけ丁寧に、良い状態が長く続くよう治療を行う
こちらはいつ頃開業されたのでしょうか?

2009年の12月に開業しました。僕はもともと出身が広島なのですが、都心のほうが勉強会や研究会が盛んだろうと思い、歯科医師になってから上京しました。開業するまでは勤務医だったのですが、治療方法もそこでのやり方しかできないですし、材料もそこで使っている物しか使えませんから、いずれは自分の思う治療を行いたいと考え、開業しようと思っていました。池袋を開業地に決めたのは、勤務医時代は埼玉の患者さんも多く、通いやすいのではないかと思ったからです。当院では、できるだけ自然できれいな見た目やしっかりとした噛み合わせをめざして取り組んでいます。できるだけ良い状態が継続できるよう、丁寧な診療とメンテナンスを心がけています。
矯正は特に力を入れていると伺いました。
勤務医の頃は、矯正は大学病院の矯正歯科などに所属してからでないと施術ができないのかと思っていたのですが、知識があればできると知り、勉強を始めました。指導の仕方や考え方は先生により違ってくるので、教えてもらうなら一人の先生についたほうが良いと考え、六本木で開業されていた先生のスタディーグループに所属して指導を受けました。以来、ずっと同じ先生から指導を受けています。難しい症例についても、すぐにオンラインなどでアドバイスを仰げるのでとても心強いです。歯並びは口元、そして顔つきと密接に結びついています。当院に来られた方に、優しく穏やかな顔つきで帰っていただけたらうれしいですね。
どのような矯正ができるのでしょうか。

一般的に用いられるワイヤーでの表側矯正、歯の裏側から行うため目立ちにくい舌側矯正、マウスピース型装置を用いた矯正などがあり、ハーフリンガルといって表側と裏側の矯正を組み合わせる方法もあります。例えば、上の歯は舌側矯正、下の歯は表側矯正といった具合です。すべて表側にするよりも目立ちにくく、すべて舌側にするのと比べて費用も抑えられるのが特徴です。矯正は、単に歯並びをきれいにして見た目を良くするだけが目的ではありません。噛み合わせが整っていると、食べ物がしっかり噛みやすいですし、歯磨きもしやすいです。高齢になったり介護が必要になったりしたときでも、歯並びが整って入れば汚れもたまりづらく手入れもしやすいです。特に下の前歯の裏側は歯石がたまりやすいですからね。
一人ひとりに合わせて、きめ細かな治療計画を立てる
矯正で最初に行うことは何ですか?

最初はカウンセリングを行い、患者さんのお口の中を診させていただきます。この時に、どのような矯正方法があるか、費用の目安、装置のことなど、気になることは何でも遠慮なくお尋ねください。そして実際に矯正を行うために詳しく検査します。患者さんがどんな矯正を望んでいるのかも含め、検査の結果をもとに今後の計画を立てていきます。例えば、抜歯が必要かそうでないかでも矯正方法が変わることがあります。患者さんがマウスピース型装置を用いた矯正を望んでいた場合、抜歯をしないケースでは可能でも、抜歯をすると空いたスペースがかなり大きく、マウスピース型装置で対応するのはとても大変なこともあるからです。この場合は、一般的な表側矯正をお勧めします。
同じ矯正方法でも治療計画が変わってくることもありますか?
あります。患者さんによっては、矯正装置を装着する前に別の装置が必要になることもあります。例えば、左右の奥歯だけが外を向いて生えている、一部の歯がねじれて生えていてワイヤーが掛けられないなどの場合は、先にそれらの歯を起こして体制を整えるための装置を取り着け、その後に矯正装置を装着していきます。また、歯や歯茎の状態なども個人差もあるので、同じ矯正でも、一人ひとり、矯正期間も変われば費用も変わってきます。
子どもの矯正も可能ですか?

小児矯正は、乳歯のうちから始める第一期矯正と、永久歯が生えそろった後に行う第二期矯正があります。成長期のお子さんの場合、顎骨が狭かったりバランスが悪かったりすると、永久歯が生えてくるスペースがなく、歯並びが悪くなります。そのため、正しい噛み合わせを考えて顎の成長を促すための咬合誘導を行います。第一期矯正は、骨の成長とともに顎骨のバランスを整え、歯が生えてくるスペースを確保するために、プレート(拡大床)という装置を使います。第二期矯正は、永久歯が生えそろってから行います。いわゆる成人矯正と同じような形です。ただし、第一期矯正で、永久歯が正しい位置に並ぶように促しているので、短い期間で終了することが大半です。場合によっては第二期矯正が必要ないこともあります。どのような矯正が必要になるかは個人差があるので、お子さんの場合は、乳歯の頃から歯科医院に通ってアドバイスを受けるのが良いと思います。
1人1枠の予約時間で、患者を待たせないよう工夫
患者さんと接する際に、大切にしていることはありますか?

できるだけ患者さんを待たせないために、その予約の枠には1人だけしか入れないようにしています。クリニックによっては何人かを同じ枠に入れて、医師が動きながら治療を行う所もあるようですが、当院では、予約をしたのに患者さんを待たせてしまうということのないように、その時間枠には1人の診察しか入れないようにしています。また、歯科治療では、できるだけ痛みの少ない治療を心がけ、2種類の麻酔の針を使い分けて、打ち方も工夫しています。患者さんに「いつ麻酔を打たれたのかわからなかった」と思ってもらえたらうれしいです。
矯正だけでなく、虫歯や歯周病など他の治療も対応されているんですよね。
はい、当院では矯正歯科だけでなく虫歯やインプラント、入れ歯などの治療も幅広く行っています。そういったお悩みでいらっしゃる患者さんも多いですね。また、例えば矯正中に虫歯ができても、他の歯科医院を探すことなくこちらで対応できます。装置をつけたまま治療できる場合もありますが、必要に応じて一時的に外して処置することもあります。普段の状態を把握している私が治療するので、患者さんには安心していただきたいですね。また、治療の優先順位を相談しながら、虫歯を応急的に処置し、矯正後に改めて仕上げることもあります。その際にも、しっかり説明を行い、保険での治療かセラミックなどを用いた自費での治療かを選んでいただくなど、納得いただいた上で進めています。
矯正を始めるか悩んでいる方へのアドバイスはありますか?

矯正は期間も長く、費用面など心配なこともあるかと思いますが、多くのクリニックが無料相談を行っています。いくつかクリニックを回って、費用面や矯正に対する心配事などを遠慮なく聞いてみることをお勧めします。先生との相性もありますし、装置にトラブルが起こった際に、どのように対処してくれるのかなど、矯正中、矯正後のことも見据えて尋ねてみるのが良いのではないでしょうか。長く通うことになるので、ぜひ自分に合うクリニックを見つけてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは表側矯正/55万円〜、裏側矯正/88万円〜、マウスピース型装置を用いた矯正/65万円〜、ハーフリンガル矯正/79万2000円~、セラミックを用いた補綴治療/9万9000円~、インプラント治療/44万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。