全国のドクター8,884人の想いを取材
クリニック・病院 161,496件の情報を掲載(2020年1月18日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 豊島区
  4. 池袋駅
  5. 医療法人社団KRMG 東京ヴェインクリニック(池袋本院)
  6. 近藤 啓介 院長

近藤 啓介 院長の独自取材記事

東京ヴェインクリニック(池袋本院)

(豊島区/池袋駅)

最終更新日:2019/08/28

99999

足の静脈がこぶ状になって浮き上がってくる「下肢静脈瘤」。命に関わることはないものの、女性にとってはスカートがはけなくなるなど、精神的苦痛も伴う病気だ。池袋駅・東口にある「東京ヴェインクリニック」は、下肢静脈瘤の日帰りレーザー手術とラジオ波治療を専門に行うクリニック。2011年に保険導入されて以降、急速に普及しつつあるレーザー手術。院長の近藤啓介先生は早くからこの技術に注目して臨床経験を積み、現在は後進医師の指導にもあたっている、この道のエキスパート。趣味のウインドサーフィンで日焼けした肌から活動的な印象を受けるが、その語り口は穏やかで、患者に対する深い愛情が感じられる。そんな近藤先生に、下肢静脈瘤やレーザー手術のことからプライベートまで、話を聞いた。
(取材日2016年6月27日)

それぞれの患者に適した治療法を提案

下肢静脈瘤とはどのような病気ですか?

1

足の静脈がこぶ状に膨れてしまって、表面にぼこっと浮き出てくる血管の病気です。原因は、静脈内にある逆流防止弁の故障です。そこが壊れると逆流した血液が足にたまり、血管が膨れてきてしまうのです。足のむくみやだるさ、足がつるなどの症状がみられることもあり、進行すると皮膚の黒ずみや潰瘍といった合併症を生じることもあります。命に関わる病気ではありませんが、自然に治ることはないので、足に異常を感じたら早めに血管外科医に相談することがポイントです。

下肢静脈瘤に注意した方がいいのはどんな人でしょうか?

日本には下肢静脈瘤の患者さまが約2000万人いるとされています。発生頻度は女性と男性が4対1で、ほとんどが女性の患者さまです。年齢層は10代から80代までと幅広いですが、年齢とともに発生頻度は高くなります。女性が多いのは妊娠・出産があるためです。静脈内の血液は足から心臓に向かって流れていきますが、妊娠していると、お腹の中にいる赤ちゃんの重みや、出産時に力む際の圧力が足の静脈にもかかり静脈弁が壊れ、血流が滞る原因になってしまうことがあるのです。また男女共通のリスクファクターとして、立ち仕事が挙げられます。

同院では下肢静脈瘤に対してどのような治療をされているのですか?

2

当院が特に力を入れているのは、日帰りで行うレーザー手術とラジオ波治療です。他の治療方法としては弁が壊れてしまった静脈を引き抜く「ストリッピング手術」がありますが、これは切開が複数カ所に及ぶ上、まれに神経が損傷を受けてしまうリスクがあります。対してレーザー手術は、患部の静脈に極細のレーザーファイバーを挿入し、血管内の壁をレーザーで焼いて血管を閉じてしまう手術。2㎜程度の傷が1ヵ所だけで済むため出血や痛みが少なく、神経を傷つけるリスクもありません。手術時間は20分ほどで、術後1時間程度の休息で帰宅できる回復の早さも特徴です。ラジオ波もレーザーと同様に血管を焼く治療で、かつ負担の少ない手術です。当院では、比較的静脈径の小さい患者さまにはこちらを選択して手術しています。

初診時は30分以上、じっくりと訴えを聞く

先生はなぜ医師を志し、血管外科を専門にされたのですか?

3

医師になったのはなぜですかね(笑)。これといって特別な理由はないんです。医者の家系に育ったわけではありませんし、身内が病気になって手術で助けられた経験があるわけでもありません。ただ、社会や人の役に立つ仕事をしたいという思いはずっとありました。理系の科目が得意でしたから、人の役に立ててやりがいのある理系の仕事として選んだのが医者でした。また現在は血管外科が専門ですが、もともとの専門は外科で、大学卒業後しばらくの間は外科医として勤務しました。当時の血管外科の先生方は血管だけでなく、外科全般の手術を行っていたんですよ。勤務医になりたての頃は、いろいろな先生から教えを受けましたが、なかでも血管外科の先生方は、みんな、手術が上手でした。そうした先生方の影響を受け、私も血管外科を志すようになりました。

下肢静脈瘤の専門クリニックを開設しようと思ったきっかけは?

血管外科って本来は、動脈瘤や動脈硬化などの動脈の病気を診ることのほうが圧倒的に多いんです。しかも緊急性を要するものがほとんど。下肢静脈瘤は命に関わる病気ではないので、言葉は悪いですが、一般的な血管外科を受診しても隅っこに追いやられてしまう可能性が高いんですね。特に大学病院は診療科により手術できる件数が決まっていて、動脈の手術を優先せざるを得ず、「弾性ストッキングをはいていればいい」「放置しても大丈夫」などと言われるのが実情。確かにそのままにしても問題がないことが多いのですが、患者さまの悩みはそこじゃないんです。足のむくみやだるさを解消したいとか、きれいな足を取り戻してスカートがはけるようになりたいとか。医師と患者さまの認識が完全にずれているんです。勤務医時代、そうした患者さまを何人も見てきて、少しでも手助けができればと思ったことが、開業のきっかけになりました。

診療の際に心がけていらっしゃることはありますか?

4

患者さまにとって何がつらくて、どうしたいのか、話をきちんと聞くこと。それと同時に、どういう病気であるか、ご自身が今どういう状態にあり、それが治療によってどう変わっていくのかということを、きちんと説明することです。とくに初診時は30分以上かけてじっくり診察をします。そのため1日に診察する初診の患者さまの数を制限し、十分な時間が確保できるようにしています。

時代のニーズにマッチした治療を提供し続けたい

日々の診療にお忙しい先生ですが、休日は何をして過ごされているのですか?

5

当院は木曜日の午後以外、毎日診療しているため休みはほとんどないのですが、あったときにやるとすればウインドサーフィンです。大学時代はずっとヨットをやっていて、その時からウインドサーフィンに興味を持っていました。ただ大学を卒業して勤務医になった途端に忙しくなり、結局はやらずじまいに。開業をきっかけに「何か新しいことを」と思い、始めました。最初は軽い気持ちでチャレンジしましたが、実際やってみると、ヨットと少し似ているところもあって、とても楽しい。風に乗ると結構スピードが出ますから、とてもスリルを感じるんですね。富士五湖の本栖湖や、千葉、利根川などに出かけて自然を満喫しています。といっても、趣味にのめり込むことはなくて、どちらかと言うと仕事を毎日していた方が肌に合います。休むと落ち着かないんですよね。クリニックにいれば患者さまに何かあった時にも連絡を受けられますし。

先生の今後の展望を教えていただけますか?

レーザーもラジオ波も保険が適用され、下肢静脈瘤の治療はこれらが9割を占めています。機器の性能も向上、術後の痛みが少なく再発率も低くなり、患者さまに安心して受けていただけます。また当院ではこのほど、腎臓病の患者様が血液透析を行う上で必要な「内シャント」の作製、治療、メンテナンスを再開し、血管に問題を抱える患者さまにより広く対応できるようバスキュラーアクセス治療用施設を開設しました。開業当時も行っていたのですが、下肢静脈瘤の患者さまが多く、一時的にストップしたのです。今後も血管疾患で悩む方に何ができるかを考え続け、時代のニーズにマッチしたクリニックであるよう努めたいです。また当院は、東京大学附属病院の血管外科の研修施設であり、現在、4人の医師が勤務しています。個人開業医はともするとガラパゴス化してしまう可能性がありますから、今後もこうした人的交流を保ち、先進的な情報を吸収していきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いできますか?

6

下肢静脈瘤は自然に治る病気ではありません。何もしないで放っておくと徐々にですが悪化していくので放置せず、早めに診察を受けることが重要です。何らかの処置を行う時は必ず私が診察し、チーム全体で情報共有しながら治療を進めますのでご安心ください。足のむくみや血管の浮き出しが気になっている方は、血管外科の専門医に相談していただきたいと思います。

Access