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山田麻子 院長の独自取材記事

アイビー大腸肛門クリニック

(豊島区/巣鴨駅)

最終更新日:2019/08/28

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女性の代表的悩みである便秘や痔。病院にかかったほうがいいことはわかっていても、気恥ずかしさから受診をためらっている人も多いのではないだろうか。JR・都営三田線の巣鴨駅そばに2006年に開業した「アイビー大腸肛門クリニック」は、女性医師による診療を行っているクリニック。待合室で男性と顔を合わせなくてもいいようにとの配慮から、女性専用の診療日も設けている。院長の山田麻子先生は便秘も痔も自己判断は禁物と警告する。痔の種類によっては、悪化するとがんになったり、人工肛門を余儀なくされるケースもあるそう。「大腸肛門科と聞くと敷居が高いと感じるかもしれませんが、“悩み相談室”のような感覚で気軽に受診していただければと思います」と話す山田先生に、詳しいお話を伺った。
(取材日2012年12月3日)

患者の9割は女性、男子禁制のレディース・デイも好評

こちらは痔の治療の専門病院である寺田病院のサテライトクリニックだそうですね。

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ええ。寺田病院は足立区のちょっと奥まった場所にあるので、仕事をしながらの通院となると結構、大変なんですよ。そこで駅にも近い交通アクセスのいい場所をいろいろ探した結果、現在の場所が見つかり、2006年にサテライトクリニックとして、この「アイビー大腸肛門クリニック」が開設されました。サテライトクリニックのメリットは、なんといっても、患者さんの利便性や都合に応じて、受診施設を選ぶことができることだと思います。例えば、ここで検査を受けて、後日、本院にあたる寺田病院に結果を聞きに行くこともできますし、逆に寺田病院で検査を受けた方が、何かの用事で巣鴨方面に出てきたついでにクリニックで結果を聞くこともできる。その辺は、フレキシブルに対応しています。

とくに女性にとって大腸肛門科は少し敷居が高いような気がするのですが。

当院では私がメインに診療していることもあって、患者さんのだいたい9割くらいは女性です。ただ、それでも待合室で男性と隣り合わせになるのはちょっと、という方がいらっしゃいますので、火曜日の終日と金曜日の午後は、女性患者さんだけの診療を行う「レディース・デイ」にしています。その日は、仮に男性患者さんがお越しになったとしても、大変申し訳ないのですが、事情をご説明してお帰りいただいています。もちろんスタッフも女性だけですから、安心して受診していただけるのではないかな、と思います。

こちらでは、どのような症状や病気を診ていただけるのでしょうか?

主に痔や大腸の検査をしていて、内視鏡を使う大腸検査では、大腸がんや大腸ポリープなどが見つかることもあります。また、私のもともとの専門は消化器内科で、前職の埼玉県立がんセンターでは胃の内視鏡検査もしていましたから、こちらでも受けていただくことが可能です。胃と大腸の内視鏡検査を同じ日に受ける患者さんもいらっしゃいますよ。それと女性に多い、便秘のご相談や治療も行っています。食事や運動など、日常生活上の注意点をアドバイスしていますが、それでも症状が改善しない場合は、安全性の高い薬から処方を始め、その後は経過を見ながら、薬を変えたり、服用する量を調節したりといったことをしていきます。

便秘の場合、どれくらいお通じがない場合に受診が望ましいのでしょう?

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5日に1回しかお通じがなくても、本人がつらくなければ、それは便秘とは言いません。逆に毎日1回お通じがあっても不快感や膨満感があるとか、力まないと出ないといった症状があるなら便秘なんですね。市販薬は使い続けると次第に量が増えていく傾向があり、それが便秘悪化の原因になることもあります。少しでもつらいと感じるなら早めに受診していただいて、生活習慣で改善できれば、それに越したことはないと思います。

痔に悩む女性を減らしたいとの思に駆られ、消化器内科から転身

痔の治療は手術などの外科的処置が中心になるのでしょうか?

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必ずしもそうではありません。大切なのはなぜ痔になってしまったのかということです。それが便秘や下痢などの便通異常によるものであれば内服薬でそれを改善しつつ、軟膏や座薬を使って、痔の症状を緩和していきます。それでもよくならない場合や痛みや出血がある場合、あるいは、いぼ痔やきれ痔にみられる脱肛(排便時に直腸の粘膜組織が外に出てくること)がある場合は、外科的治療を検討します。このうち内痔核(ないじかく)と呼ばれる肛門の内側にできるいぼ痔に関しては、注射によって痔を硬くし、直腸粘膜に固定させることで、便の通過に伴う出血や脱肛などの症状を緩和する「硬化療法」という治療もあります。メスを使わないため術後の痛みがほとんどなく、日帰りないし一泊で済むことがこの治療のメリットです。ただし痔が大きい場合や出血が多い場合は、やはり手術で切除しなければなりません。当院では中・軽度の方を対象にした日帰り手術も行っています。一方、入院治療が必要な方は本院にご紹介しますが、その場合も術後の経過観察は当院で受けることができますので、ご安心ください。

ところで先生が医師を目指されたのはなぜですか?

人に喜んでもらえたり、人を助ける仕事に就きたいという思いは小さな時からありました。弁護士や警察官になることを考えた時期もありましたが、文系よりも理系の科目のほうが得意でしたし、実家が病院で医師として働く両親の姿をずっと見てきたので、やはり自分に向いているのは医師だと思ったんです。上の2人の兄も医師で、両親からはお金もかかるし、お前は医師にならなくてもいいよと言われていたんですけれどもね(笑)。

消化器内科が専門だった先生が痔の治療に携わるようになったのはなぜですか?

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埼玉国立がんセンターから寺田病院に移った当初は消化器や大腸の内視鏡検査をメインに行っていましたが、その際、痔に悩んでいる患者さんがとても多いことに気づいたんです。ところが「痔がありますよ」とお話ししても、たいていの方は、「そうなんですよ。でも恥ずかしくて病院にかかれなくて」とおっしゃる。でも痔って、決して侮ってはいけない病気なんです。例えば、肛門の近くに穴が開いて膿や粘液が出る「穴痔」は、放置して悪化すると、がんができたり、人工肛門になってしまう可能性があります。そこで痔の専門家でもいらっしゃる副院長の寺田俊明先生に、私も痔の勉強をして診療に携わりたいと相談したことが大きな転機になりました。女性である私が診療することで、痔に悩む女性を少しでも減らすことができないか、そんな思いに駆られてのことでした。

趣味はキックボクシング、リングドクターとしての顔も

痔の治療を学ぶために寺田病院に移ったというわけではないんですね。

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実は、寺田病院に来たきっかけは、キックボクシングなんです(笑)。プロレス好きだった祖母の影響で小さな時から格闘技が大好きで、今では仕事のストレス解消やリフレッシュを兼ねて、キックボクシングのジムにも通っています。リングドクターの仕事にも以前から興味を持っていて、機会があったらやってみたいなと思っていました。すごく面白そうですし、リングサイトで試合が見られるなんてラッキーじゃないですか。寺田先生はずっとキックボクシングのリングドクターをされていて、私がキックボクシングのインストラクターの試合を応援に行った時に、お会いする機会に恵まれたんです。それで「すごいお仕事ですよね」なんてお話していたら、「女性のキックボクシングの試合もあるから、よかったら手伝ってよ」とお誘いいただいたんです。それをきっかけに、選手の試合前のドクターチェックなどの仕事に関わるようになって、そうこうするうちに寺田病院で非常勤で働くようになって、現在に至っているわけです(笑)。

キックボクシングのほかに、健康維持のためにされていることはありますか?

患者さんにアドバイスしていることは、自然と自分でも気をつけるようになりますね。バランスのいい食事を心がけることはもちろん、腸の動きや腸内バランスを整える作用のあるオリーブオイルを意識的に摂取したり、水分を1日1.5〜2リットル取るようにしています。最近はまっているのはジェノバソースを作ることです。ジェノバソースの中にはバジルや松の実、オリーブオイル、チーズなど腸にいいものがいっぱい入っているんですよ。私はそれをパスタにあえたり、サラダやカルパッチョにかけたり、自分で焼いた全粒粉のパンにつけたりして食べています。

今後の先生の夢を教えていただけますか?

痔に悩んでいる方にとって、大腸肛門科の敷居が今よりも低くなってほしいと思っています。必ずしもうちのクリニックでなくてもいいんです。「痔は恥ずかしいことではない、誰もがかかる可能性がある病気なんだ」という意識が一般に広く浸透することが理想です。大それたことはできませんが、ちょこっとでもその手助けをすることができればいいなと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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当院は大腸肛門科ではありますが、「悩み相談室」のような感覚で気軽に受診していただきたいと思います。「便秘なんかで病院にかかるのは気が引ける」なんて思わずに、少しでもつらいことや心配なことがあったら、1人で悩んでいないで、まずは相談にお越しください。

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