医療法人社団瑞雲会 高田馬場病院

中本 譲 院長

26111 df 1 main 1397708093

高田馬場駅から徒歩3分、神田川沿いの場所でされた「高田馬場病院」。1925年に設立し、内科、整形外科、血管外科を中心に、子どもから高齢者まで幅広い内容の診療を行っている。手術室や47床の入院施設を備える24時間体制の救急指定病院だ。院内はどこか家庭的な雰囲気を感じさせる、地域医療を長年支え続けている病院だ。特徴的なのは、整形外科の外反母趾手術と血管外科の下肢静脈瘤手術で、年間300例の実績で人気が高い。また、高齢者の医療と自立支援に特に力を入れており、介護老人保健施設「安寿」も開設している。院長の中本譲先生は、温かな人柄で患者が相談しやすい雰囲気を持つ、経験豊かな内科医だ。パリ第6大学医学部を経て日本大学医学部、同大学院を卒業。日本大学板橋病院で肺がん治療を専門に実績を積み、高田馬場病院の3代目院長に就任した。豊島区医師会副会長を務め、東京都医師会から「地域研究奨励賞」を受賞するなど地域に根ざした医療を続けて来た中本先生に、病院の特徴や医療にかける熱い思いをお話しいただいた。
(取材日2014年3月24日)

内科、整形外科、血管外科の三本柱で地域医療を支える

―90年近くの歴史のある病院ですね。

当院は大正14年の創立以来、高田馬場周辺の地域医療を担ってきた病院です。入院施設が47床あり、大病院と小さなクリニックとの中間として、病診連携に力を注いでおり、周囲の大病院のサテライトの役割を果たしています。救急指定病院で24時間体制をとっており、診療科目は内科一般、呼吸器科、循環器科、消化器科、外科、血管外科、整形外科です。時代の変遷から地域でも昔から住み続けている人は減少してきており来院される方の三分の一程度、あとは大学、専門学校の生徒さんや、新しく増えているマンションなどに住む若いファミリー層、近くにお勤めの方が三分の一、残りの三分の一は救急医療で来られる患者さんといった割合ですね。年齢層は子どもから高齢者まで幅広いですね。風邪をひいた、頭が痛い、お腹が痛い、足が痛いといった症状から、高血圧など生活習慣病の患者さん、高齢者の方の脳梗塞のフォロー、肺気腫や慢性の呼吸器疾患などさまざまな患者さんが来院されます。地域の方が、何かちょっと気になることがあるとまずこちらに診察に来られる、なんでも気軽に相談できる病院という役割を果たしています。

―病院の特徴を教えてください。

当院は、整形外科、血管外科、内科の三本柱を基盤に診療を行っています。整形外科の町田英一先生はテレビでもお馴染みの「足の爪」の先生です。当院で外反母趾の治療、陥入爪や巻き爪に対する矯正治療、足底挿板、外反母趾の手術を手がけています。特に外反母趾手術は年間300人の実績があり常に6ヵ月待ちです。小学生からお年寄りまで外反母趾で苦しんでいる方は多いです。外反母趾になると足が痛くて歩けなくなってしまうため、そこで足底挿板、つまり足に合う靴の中敷きを作成する治療を行っています。足の曲がった爪も、手術なしで矯正治療が可能です。慶應義塾大学病院から出向していただいている血管外科の尾原秀明先生は 米国スタンフォード大学移植外科研究員も務めたことのある血管外科の専門医です。主に下肢静脈瘤、閉塞性動脈硬化症、深部静脈血栓症、腹部大動脈瘤などの疾患を取り扱っています。特に、下肢のだるさなどの自覚症状に加え、色素沈着、潰瘍などの皮膚病変が起こる下肢静脈瘤は40代以降の女性に増えていますね。下肢静脈瘤の手術は年間300人の実績で3ヵ月待ちです。そして、呼吸器、内科一般は私が担当しています。肺炎、胃潰瘍、虫垂炎など一般的な病気は当院で手術や治療が可能で、特に力を入れているのは高齢者の医療と自立支援です。

―高齢者の医療と自立支援とは具体的にはどんなことでしょうか?

高齢化社会で介護の必要な方が増えて、より重要となってきた高齢者の慢性期医療を当院では担っています。特に高齢者は、在宅医療、病院からの退院後の介護の問題が深刻です。今は大家族ではなく核家族がほとんどで、共働きで介護の担い手がいない、高齢者の夫婦のため老々介護になる、そして独居の方も多いといった事情から、現実的に家庭での介護が大変なのです。当院の周りは大病院が多く、高齢者の退院の際はそうした病院から当院にお声がかかります。大病院は長くは入院できませんが、そこを退院してからすぐに家に帰れない、自宅での在宅医療が難しいという方、特別養護老人ホームに入られる場合など、まず当院に入院治療をして状態が良くなってから、自宅に戻られたり、施設に入居されたりします。高齢者は急変されることもあり、家へ帰れずにずっと入院されている方もいます。慢性期医療と同時に、高齢者の自立支援が重要と痛感し、2005年に池袋に当院の関連施設として介護老人保健施設「安寿」を開設し私が理事長を務めています。106床あり、医療がある程度落ち着いて、食事療法やリハビリテーションが必要な方、お世話の必要な認知症の方の入所、急にご家庭で介護が受けられなくなった方への生活支援、短期入所療養介護とともに、通所リハビリ施設を備えており、高齢者の自立支援に力を入れています。



Access