滝川勲先生、本橋尚子先生の独自取材記事

やまとむらデンタルクリニック

(文京区／千石駅)

最終更新日：2024/02/15

国道17号線沿いに立つビル2階に「やまとむらデンタルクリニック」はある。患者に寄り添うことをモットーに、一般歯科・小児歯科・口腔外科など、幅広い分野に対応する歯科医院だ。2019年に前院長が急逝したが、縁のある歯科医師たちの協力によりこれまで診療を続けてきたという。現在は滝川勲先生と本橋尚子先生、2人の歯科医師が引き継ぎ診療にあたっている。「前院長の時から『変化』するのではなく、『進化』していくことを大切にしながら日々努めています」と話す滝川先生と本橋先生に、同院の歴史やそれぞれが得意とする分野などについて語ってもらった。

（取材日2023年7月4日）

前院長の思いを引き継ぎ、患者に寄り添う診療を続ける
2人の歯科医師の強みを生かし、幅広い診療に対応
紹介したい、ずっと通いたいと思える歯科医院をめざす

前院長の思いを引き継ぎ、患者に寄り添う診療を続ける

まずはこちらの歯科医院の歴史について教えてください。

【滝川先生】当院は2009年に、前院長である太田先生が開院された歯科医院です。2019年に前院長が急逝されたのですが、患者さんを大切に思い、遺志を引き継ぐ歯科医師やスタッフ、多くの仲間が協力し奥さまとともに歯科医院を守り続けてきました。現在は私と本橋先生、2人の歯科医師が前院長とこれまでつないでくださった多くの方々の思いを胸に対応しています。

「前院長の思い」とは、どのようなものかお聞かせください。

【滝川先生】前院長は「大学病院のような歯科医院」をめざしていたとお伺いしています。症状や年齢を問わず、幅広く質の高い診療を提供できるように、設備や機器をそろえてありました。診療方針としては、「患者さんに寄り添うこと」を大切にしていたとお聞きしました。患者さん一人ひとりにある受診の背景や、治療に対する考えをくみ取り、長い目で見たときにベストな治療法を提案できるように努めていたみたいです。さらに、納得した上で治療を選んでいただくために、必ずいくつかの選択肢を用意し、それぞれの利点・欠点を隠さず説明していたとのこと。私もこれまで診療を行う際、同じ考え・対応を大切にしてきました。ですから、当院のモットーは前院長の時から変えずに続けているのです。

こちらでは以前から、「患者さんに寄り添うこと」を大切にしているのですね。

【滝川先生】ええ。患者さんの意志を尊重し、一緒にゴールをめざすことを大切にしています。治療に満足していただくためには、治療に納得していただくことが重要だと考えているので、決してこちらの意見を押しつけることはしません。丁寧にお話を伺い、希望に沿った治療法を提案させていただいています。話しやすい雰囲気を意識しているので、何でもお話ししていただけたらうれしいです。
【本橋先生】前院長が大切にしていた「患者さん一人ひとりに寄り添い、丁寧に対応する姿勢」は、当院に在籍するスタッフ全員が引き継いでいます。特に患者さんとお話しする時間をたっぷりと設けることは、今も可能な限り実施しています。患者さんと歯科医師、それぞれがめざす方向性のずれをできる限りなくして、無理のない治療につなげるためです。

2人の歯科医師の強みを生かし、幅広い診療に対応

こちらで対応している診療を教えてください。

【滝川先生】一般歯科・小児歯科・予防歯科・口腔外科・矯正歯科・インプラント治療・審美歯科に対応しています。基本的に院内での完結をめざしていますが、より精密な検査・治療が必要だと判断した場合は、無理せず適切な医療施設をご紹介するのでご安心ください。ご来院の際はまず電話でのご連絡をお願いしていますが、急患にも対応しています。急に歯が痛くなった、義歯が割れたなど、何かありましたらすぐ連絡していただけたら幸いです。また本橋先生をはじめ、お子さんの対応に慣れているスタッフが多いのも当院の特徴の一つ。子どもの歯の状態に関する相談の他に食育のアドバイスもできるので、興味がありましたらぜひお声がけください。

滝川先生と本橋先生、それぞれが得意とする診療分野は何でしょうか？

【滝川先生】私は予防歯科を得意としています。歯は一度削ってしまうと元に戻らないのを懸念してのことです。予防をしっかりと行い、健康的な口腔内を維持することが大事だと啓発に努めています。美容院へ行くのと同じように、歯科医院にも「状態を診てほしい」「クリーニングしてほしい」と痛みがなくても定期的に来るのが、多くの人にとって当たり前になると良いですね。
【本橋先生】口腔外科を専門に研鑽を積んできたので、親知らずの抜歯や顎関節症の治療などが得意です。また、子育て経験を生かして、お子さんとその親御さんへの対応にも尽力しています。治療計画を提案するときは、お子さん一人ひとりの性格はもちろん、学校行事も考慮するようにしていますね。親子で通いやすい歯科医院だと感じていただけるのではないでしょうか。

診療の際に心がけていることはありますか？

【滝川先生】治療中も治療後も、可能な限り痛みに配慮した診療を心がけています。以前自分が診てもらった時、思ったより痛みや不安を感じたのです。自分が患者さんの立場になってみて、「治療の際はもっと痛みが強くてつらい思いをしやすいだろう」と気がつきました。少しでも診療中の負担やストレスを軽減できるように、機器は痛みを抑えやすく、音が小さいものを使用しています。麻酔は必ず体温に近い温度に温めてから使っています。処置が終わった際に、「もう終わったの？」「全然痛くなかった！」と言っていただけたらうれしいです。

本橋先生はいかがでしょうか？

【本橋先生】今ある歯を残せるように、なるべく削らない治療を心がけています。長期的に見たときに、「あの時、歯を削らなくて良かった」と思っていただけるのが理想ですね。また、歯科医院のマイナスイメージの払拭にも注力しています。痛いことをされる場所、怖い場所など、歯科医院に対して苦手意識を持っている方は少なくありません。実は私もその一人。だからこそ「想像より怖くなかった」と感じていただけるように、嫌だと思う気持ちに寄り添いながら無理のない治療の提案を続けていこうと思っています。

紹介したい、ずっと通いたいと思える歯科医院をめざす

設備・機器について教えてください。

【本橋先生】歯科用CTや口腔内カメラなど、多様な設備・機器がそろっています。全身疾患や障害のある方にも気軽に治療を受けていただけるように、開院当初から笑気吸入鎮静器を用意。前院長から笑気麻酔を用いた治療法をしっかりと伝授していただいているので、今も変わらず提供が可能です。また、院内は常に清潔感を保つよう心がけています。空気清浄機や口腔外バキュームを導入し、使用したハンドピースは患者さんごとに交換・滅菌。ユニットなど多くの人が触れる場所はこまめに消毒・清掃しています。感染症への不安が少ない状態で、気持ち良く過ごしていただけるでしょう。

今後の展望をお聞かせください。

【滝川先生】これからも患者さんが求める歯科医療を提供し続けたいです。また、何でも相談したいと思っていただける存在をめざしています。実現のためにも、患者さんの気持ちを常に考慮し、それに応えられるように研鑽を続け、歯科医師としても歯科医院としても「進化」していくつもりです。最終的に、「家族や友人に紹介したい」と思ってもらい、紹介された人にも「行ってみたい！」と思っていただける歯科医院になりたいですね。
【本橋先生】「ずっと通いたい」と思っていただける歯科医院をめざしています。長く通っていただき、患者さんの成長を見届けられたらうれしいです。また、診療を長く続けていけば、高齢となり通院が難しくなる方が増えるでしょう。そうなっても最後まで責任を持って診られるように、将来的に訪問診療の実施を検討しています。

読者へのメッセージをお願いします。

【滝川先生】患者さんの多くが、「歯が痛い」など何かしら受診する理由があって歯科医院に来られると思います。しかし歯は体の健康維持に欠かせないものであり、一生大切にしたいものですから、特に理由がなくても定期的に来ていただきたいです。地域の歯科医院として、皆さまの人生を豊かにするサポートに努めます。
【本橋先生】在籍する歯科医師は何度か変わってきましたが、カルテはすべて開院当初から続けて使用しています。診療内容だけではなく、どのような話をしたかまで細かく記録を残しているので、ずっと前に受診してからしばらく来ていなくても「続き」から診療を実施可能です。ぜひこの機会をきっかけに、久しぶりに来ていただけたらうれしいです。