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和智 行夫 院長の独自取材記事

みらいメディカルクリニック茗荷谷

(文京区/茗荷谷駅)

最終更新日:2023/12/27

和智行夫院長 みらいメディカルクリニック茗荷谷 main

東京メトロ丸ノ内線の茗荷谷駅から徒歩1分。「みらいメディカルクリニック茗荷谷」は2023年11月から和智行夫(わち・ゆきお)先生を院長に迎え、新しい診療体制を整えている。それまでそれぞれの診療科を専門とする医師が診察をするかたちだったが、新しい体制ではほとんどの時間を和智院長が担当。地域のかかりつけ医としていつでも頼れる存在になろうとしている。和智院長は近隣のクリニックで長く内科や小児科、訪問診療に携わってきたベテラン医師。その経験や、自身が大きな病気を患った体験を生かし、患者の気持ちに寄り添った診療に努めている。医療に対する信念やクリニックにかける思いを聞いた。

(取材日2023年11月27日)

いつ来ても同じ先生に診てもらえる安心感を

院長に就任なさった経緯から教えてください。

和智行夫院長 みらいメディカルクリニック茗荷谷1

同じ文京区の目白台にあるクリニックで20年ほど副院長を務めていました。そちらを娘さんが引き継ぎ、代替わりするタイミングで、こちらの院長に就任しました。前のクリニックでも一家のかかりつけ医として、下は2ヵ月の赤ちゃんから上は100歳を超える高齢の方まで、幅広く診療してきました。また、診療する中で、通院できなくなった患者さんを中心に、訪問診療にも力を注いでいました。そういった経験は、こちらのクリニックの幅広い医療を地域の方に提供するという姿勢にも一致しますので、生かしていきたいですね。

こちらはもともとは「松本医院」としてスタートしたそうですね。

前理事長の松本正雄先生は、往診のために町を自転車で疾走する姿が語り草になっている開業医でした。私も医師会でお目にかかっていました。クリニックは2011年に再開発のためリニューアルし、さらに2015年に「みらいメディカルクリニック」と改称し、息子さんの松本昌和先生がグループの代表に就任しました。その後診療の幅を広げ、それぞれの診療科を専門の先生が担当するかたちを取っていたようです。今後は小児科の先生の診察日がありますが、基本的には私がすべての診察にあたります。患者さんには「いつ来ても同じ先生に診てもらえる」という安心感を持っていただけたらと思っています。予防接種も今までは小児科の先生のみ行っていましたが、私も小児科の経験があり、接種ができますので、曜日が限られないようになります。また、前に勤めていたクリニックから引き継いだ方も含め、水曜の午後には、訪問診療も引き続き行います。

こちらの患者さんの特徴などありますか?

和智行夫院長 みらいメディカルクリニック茗荷谷2

地域の特色でもあるのでしょうが、以前勤めていたクリニックは幅広い年齢層でありつつ、高齢の方が多く来てくださっていました。こちらはもう少し下の、中高年の患者さんが多いように感じています。これからさらに社会の高齢化が進んでいく中で、そういった方たちには予防の意味も込めて、今注意しておいたほうが良いこと、例えば「検査結果からのこの項目は注意しておいたほうがいい」とか「こういう食生活は見直しましょう」といった、将来を見据えたアドバイスをしていきたいですね。

患者の目を見て、親身な診療を

診療するとき、どういったことを大切になさっていますか?

和智行夫院長 みらいメディカルクリニック茗荷谷3

今はご存じのとおり、電子機器が発達し、ともすると、パソコンの画面ばかり見て診療を進める先生もいると聞きますが、それは避けたいですね。できる限り、患者さんの目を見ながら診療し、人と人との関わりを大切にしたいですね。お顔を見ることで、表情や仕草から気づくこともありますから。訪問診療の場合は、患者さんに家でどのように過ごしていただくか、急に状態が悪くなった時どのように対応するかなどを、常に頭に置きながら診ます。最終的には看取るかたちになることもあり得ますが、その受け入れ方は患者さんによって違います。受け入れられない方にどのようにご説明するかなどはやはり難しいですし、患者さんと向き合うことでこちらが学ぶことも多いですね。

印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか?

以前、ある企業の社長さんに最期の看取りを依頼されたことがあります。その方はたいへんしっかりした、きっぷのいい方で、「あとどれぐらい生きられるか」とお尋ねになり、「おそらく〇〇ヵ月ぐらい」とお話ししたところ、その間にすべての手配と後始末をなさいました。奥さまがご病気でしたので、そのお世話を誰に任せるかなど、本当に見事なまででした。そうして穏やかに最期を迎えられた。なかなかできることではなく、強く印象に残っています。

難しい場面も含め、患者さんとコミュニケーションを取る上で、心がけていらっしゃることは?

和智行夫院長 みらいメディカルクリニック茗荷谷4

まずは患者さんの話に耳を傾けることです。気軽にお話ししていただくには、時間の積み重ねも必要で、最初は型どおりの問診から始まって、何回かお話するうちに、少しずつお互いのこともわかっていくかと思います。患者さんにとって身近な存在、ご家庭のことや暮らしのことなど、何でもざっくばらんに相談できる医師でありたいと思っています。どうぞ気軽にお話しください。親身になって伺いたいと思います。

大病の経験から患者に寄り添う医療を大事に

医師を志されたきっかけがあれば教えてください。

和智行夫院長 みらいメディカルクリニック茗荷谷5

高校受験を控えた中学2年生のとき、腎盂腎炎という病気にかかってしまいました。溶連菌感染症の一つだったのですが、当時はその原因がなかなかわからず、苦しみました。小児舞踏病といって、頭の神経の疾患なんですが、体が勝手に動く症状も出てしまい、動かすつもりのない筋肉が使われひどく疲れたり。1年棒に振って留年する話も出て、精神的にも追い詰められました。それが虎の門病院の神経科の先生を受診したところ、原因がわかり、ペニシリンの投与による治療が行われました。それが医師という職業に興味を持つきっかけでした。大学入学後、自分はこの職業に向いていないんじゃないかと悩んだこともありましたが、寄生虫の研究をしている先生と巡り合い、医学の道に引き戻されました。大学を卒業してからは麻酔科を専門に選び、ずっと麻酔科の医師として働いていました。

麻酔科医師からホームドクターに転身なさったのはなぜですか?

麻酔科の医師はなかなかハードな仕事で、オーバーワークでもあったのでしょう。脳梗塞を起こし、6ヵ月ほど左半身不随で働けない状態になってしまいました。今から21年前のことです。退院して社会復帰しましたが、麻酔業務は力仕事もあるので、復帰は難しいと考え、自分自身の経験を生かせるかなとリハビリテーション科に移りました。そこから訪問診療をやってみないかと声をかけていただき、今に至ります。ですから、重篤な病気を発症する前の予防に力を入れたいというのは、私自身の切実な思いでもあるんですよ。だんだん筋力が落ちて、運動能力が落ちていくのを肌で感じたことは、患者さんにお話しするときにも、自分の経験をもとに語れるところはありますね。

お忙しい中、どういったことでリフレッシュなさっていますか?

和智行夫院長 みらいメディカルクリニック茗荷谷6

電子機器が好きなので、VRが体験できるゲームなどを楽しんでいます。ドローンの操縦も始めました。旅行に行ったときなど、自分では見ることのできない空中からの風景が撮影できますし、家族の様子を上空から撮ることもできます。なかなか面白いですよ。映画やアニメに出てくるような空撮映像が、自分で撮れるのですから。

最後に、これからの展望をお聞かせください。

「みらいメディカル」という院名には「未来永劫続く、医療の実践」という理念が込められています。時代や住む人が変わっても、しっかりと地域に根を下ろし、未来の尊い命を守っていきたいというグループの願いに共感してその一員になりました。これまでの経験を生かし、頼れるかかりつけ医として、地域に密着した医療を提供していきたいと思っています。就任してまだ日が浅いので、慣れないこともあるのですが、忙しさに紛れて患者さんを診ることがおろそかにならないように、お一人お一人に丁寧に向き合っていきたいですね。

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