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前島伸一郎 院長の独自取材記事

ニコライ歯科

(文京区/根津駅)

最終更新日:2019/08/28

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東京メトロ千代田線根津駅から歩いてすぐ。「ニコライ歯科」は、下町の風情を残し、個人商店が建ち並ぶ不忍通り沿いにある建物の2階にある。こじんまりとした待合室は清掃が行き届き、診療室へ通じる通路には前島伸一郎院長お勧めの美術展やオペラのフライヤーが貼られている。明るく広々とした院内にはクラシック音楽が流れ、おおらかな笑顔と優しい口調で語る院長の佇まいと相まって自然とリラックスした気分にさせてくれる。嫌がって泣いてしまうような子ども少なく、地域の子ども患者が多く来院しているという院長の話にもうなずける、温かみのある歯科医院だ。開業以来、地域の校医を務め、小児期からの予防の重要性を啓蒙して来られたという院長に、これまで大切にしてきた診療方針と患者に対する想いを聞いた。
(取材日2015年3月5日)

開業以来33年。親子3代に渡って親しまれる歯科医院

開業に至った経緯を教えてください。

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1982年開業なのでもう30年以上も前ですね。私の出身校である東京医科歯科大学の卒業生が集まって「ニコライグループ」というグループをつくっており、私もそこに参加していたんです。ニコライグループでは大学病院から紹介された患者さんの受け皿としていくつかの歯科医院を開業していたのですが、ここもその中のひとつでした。15年間くらいはグループの分院として運営し、その後私が院長となって独立したというのが経緯になります。名前の「ニコライ」の由来は、東京医科歯科大学にちなんだ名前を、ということで、大学があるお茶の水の地の有名な「ニコライ堂」から。他にも「聖橋」や「湯島天神」といった言葉が候補に上がったのですが、すでに似た名前の歯科医院があったので、じゃあ我々はニコライでいこうか、と(笑)。患者さんからもよく聞かれるのですが、特にキリスト教と関係があるわけではないんです。

開業するのに根津を選ばれたのはなぜですか?

大学からのアクセスですね。御茶ノ水から地下鉄ですぐですから、東京医科歯科大学から紹介された患者さんも来院しやすいだろうというのが大きな理由です。他の医院も大学のお膝元の「お茶の水ニコライ」をはじめ、「池袋ニコライ」など患者さんが来やすい場所を選んで開業しています。医院名を変えたりしていますが、今も当時からの仲間がそれぞれの医院でがんばっていますよ。根津という土地は「谷根千(やねせん)」という言葉があるように古くから続く下町で、アットホームで暮らしやすい街ですね。最近は核家族化が問題になっていますが、この辺りには親子3代が一緒に住んでいるご家庭も多いですし、お子さんもひとりっ子のお宅の方が少ないくらいです。

患者さんも家族皆さんが来られるのですか?

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そういうご家族は多いですね。もともとは大学から紹介された患者さんばかりだったのですが30年も続けていますから地元の患者さんもかなり多いです。地元の患者さんのうち2割が小児です。子どもの頃診ていたお子さんが、結婚して娘さんや息子さんを連れてこられたり、「先生、引っ越しても、子どもの頃からの床屋と歯医者は変えられないんですよ」なんて言いながら、遠くから来られる患者さんもいらっしゃいます。

校医、講師として、小児期からの予防の大切さを啓発し続ける

校医としてもご活躍されているそうですね。

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はい。今は近くの国立大学付属高校の非常勤講師だけですが、開業以来、地域の幼稚園、保育園、小中高で学校医や検診医をしていました。最近は正しい知識が浸透して、むし歯になるお子さんが激減しましたね。私も長い間、むし歯や歯周病は感染症であって、小さい頃から親御さんが注意してあげることで防げる病気だという知識を子どもたちにも親御さんにも啓発し続けてきました。そういった歯科医師の努力が少し実ったのかなと思うとうれしいですね。保健所の母親学級でも講師を勤めていて、これから母親になる皆さんにも予防の大切さをお話ししてきました。そのように知識を広め続けることが私の生きがいです。私は、予防の意識がもっと高まることで、歯科医師が必要ない時代が来るのではないかと思っていますし、そうなることを願っています。実際、将来仕事が無くなるかも知れないからと言って、自分の子どもたちには歯科医師になることを勧めなかったくらいですから(笑)。

診療に際してこだわられていることはありますか?

インフォームドコンセントは大切にしています。治療の内容や症状についてきちんと説明すること。それから、大学病院と同レベルの診療をめざしています。むし歯治療にしても、ただ削って冠を被せるだけではなくて、予後を考えた精度の高い治療を心がけています。それから、1本の歯だけではなく、お口の中を総合的に、時間が許す限り丁寧に診ること。最近多いのが、主訴以外のところが不調の原因となっているケースです。例えば、むし歯を治療しても歯が痛むといった症状の裏には、噛み合わせや噛み締めが影響している場合があるんです。当院では20年以上も前からそこに着目して、マウスピース治療もいち早く導入しています。症例も豊富なので、歯は悪くないのに痛みがある、身体の調子が優れないといった方は一度相談してほしいですね。また、私の大学の専門は摂食機能保存学分野といい、義歯(入れ歯)やブリッジ、インプラン等でお口の中の噛みあわせを再構築する分野ですね。当時は義歯やブリッジぐらいしかなかったのですが、20年前ぐらいからインプラントが広まり始めました。インプラントは、周りの歯を傷めずに噛みあわせを再構築できるメリットがあり、しっかり噛めるようになることから、その刺激は顎骨から脳に伝わり、脳の活性化を促し、認知症の予防や老化を遅らせるのに大いに役立ちます。私も10年前から臨床に取り入れ、日本先進インプラント医療学会の専門医を取得して、10年で300本ほどのインプラントに対応してきました。歯科医師になって40年という経験を活かして、患者さんの年代に合わせた治療をご提供できると思うので、色々と相談していただけたらと思います。

小児歯科に関してはいかがでしょうか?

大切なのはブラッシングの習慣づけですね。それは本人だけではなくて親御さんも対象に含みます。ある程度成長すれば本人の心がけになりますが、まだ小さい頃には親御さんの仕上げ磨きがとても重要ですから。それからなるべく痛くないように。長年お子さん相手に診療していますから、お子さんが気づかないうちに麻酔を打ってしまうなんて技術も身についているんですよ。

診療室は広くて開放的ですね。

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本当はアメリカの歯科医院のように診療チェアごとに個室にしたかったのですが、広さの問題があって実現できなかったんです。その代わり、なるべくチェア1台1台の間を広くしました。さらに4台のうち1台はお年寄りや身体の不自由な方でも座りやすいチェアを入れています。チェア本体が回転できて手すりもついているので座りやすく、座り心地の良いウレタン素材を使っているから身体への負担が少ないんです。それから、診療の順番待ちで退屈しないように、壁には絵を飾って、季節ごとに変えたりしています。個人的にも楽しめますし患者さんからも好評です。BGMはモーツァルト。私が好きということもありますが、モーツァルトの曲には気持ちを落ち着かせてリラックスさせてくれる効果があるんだそうですよ。

美術や音楽に親しんだ子ども時代。次世代への責任を持った歯科診療を

通路にオペラや美術展のチラシが貼られていますね。

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完全に私の趣味です(笑)。絵や音楽が大好きで、好きな作家の美術展があれば必ず2回3回と足を運びますし、まとまった休みには海外まで出かけて美術館やオペラやミュージカルを見るのが何よりの楽しみです。やっぱり美術品や舞台は生で見るに限ります。迫力が全然違いますよ。

子どもの頃からお好きだったのですか?

ええ。祖父が彫刻家で晩年は日本を離れ日本庭園の設計をしたり美術関係の嗜好が強い家系でして、その話を何も知らない子供(ひ孫)も芸大をめざし今は渡欧したまま6年にも成ります。私も子供の頃は建築家になりたいと思っていた時期もありました。バイオリンも習っていましたね。残念ながらどれもものにはなりませんでしたが、手先だけは器用でした。身体を動かすのは子どもの頃から苦手でした。ただ下手なりにゴルフが好きで、健康のことも考えて月に1度くらいのペースで楽しんでいます(笑)。

これからどんな診療を続けていきたいと思われますか。

これまで自分が診てきた患者さんに対しては、できる限りお世話し続けたいと思っています。それから、主訴を治して終わりではなくて定期的なメインテナンスを受けてもらえるよう働きかけ続けること。もう20年も通っている患者さんも何人もいます。いつまでも自分の歯で美味しくご飯が食べられ、風邪を引かない身体、それが健康寿命、を延ばすことです。そのお手伝いをしたいと思っています。

読者へのメッセージをお願いします。

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特にお子さんをお持ちのお父さんお母さんには、歯の健康は自分だけの問題ではないということをよく認識していただきたいですね。お口の中の病気に対する正確な知識を身につけて、次の世代に対する責任を持って子育てをしてほしいと思います。私もその助けとなることをしていきたいですね。

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