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田代 健一 院長の独自取材記事

羽田バス通りクリニック

(大田区/穴守稲荷駅)

最終更新日:2022/06/24

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京急線穴守稲荷駅から徒歩3分。弁天橋と産業道路を結ぶ、地元で「バス通り」と呼ばれる通り沿いに「羽田バス通りクリニック」はある。以前勤務していた病院の診療方針変更に伴い、この地域の医療が手薄になることを心配して開業することを決意したと当時を振り返る院長。現在は地域に密着したクリニックとして根づき、幅広いニーズに応えているようだ。地域医療を支える田代院長に診療で大切にしていることや医師としての理念などを聞いた。

(取材日2012年7月5日/更新日2022年6月16日)

羽田地区の医療を支えたい。その思いから開業を決意

先生の理念は「病気を診ずして病人を診よ」だと伺いました。

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私の母校、東京慈恵会医科大学の学祖・高木兼寛先生の言葉です。もともと私が医療の道をめざしたのは、地元の町のお医者さんへの憧れからでした。そこに人の体や病気を治すといった科学的な興味が加わり、次第に医師になりたい気持ちが強くなっていったんです。そして大学を選ぶ時は、研究よりも医療現場で患者さんをしっかりと診る勉強に力を入れたいと考えました。「病気を診ずして病人を診よ」とは、病気そのものを診るだけではなく、病人に寄り添う心の通った医療を指し、現在も診療時に大切にしている考えです。慈恵会医科大学で学べたことを、今でも誇りに思っています。

こちらで開業されたのは、どのような経緯があったのですか?

この羽田地区は昔からお住まいの方も多く、「病気によってあちらだ、こちらだと分けないで、同じ病院で治療してほしい。とにかく先生にまかせるから」と、信頼を寄せていただける人情味あふれる地域です。当時、私の勤めていた病院は、そうした皆さんの希望に応えられると考えていました。ある程度まで高度な検査や手術をカバーし、「ここに来たら最後まで面倒を見てくれる」という、地域の医療を担う中堅病院でしたが、方針が大きく変わり、外科、整形外科など急性期の外来機能をなくすと聞き、代わりになるクリニックが必要だと考えました。この場所で皆さんの健康を守るために開業しようと決めたんです。

この地への思いが強かったのですね。

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一生懸命診療していると、患者さんから厚い信頼をいただける地域なんです。そして病気を治療する時でも、この場所から離れたくない方が多く、皆さんが地元に愛着を感じています。他の病院で手術を受けなくても済むよう、私も期待に応えるため必死に勉強しました。病院の先輩からも手厚く指導を受けるなど、いわばこの地域の皆さんに私は育てられたのです。

誰でも気軽に受診でき、地域の想いに応えるクリニック

クリニックの特色を教えてください。

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「病気を診ずして病人を診よ」の理念のとおりに、どなたでも、どんな症状の方でも寄り添えるクリニックをめざしています。消化器専門だから心臓は別のクリニックに……などとは言いません。来ていただいた患者さんはきちんと診察して、私が治療できる症状ならそのまま担当し、より専門の診断が必要なら適切な病院をご紹介します。当院の診療科は内科、消化器内科、外科、皮膚科ですが、実際はそれ以外の幅広い症状も診ています。近所の駆け込み寺だと思って、気兼ねなく受診してください。また私は消化器が専門だったので、内視鏡検査にも対応しており、静脈麻酔を併用した苦痛の少ない内視鏡検査や日帰りで行う大腸ポリープ切除術も行っています。

複数の医師が診察にあたっているそうですね

ありがたいことに当院を頼りにしてくださる方が多くなり、待ち時間が長くなってしまっていたことに対しては心を痛めていましたので、その対策として、東邦大学から非常勤医師を派遣してもらい金曜日の診療を開始したり、2診体制で診察できる曜日を増やしました。また、長年この地域を支えてこられた整形外科が閉院されたため、現在臨時で整形外科の医師による診療を受けられる時間を設けつつ、整形外科としてこの地域に開院してくださる医師を見つけたいと考えています。

診療する時に大事にされている点は何でしょうか?

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科学的な根拠に基づく治療を行うことは大前提ですが、その上で、患者さんが「何を求めて受診しているのか」をしっかり捉え、それに丁寧に応えていきたいと思っています。例えば腰の痛みでおみえになった患者さんに、「この痛みは大丈夫だから、それよりも血圧の高いほうが問題で、それを治しましょう」と伝えても、ご本人は納得されにくいでしょう。そういった画一的な対応は、私にとって地域に根差す診療とはいえません。「病気を診ずして病人を診よ」に通じることですが、患者さんが一番つらいと感じることを解決するために、ご本人の話にしっかりと耳を傾けたいと思っています。もちろん先ほどの例では、血圧が高いという事実も放ってはおけません。そちらも治療していただくよう、ご理解をいただくことも大切です。最終的なゴールとして患者さんが納得できる治療を提供していきたいです。

外来も在宅も含め、総合的に診ていく地域医療をめざす

「羽田バス通りクリニック」という名称もユニークですね。

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地域に根差したクリニックですから、自分の名前よりも「羽田」の名を入れようと思っていました。さらに場所もわかるようにと、地元でみんなが「バス通り」と呼んでいる道路沿いにあることから、「羽田バス通りクリニック」にしました。

今後はどのようなクリニックをめざしたいとお考えですか?

患者さんは高血圧や糖尿病などの慢性疾患で受診される方も多く、食生活や運動といった生活面での指導も大切になります。しかしすぐに生活習慣を変えない患者さんに、がみがみ怒鳴る医師にはなりたくありません。かといって「まあ、いいでしょう」と許してばかりの医師もよくないでしょう。うまくバランスをとってアドバイスしたいですね。慢性疾患においては循環器内科や糖尿病内科専門の医師も診療に加わりましたので、以前までなら大学病院を紹介していたような症例も当院で対応できるようになり、診療の厚みが増したと思います。

在宅医療にも対応されているのですね。

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地域医療に携わって気づいたことは、在宅医療の希望が非常に多いことです。ただ外来の患者さんも多いため、訪問件数を増やすのは難しい状況ではありますが、可能な限りで地域のニーズに応えたいと思い対応しています。こうした外来も在宅も含めて、地域に根差す当院の体制を支えているのは、看護師や受付などの優秀なスタッフです。患者さんとの対応、必要な検査を率先してやってくれるから、私が診療に専念できるんです。今後もスタッフ一同で地域医療に貢献していきたいと思います。

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