堀産婦人科

堀産婦人科

堀 量博院長

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高輪台駅を出て、高級マンションや邸宅が並び、おしゃれなショップが点在する静かな通りを歩くと間もなく、「堀産婦人科」が見えてくる。木の扉や植栽の緑が温かみを感じさせる高級感のある外観だ。院内は、じゅうたん敷きの待合室が広がり、ゆったりとリラックスして過ごせる。同院3代目となる堀量博院長は、妊婦健診と不妊治療を中心に、近隣の病院と幅広く密な連携を取りながら、地域の産婦人科医療を担う。相手を緊張させない率直な話しぶりが気持ちよく、気兼ねなくさまざまな話を聞くことができた。
(取材日2016年9月27日)

治療は後戻りできないから、紹介先はしっかり見極める

―どのような患者さんが利用されますか? また、診療で特に気にかけている点は?

近隣の患者さんが多いです。20代~30代の方が中心でしょうか。土曜日や、平日だと18時くらいがよく混み合いますね。妊婦健診と不妊治療、その他がん検診などの患者さんがいらっしゃいます。当院の妊婦健診では、30週~35週までの妊婦さんを診てますが、こういったクリニックにしては妊婦健診での利用が多い方だと思います。また、不妊治療では保険が適用されるタイミング療法から人工授精までを行っています。診療では、患者さんをなるべく心配させないようにしていますね。特に妊婦さんは、医師が「うーん……」と言いよどむとか、ちょっとしたことで不安になってしまいますので。もちろん、言わなくてはならないことは、きちんと伝えます。でも、問題がなければ「大丈夫ですよ」と断言するようにしているんです。「それで何かあれば責任をもつ」というつもりで、安心してもらえる診療を心がけています。

―クリニックの強みを教えてください。

患者さんの目的に合った診療をして、手術が必要な場合やお産の際には、適切な病院を選んで紹介できることでしょうか。産婦人科は、子宮がんや卵巣がんをはじめ、がんの治療は外科、不妊治療などは内科と、本来考え方の相容れない2つが並立する診療科なんです。私自身は、がん・不妊症ともに先端医療に携わってきましたから両方の考え方を理解できるし、近隣の病院の医師ともうまく連携ができています。つまり、各病院の得意な点を良く知っているので、それに合わせてご紹介が可能です。そのため、がん治療はこの病院、不妊症患者さんの複雑な手術はこの病院へ、一般的な手術なら内視鏡の得意なところへといったように、患者さんの症状に合った病院を紹介できる。それが当院の強みかな、と思います。

―がん治療と不妊治療の考え方の違いを、もう少し詳しく聞かせてください。

ひと昔前までがん専門の医師は、少しでも疑わしいものがあると器官を温存せず摘出してしまう傾向がありました。小さながんが悪化して生死に関わる怖さをよく知っているからです。私の恩師は、20代の女性の治療で、顕微鏡でやっと見えるほどの腫瘍を残したために患者さんが亡くなったことがあったといいます。ベテランになるほど、そういった苦い経験をしているんです。だから、「堀君、卵巣は何のためにあるのかね。卵巣はがんになるところだよ」と教えられました。がんの根本的な治療を最優先に考えるからこそ、疑いがあれば全部取ってしまうことも多かった。一方、不妊治療を行う医師にとって卵巣は「赤ちゃんをつくるところ」です。ですから、あくまで妊娠の可能性を残した治療を考えます。どんな病院にも実際は専門とする分野があって、オールマイティーに高度な治療のできる病院はないんです。

記事更新日:2016/11/15


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