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朝倉 健太郎 院長の独自取材記事

朝倉歯科医院

(港区/青山一丁目駅)

最終更新日:2025/01/30

朝倉健太郎院長 朝倉歯科医院 main

青山一丁目駅から徒歩約5分。ギャラリーやオフィスの立ち並ぶ閑静な地の一角にある「朝倉歯科医院」は、開業から約90年を越える。長年地域医療に貢献してきた歴史あるクリニックの現院長は、初代の孫にあたる朝倉健太郎先生が務め、3代目院長として地元の人々やビジネスパーソンの歯の健康を日々支えている。患者の歯をできるだけ生かすことと、物を噛める状態にすることを一番の目標に掲げる同院は、噛み合わせのために必要な詰め物や義歯などの補綴物の精度に力を注ぐ。幼少期から同院に出入りしていたという、謙虚で穏やかな朝倉院長。そんな人柄に引き込まれながら、日常のケアの大切さや、正しい噛み合わせに導くためにも有用的な補綴物についてなど、話を聞いた。

(取材日2024年12月18日)

祖父の代から地域医療に貢献

こちらのクリニックは3代続いているそうですね。

朝倉健太郎院長 朝倉歯科医院1

祖父がこの青山の地に当院を開いたのが1932年なので、開業して90年を越えました。最初は南青山だけではなく北青山に移ったりと、何度か引っ越しましたが、青山を離れるほどの大きな移動はありませんでした。クリニックが今の場所に落ち着いたのは、およそ60年前のことです。その後1990年に建て替えをし、現在に至っています。振り返ると、この場所に移ってからが一番長いですね。患者さんは地元の方が多く、祖父の代から通ってくださっている方もいます。歯科は患者さんとのお付き合いが長いので、患者さんにお孫さんができたりなど、人生の節目に立ち会わせていただくことも多いですね。祖父と一緒に働くことはかないませんでしたが、父とは私が当院で勤務し始めてから父が引退するまでの15年間ほど一緒に働くことができました。

どのような思いで歯科医院を継がれたのでしょうか? 来歴も含めて教えてください。

家と当院がつながっていたため、子どもの頃から診療所に出入りしていました。中でも技工室に入ることが好きで、義歯作りのためのワックスが溶ける様子を眺めたりし、入れ歯づくりは楽しそうだなと思った記憶があります。そのような環境で育ったため、歯科医師の道を選んだのは自然の成り行きだった気がします。もちろん父が後を継いでほしいと願ったことも大きかったですね。祖父から父への継承は、「家業を継ぐ」という時代の影響もあったかと思います。患者さんの中には、私が幼い頃からずっと通われている方もいて子ども時代にかわいがっていただいたので、歯科医師として診療で恩返しをしたいという思いもありました。来歴については、大学の歯学部を卒業後、他大学の歯科・歯科口腔外科で研修医として従事しました。研修医時代に一般診療から歯科口腔外科の治療まで一通りの経験を積んだ後、1999年から当院で勤め始めました。

クリニックを引き継ぎ変化したことや、先々代の頃から変わらないことはありますか?

朝倉健太郎院長 朝倉歯科医院2

まずは患者さんの年齢層の変化でしょうか。当院では地域の方が長く通っているため、患者さんが高齢化してきました。一方でそのご家族や近隣のビジネスパーソンが新たな患者さんとして来院されるようになりましたが、患者さんの割合として高齢化は否めません。父と私では学んだ時代が異なる上、私が当院ではなく外部で研鑽を積んだこともあり、父と診療方針でもめることが度々ありました。開業時から変わらないことは、当院の目標が治療を通して患者さんの役に立ち、喜んでいただくということです。父と意見がぶつかったのも、その目的のための治療の見解が分かれたためでした。父は時間をかけて患者さんをじっくりと治療していたのですが、その姿勢は私も踏襲していると思います。

既存の歯をできるだけ生かしたい

診療方針についてお聞かせください。

朝倉健太郎院長 朝倉歯科医院3

患者さんが物を噛み咀嚼することに対して不自由を感じないようにしていくことが、治療の一番の目標です。今ある歯を大切にし、できる限り生かすようにしていきたいと思っています。残すことが難しいと思われる歯でも、治療の際に手間と時間をかけることで、抜かずに済み長く持たせることができるように努めています。一方で、噛み合わせなどの状態によっては、抜歯をして治療することでうまく噛めるようになる可能性も見込めます。治療では、詰め物・かぶせ物・義歯などの補綴物を使用するケースが多いです。それら補綴物を製作する歯科技工士も、当院では信頼のおける歯科技工士の方と10年を越えるお付き合いがあり、常に高精度をめざしたものを患者さんに提供しています。また、歯はメンテナンスが大切と考えており、定期検診で状態を確認させていただいております。

特に力を入れている点は何でしょうか。一般診療のほか、自由診療も行っているのでしょうか?

朝倉健太郎院長 朝倉歯科医院4

今ある歯を生かしたり、物を噛み咀嚼したりすることができるために、技術面に力を入れています。義歯やかぶせ物は、患者さんの状態に合わせた設計と精度の高さが必要となります。歯科技工士が減少している現在にあって、経験を積んだ歯科技工士とのつながりはありがたいですね。私自身も休日には簡単なものですが、技工の訓練に励んでいます。補綴物のための型採りは、保険診療だと短時間で行うことが一般的ですが、自由診療では専用の器具で細かく型を採るため半日ほどかかることもあります。自由診療の方が細密さが期待できるので患者さんにお勧めはしますが、保険診療に比べると時間がかかり、費用も高くなります。ご都合もあると思うので、患者さんの要望に添うようにしています。また、件数は多くはありませんが歯周病の治療も行っています。

歯のメンテナンスも大切にされていると伺いました。

治療の処置の経過を見ることが大切なので、患者さんにはメンテナンスとなる定期検診を受診していただきたいと思っています。定期検診は3ヵ月に1度の受診が望ましいのですが、状態によっては毎月受けられる患者さんもいらっしゃいます。歯を守るためには何よりも予防が重要ですので、お忙しい場合でも半年に1度は受診されることをお勧めします。日常的なケアとして、歯の健康を維持するために毎日のブラッシングで歯垢を落とすことはとても大切です。歯磨きにはフッ化物を使用することが多いため虫歯予防にもつながります。デンタルフロスの使用も有用なので、ブラッシングと併せて習慣化していただきたいと思います。

患者が訴える問題の解決に全力で向き合う

患者さんと接する際に心がけていることは何ですか?

朝倉健太郎院長 朝倉歯科医院5

患者さんには私自身がこう接してほしいと思う接し方をするように心がけています。丁寧な治療に努めると、診療時間は長くなってしまいますが、1回の診療時間は、初診・再診ともに1時間を基本としています。時間をかけてじっくりと治療を行うため、遠くから通ってくださる患者さんもいらっしゃいます。一方でお時間の都合がつかない場合は、お伝えいただければ対応いたします。初診の方は診療申込書に主訴をお書きいただいた後に問診を行い、主訴の解決を第一に考えます。患者さんを治療するだけで言葉を交わさないのも味気ないので、治療の合間に多少の会話を交わすようにするのですが、話が興に乗ってしまっては治療ができないので、兼ね合いが難しいですね。

スタッフや設備についてお聞かせください。

通常、常駐するスタッフは歯科助手1人で、シフト制を取っています。皆さんはもう10年以上勤務してくれています。日によっては私の母が受付を担当することもあります。お付き合いの長い患者さんが多いので、受付で話が弾んでいらっしゃることもありますね。受付や待合室に飾ってある絵画は、画家である叔父が描いたものです。設備は診療ユニットが2台とエックス線検査機の他、顕微鏡つきカメラが2台あります。治療の経過を写真に記録すると、患者さんと治療する側の両方に役立つので、口腔内の写真撮影にはご協力をお願いしています。

最後に今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

朝倉健太郎院長 朝倉歯科医院6

私も発展途上にありますが、常に患者さんの問題に向き合い、その悩みを解決していくために努力を続けていきたいです。歯を大切に思う方に来ていただけたらうれしいですね。歯科医院は患者さんにとって長い付き合いになる所なので、やはりご自宅から近く、ご自分に合った所を選ばれるのが良いと思います。歯の治療に取り組む時間の余裕などがある方に向いている歯科医院かと思います。できるだけ抜かずに丁寧に治療したいと考えておりますので、手間と時間がどうしてもかかります。その点をご理解いただいて通院していただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

義歯/35万円~、かぶせ物/10万円~

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