西野 多聞 院長、吉田 智恵 副院長の独自取材記事
アルパカ小児科耳鼻科クリニック
(豊島区/落合南長崎駅)
最終更新日:2021/10/12

東京メトロ大江戸線の落合南長崎駅から直結で、複合商業施設「アイテラス落合南長崎」の3階という利便性抜群のロケーションにある「アルパカ小児科耳鼻科クリニック」。オープン4年目となる今年からは、小児科とともに耳鼻科も併設され、ますます地域に頼られる存在として成長をし続けている。院内は、全面ガラス張りの窓から明るい光が降り注ぎ、列車模型やカプセルトイなど、遊び心あふれる楽しい空間。小児科医として地域の園医・校医を務めつつ、クリニックのためにさまざまな専門分野の小児科医を集める院長の西野多聞先生と、今年の5月から耳鼻科医として副院長に就任した吉田智恵先生に、クリニックの特徴や診療に対する思いなど、じっくり話を聞いた。
(取材日2016年6月10日)
専門性の高い小児科医がそろい、耳鼻科も併設
開業4年目ということですが、あっという間に地域に親しまれるクリニックに成長されたようですね。

【西野院長】当院は、子どもたちが集まるようにと、保育園や親子カフェ、ファミリーレストランや子どものためのショップなどが集められた商業施設、「アイテラス落合南長崎」内にあり、さらに、大江戸線の落合南長崎駅直結でアクセスもいいので、患者さんにも通院していただきやすいようです。この施設のオープン時からここで開業していますが、この施設ができた後、子どもも増えてきているようです。新しい保育園もいくつか開園し、小学校の生徒数も増えてきており、この地域での小児科の役割がますます重要になってきていると実感しています。
複数のドクターがいらっしゃるのですね。
【西野院長】当初は私一人でしたが、患者さんのニーズや地域からの要望に合わせて徐々に改良を重ねてきた結果です。小児科のドクターは全員小児科専門医をもっていて、一般的な治療はもちろん、各々専門的な診察をすることもできます。私自身は夜尿症とアレルギー減感作療法の専門外来を担当しています。来てもらっている先生方は、小児の「循環器」「代謝内分泌」「小児精神」「悪性腫瘍」などを専門とし、現在も大学病院などの高次医療施設で活躍されている頼りになるドクターばかりです。また、最近では日曜日の診療も始めましたので、ますます患者さんには利便性が高くなってきていると思います。
クリニックの名称も変更されたと伺いました。

【西野院長】耳鼻科を併設するのに伴い、名称も「アルパカこどもクリニック」から、「アルパカ小児科耳鼻科クリニック」に変更しました。耳鼻科には常勤として吉田副院長を迎え、子どもだけでなく大人の方も含め幅広い年齢層の方に受診していただけるようにしました。まだスタートして1ヵ月程度ですが、すでに小児科と同じくらいの数の患者さんに来ていただき、ご好評いただいています。
【吉田副院長】耳鼻科を受診する際、小さなお子さんは特に、始めは行きづらいと感じてしまう方も多いかと思いますが、当院は元々小児科のクリニックでしたので、お子さんでも受診していただきやすいようです。小児科、耳鼻科のどちらを受診していいかわからない方でも医師同士で連携を取り合うことで患者さんの通院の負担も減り、喜んでいたただいています。
小児科と耳鼻科の連携で患者の負担を減らす
小児科に加えて耳鼻科を併設された理由を教えてください。

【西野院長】大学時代から、小児科と耳鼻科の連携の必要性を考えていたんですよ。例えば、子どもは風邪を引きやすいですが、その際に耳も一緒に患ってしまうことも多いのです。ですから、小児科だけでなく、耳鼻科と一緒に連携して治療をしたほうが望ましい。これはほんの一例ですが、他にも実際に小児科で診療していると、耳鼻科医がいればサポートしてもらえるのにと感じるシーンが多々あるのです。実際、今回かねてからの理想だった耳鼻科との併設が実現して、その利便性を実感しています。耳鼻科から学ぶことも本当に多いです。
吉田副院長がこちらに来た経緯を教えてください。
【吉田副院長】今年の3月まで大学で勤務医をしていたのですが、その間私自身も子どもを二人出産し、産後は外来を中心に診療を行ってきました。外来診療日が増えたことで喜んでいただける患者さんも多く、将来はもっと患者さんと近い距離で診察ができる、かかりつけ医を目指したいと考えておりました。西野先生からは以前より小児科・耳鼻科併設のクリニックを実現したいとの話を伺っており、耳鼻科医としても小児科との連携という考えに共感しておりましたので、今回少しでもお役に立てるのならとお引き受けすることにしました。
貴院の耳鼻科の特徴を教えて下さい。

【吉田副院長】小児科併設の耳鼻科ということで、まずは子どもの負担が減るように設備を整えました。内視鏡もとても細いものを採用していますし、撮影したものはお母さんにも一緒に診ていただいて状況を分かりやすく説明し、安心して通院していただけるよう心がけています。なお、当院の耳鼻科は子ども専用ではなく、すべての年齢層の患者さんに耳鼻科全般の診療を行っております。子どもにとって良い設備は大人にとっても負担が少なくお勧めできますので、最近では徐々に大人の患者さんも増えてきています。耳、鼻、のどの診察は勿論のこと、聴力検査やめまいの検査もできますので、ご高齢の方にも気軽にご相談いただきたいと思っています。なお、補聴器の外来も設けています。
地域のニーズに合わせ、高い水準の医療を提供
院長・副院長以外のドクターたちも、それぞれ専門性の高い方々が勤務していますね。

【西野院長】小児科のドクターは私以外に5名いますが、皆現在も大学病院で外来診療を行っていますので、大学病院の医療水準に近い診療を提供できているのではないかと思います。以前には、白血病の患者さんをかなり早期の段階で発見できたこともありました。また、小児精神の専門外来があることも当院の大きな特徴の一つで需要も多く、常時予約が埋まっています。他にも、小児循環器や小児代謝内分泌を専門とするドクターもいて、心臓の病気や低身長などの代謝内分泌疾患の患者さんへの対応も安心です。ですから、まずは来院してもらって、専門的な診療が必要な場合は、その専門医が来る日に再来院してもらうなどして、クリニック内でできるかぎりの専門的な医療を提供しています。
診療に際して心がけていることをお聞かせください。
【西野院長】子どもを怖がらせないことです。子どもたちにとって病院は、注射や薬など、嫌なことをされる場所だと思われやすいので、注射の後に貼るシールにアニメのキャラクターを描いておいたり、カプセルトイを置いたりと、嫌なことだけではないと思ってもらえるよう工夫をしています。院内には列車模型やいろいろなおもちゃもそろえ、定期的にレイアウトを変えたりもしています。
【吉田副院長】来ていただいた患者さんやご家族に、ここに来てよかったと思っていただける診療を心掛けています。また、お子さんに対しては好きな物の話をしたりいろいろと声掛けをしながら、お子さんにも寄り添った診療を行っています。私自身が二人の育児真っ最中で、仕事、育児をしながらの通院の大変さも実感しており、お忙しいご家族のご事情もふまえたうえで、できるだけ早くよくなっていただけるよう、皆さんに優しい診療、わかりやすく丁寧な説明を心掛けています。
今後の展望を教えてください。

【吉田副院長】耳垢や鼻水だけなど、大きな症状でなくても気軽に立ち寄っていただけるクリニックになればいいなぁと思っています。子どもの耳垢取りは大変ですよね。無理にすると外耳炎や中耳炎になってしまうこともありますので、「そんなことで…」と思わず来ていただきたいと思います。また、当院は小児科のクリニックというイメージが強いと思いますが、大人の方へも通常の耳鼻科診療を行っておりますので、小さなお子さんからご年配の方まで、地域の皆さまが安心して受診できるクリニックになると嬉しいです。
【西野院長】これまでもそうでしたが、今後も地域に求められるニーズに積極的に応え、クリニックを理想の形に近づけていきたいと思います。地域には子どもたちが増えていますし、落合南長崎地区の皆さまの健康を守るため、丁寧でわかりやすい説明と納得のいく治療をモットーに、これからも温もりが感じられるやさしい医療をめざしていきます。