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和栗 範幸 院長の独自取材記事

和栗歯科医院

(品川区/中延駅)

最終更新日:2021/12/07

和栗範幸院長 和栗歯科医院 main

中延駅より徒歩2分。活気あふれる中延商店街、通称中延スキップロードから入ってすぐの所に「和栗歯科医院」はある。同院の和栗範幸院長は、「開業するなら地元に」と考え、子どもの頃から育ったこの商店街に開業することを決めた。顔なじみも多いため近所の住民からは、いまだに子どもの頃からの愛称である「範幸くん」と親しみを込めて呼ばれているそう。バリアフリーにこだわって造られた院内は段差がないため、高齢者からも通いやすいと評判だという。最近は車いすで来院して、そのまま治療を受けるという人も増えてきたそうだ。ゆっくりと高齢化していく地域において質の高い治療を提供すべく全力を尽くしている和栗院長に話を聞いた。

(取材日2012年12月19日/更新日2021年9月2日)

補綴こそ、歯科医師の仕事でも特に基礎となる部分

歯科医師をめざされた理由を教えてください。

和栗範幸院長 和栗歯科医院1

物心ついた時から漠然と、人の役に立つ医療系に進みたいと考えていました。それに子どもの頃から手先が器用だったので、プラモデルなんかはもちろんのこと細々としたものをよく作っていたんです。歯科はとにかくこまやかな作業が求められますから、自分は歯科に向いているんだろうなと思っていました。ですので、自然な流れで歯科大学への進学を決めました。

大学時代はどう過ごされたのですか?

1989年に東北歯科大学に入学しました。高校時代はアメフトをやっていたので、大学ではラグビーを選びました。当時はラグビーが一番花盛りだった時代だったんです。ラグビーは15人対15人という大人数の男たちが相まみえ、小さなボールを奪い合うという他にないスポーツです。当然、ケガや生傷は絶えませんでしたが、それもまた楽しかったですね。4年次には、自分がキャプテンを務め福島県代表となり東北総合体育大会にまで進むことができたんです。あの経験は忘れがたいですね。また、先輩後輩の上下関係もしっかりと学ばせてもらいました。医療の世界も体育会系というか上下関係が厳しいところがあるので、あの時の経験は今歯科医師としてやっていく上でもとても学びの多いものだったと思っています。

その後はどうされたのですか?

和栗範幸院長 和栗歯科医院2

大学では歯周病や矯正治療、補綴(ほてつ)などさまざまな治療について学ぶのですが、一番興味を惹かれたのがやはり補綴でした。削った箇所にぴったりと収まる詰め物や義歯を作って埋めるのが補綴治療ですが、歯科医師の仕事で最も根本となるものだと考えていました。また自分の手で作るというのにも魅力を感じましたね。ですので、卒業後は迷うことなく歯科補綴第二講座に入局しました。そこで8年間研究の傍ら、一般治療に従事しながらオールラウンドに歯科を学びました。

いまだに、「先生」と呼ばれると戸惑ってしまうことも

この土地で開業された理由は?

和栗範幸院長 和栗歯科医院3

生まれは別なのですが、父がスーパーなどの事業をこの土地でしていた関係で、私はこの土地で育ちました。開業するなら地元以外には考えられなかったので悩むことはありませんでした。14年ぶりにこの土地に帰ってきて開業した時、地域の人が迎え入れてくれてとてもうれしかったのを覚えています。近所の方々には、今でも子どもの頃と同じく下の名前で呼ばれることが多いので、「先生」と言われると逆に戸惑ってしまうこともあります(笑)。

医院のコンセプトを教えてください。

開業するにあたり、徹底的にバリアフリーにこだわりました。入口や廊下はもちろん、歯科ユニットやエックス線検査室、院内のどこでも車いすで入れるようにしたのです。歯科ユニットの両脇には、患者さんが手を置くための手台がついていますが、その手台もさっと上に上げることができます。車いすをユニットの脇に寄せれば、簡単にユニットに移動していただくことができるのです。今でこそバリアフリーが叫ばれるようになりましたが、私が開院した1992年はそういった時代ではありませんでした。しかし医局の先輩が、「これからは高齢化の時代になるのだから」と言い、車いすでも入れる歯科医院をつくるように勧めてくれたのです。結果的に現在、多くの車いすの方がいらっしゃるようになりました。こんなに多くの方が車いすで来られるようになるとは、想像していませんでしたね。

往診も積極的にされていると伺いました。

和栗範幸院長 和栗歯科医院4

はい。特別養護老人ホームやデイケアセンター、介護施設はもちろん、一般のお宅にも伺います。「どうやって治療するの」と聞かれるのですが、歯科用のユニットからバキューム、エックス線検査装置まで持ち運びができる専用のポータブルキットを持参しています。入院したり、寝たきりになると満足な歯科治療が受けられないと思う方も少なくないようですが、必ずしも歯科医院まで足を運ばなくても、今ではほとんど変わらない治療が受けられるんですよ。今後も高齢の方は増えますから、在宅や施設での歯科治療のニーズは増える一方だと思っています。

口の中だけでなく、全身状態を診た上で治療を

地域との連携について教えてください。

和栗範幸院長 和栗歯科医院5

私は診療の傍ら、荏原歯科医師会の専務理事を務めておりまして、高齢者の歯科治療に力を注いでいます。例えば地域の方が歯科医師会に電話をして、「寝たきりなんだけど、歯が痛くて」と言ってくだされば、往診が可能な歯科医師を紹介することができます。もちろん昭和大学歯科病院をはじめとする地域の中核病院とも連携を取っているので、必要時はいつでも紹介が可能です。最近では歯科医師会に所属する歯科医師も少なくなってきましたが、こういった地域密着型の活動をしていることも知ってほしいですね。

高齢者の歯科治療で気をつけることは?

認知症の症状のある方に、しっかりと噛めるような義歯を作って差し上げることで、症状の改善につながると期待できる場合があります。しかし反面、高齢の方の場合治療の難易度は上がります。高齢の方は、糖尿病や骨粗しょう症などを併発していることも多く、安易に抜歯をしてしまうと、顎骨壊死や骨髄炎といった重篤な症状が出てしまうことがあるのです。ですので、主治医やケアマネジャーと連携をとって現在の病気のコントロールを把握した上で、治療をしていく必要があります。高齢の方は何かしらの持病があるので、事前情報の収集に気をつけるようにしています。

地域の方々にとっては、とても頼りになる存在ですね。

和栗範幸院長 和栗歯科医院6

生まれ育った土地ですし、高齢者治療を多くしていることもあって、家族ぐるみのお付き合いが多くあります。そうすると、時に訃報を耳にすることになるんですね。介護施設に入所している方の治療に伺って、「また来週来るよ」と言ったんですが、その後家族の方が直接来られて、亡くなられたと伺ったことがありました。そんな時は……言葉を失ってしまいますね。だからというわけではないですが、仕事を離れても、「今、○○さんどうしているかな」などと患者さんのことを気にすることが多いです。仕事には違いはないのですが、一個人として患者さんたちと付き合っている感覚を持っています。大変な時もありますが、地域に恩返ししたいし、何より私自身が楽しいので頑張って続けていこうと思っています。

最後に、地域の方々にメッセージをお願いいたします。

当院では、保険で作製できるかぶせ物を使用したセラミック治療にも対応しています。即日作製が可能なものもあるので、朝当院にお越しいただければ、夕方にはかぶせられます。時間に余裕がなく歯科医院に行けてない方々にはぜひ当院にお越しいただきたいと思います。また、院内で履くスリッパに触れるのが気になる方は、スリッパ用のカバーもご用意しています。感染症対策をしっかりとしておりますので、安心してご来院ください。これからも安心して受診していただけるよう努めていきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ポーセレンフルカバー/11万円~、インプラント治療/33万円~

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