佐藤歯科医院

佐藤正賢 院長

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「人生に何を求めるのかは人によって違うのと同様、歯にもQOL(クオリティー・オブ・ライフ)があるはず」。そう話すのは、五反田駅の近くで2003年に開院した「佐藤歯科医院」の院長、佐藤正賢先生。もともとは同ビルの5階にあったが、2009年、現在の場所である1階に移転した。大学を卒業後、冠橋義歯学講座の医局に入局したという佐藤先生のポリシーは「違和感のない装着」。わずかミクロン単位の隙間が歯周病を悪化させる原因にもなりかねないと、技工士との綿密な連携の上、患者の口の形にフィットした補綴物を作り上げる。また、「和」をモチーフにした独特の院内も、歯科医院らしさ感じさせない「違和感のなさ」に通じているという。医学的に見たベストよりも、患者が選ぶベターを優先したいという同院に、ユーザー目線の治療とは何かを伺った。

(取材日2014年8月1日)

歯科医師に必要なのは理論よりも腕、職人に通じるところがある

―歯科医師をめざしたきっかけから教えてください。

小さな頃からプラモデルやラジコンのような動くメカが大好きで、最初はエンジニアになりたいと、有名大学の工学部をめざしていたのです。しかし、現実はそう甘くありませんでした。そこで、「ものづくり」という観点から視野を広げて気付いたのが、歯科医師という職業です。人の役にも立ちますし、手先の器用さが生かせるのではないかと、この道を選ぶことにしました。大学を卒業後、冠橋義歯学講座の医局に入局し、主に、技工物のディテールが体にどのような影響を与えるかを勉強しました。その傍ら、「歯科医療研究会」に所属し、無歯科医村への出張検診なども行っていました。もっとも、この活動は夏休みなどの長期休暇に行うことが多いので、普段はガソリンスタンドでアルバイトしながら、車への興味を満たしていました。

―今に続く、気付きや発見などはありましたか?

歯科医師は、どんなに理論や技術を勉強しても、それが実際に臨床に生かせなくては意味がないということでしょうか。わかりやすく言えば、「頭よりも腕で覚える」感覚で、職人につながるようなところがあると思っています。入れ歯やブリッジなどの場合、体の中に補綴物を入れる以上、どうしても違和感は避けられません。それをなるべく自然な状態に近づけるのが、歯科医師の役目なのではないでしょうか。当院の技工物は、最終的には技工士さんが仕上げますが、基本的な部分に必要な情報は私自身が指示を出します。歯のわずかな膨らみや隙間がばい菌の住みかになり、歯周病や虫歯を悪化させることもあるので、ミクロン単位の正確さやフイット感にはこだわっています。また、昔に比べ、歯科治療に関する意識や情報の感度が高まってきたことも事実です。自分の成長が止まった瞬間、回りに置いて行かれますので、一生気を抜けないでしょう。

―独立に際し、具現化したい思いなどはありましたか?

「一人ひとりの患者さんを大切にしよう」ということです。私は大学卒業後、都内で勤務医を経験したのですが、そこは1時間に5人程度のスピードで次々と治療を行っていくようなスタイルでした。麻酔をして削ってまた麻酔をしての繰り返しで、まるで工場のベルトコンベアみたいですよね。トイレに行く暇もありませんでしたし、これが果たして治療なのかと、私なりにジレンマを抱えていました。そうしたなか、このビルのテナント情報を知る機会があり、思い切って「自分の考える治療体系」でやってみようと独立を決意したのです。また、ちょうど結婚を控えて不安はありましたが、先方の実家に正直な気持ちを打ち明けたところ、「やりたいようにやってみなさい」と背中を押してくれましたので、だいぶ気分が楽になりました。

記事更新日:2016/01/24

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